ものづくり補助金平成29年度製造業群馬県

安全で便利な、「易開封機能付ヘッダー」の実現による、新付加価値の創造

有限会社あぜがみシール印刷

成果引っ張り強度 1倍→2倍

この事例のポイント

  • ホチキス針による怪我や異物混入の事例が発生しており、安全面の問題がある。
  • ホットメルト糊塗装置を導入し、ホチキス針を使わずにヘッダーと袋を強固に一体化でき、開封しやすい「易開封機能付ヘッダー」を開発した。
  • 引っ張り強度 1倍→2倍。ホチキス針を使わずに安全にヘッダーと袋を一体化でき、開封もしやすくなった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社あぜがみシール印刷
所在地群馬県 藤岡市
業種印刷・同関連業
技術分野デザイン,デザイン,情報処理,情報処理
従業員数11人
資本金335万円
設立1980年

事業の背景

当社はラベル・シールの製作を得意とし、「人にやさしい商品づくり」をモットーに多様な特許を取得してきた。ホームセンター等ではヘッダーと呼ばれるパッケージが多く採用されているが、ほとんどのヘッダーは簡易性や強度を理由にホチキス止めがなされている。当社商圏ホームセンターにおける当社製作以外のヘッダー数は年間400〜560万枚と推定され、当社は過去に年間約370万枚の既存品ヘッダー売上実績がある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ホチキス針による怪我や異物混入の事例が発生しており、安全面の問題がある。
  • 新製品・新技術ホームセンター業界では安全・便利への要望が強いが、コストアップは難しいのが現状である。

やったこと

ホットメルト糊塗装置を導入し、ホチキス針を使わずにヘッダーと袋を強固に一体化でき、開封しやすい「易開封機能付ヘッダー」を開発した。ホットメルト糊の塗工パターンとして、ストライプ塗工とドット塗工をテスト生産して機能性やスピードを検証し、ストライプ塗工が適すると確定した。接着層の膜厚は25、35、40、60、100μの5種類のテスト片を用意し、群馬県立群馬産業技術センターで強度試験を実施した。その結果、いずれもホチキス止めより約2倍の引っ張り強度があり、35μが最も強度が高く、薄い膜厚でも強度を得られて後工程の簡素化を実現した。2017年9月に特許を出願し、2019年4月に特許登録(特許第6516346号)された。

加工機ホットメルト糊塗装置

新しい製品・サービス:易開封機能付ヘッダー

事業の効果

  • 引っ張り強度 1倍→2倍
  • 事業開始から5年後の易開封機能付ヘッダーの売上を約1,200万円と想定する

ホチキス針を使わずに安全にヘッダーと袋を一体化でき、開封もしやすくなった。ホットメルト糊の塗工パターンと膜厚が確定したことで、後工程が簡素化され、量産時の短納期化につながる見込みである。事業開始から5年後には約1,200万円の売上を想定している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去に既存品ヘッダーを年間約370万枚売上実績があり、ホームセンター向け製品の延長として易開封ヘッダーを開発した流れが読み取れるが、経営戦略上の位置づけまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ホームセンターでの安全・便利ニーズや、ホチキス針による怪我・異物混入の課題を踏まえ、特許取得済みの易開封機能で差別化する点が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    ホチキス針による怪我や異物混入という現状課題を示し、ホットメルト糊導入で解決する方針と、事業開始5年後に約1,200万円の売上想定が書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    5年後の売上約1,200万円という目標値はあるが、付加価値額や賃上げの目標は書かれておらず、実現可能性の根拠も薄い。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ホームセンターの多品種小ロット品や青果物分野をターゲットとし、年間400~560万枚の市場推定など顧客とニーズの裏付けが数字で示されている。

  • 事業化までの道筋4

    ストライプ塗工とドット塗工をテスト比較し、膜厚5種類の強度試験を経て後工程簡素化の膜厚を確定した具体的な検証過程が書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ホチキス止めが一般的なヘッダーに対し、接着層で強固に一体化し開封しやすい特許技術で高付加価値化を図る点が読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    ホームセンターやJAの取引先でのパッケージ安全性向上への言及はあるが、国が補助する積極的理由(雇用創出や波及効果)は書かれていない。

  • 費用対効果3

    ホチキス止めからの転換で後工程を簡素化し、約2倍の引っ張り強度を得た点は書かれるが、補助金額に対する費用対効果の数字はない。

  • イノベーションへの貢献2

    ホットメルト糊塗工による新しい包装設計はうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    群馬県藤岡市の企業で地域産業技術センターを活用した点はうかがえるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

事業開始から5年後に易開封機能付ヘッダーの売上を約1,200万円と想定し、ホームセンターの多品種小ロット品や青果物分野での販路拡大を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。