ものづくり補助金平成29年度製造業千葉県

不要立体駐車スペースの有効活用を目的とした平面化に伴う鋼材の短納期及び低価格化

株式会社剛力建設

成果納期 43日→19日

この事例のポイント

  • 立体駐車場の空車率が増え、共同住宅では保守費用の負担が問題となっていた。
  • 自社で開発した「スマートデッキ」の製造で、従来外注していた鋼材加工を内製化するため、弊社工場に加工設備を導入した。
  • 納期 43日→19日。鋼材加工の内製化により、外注に加工を依頼していた時に比べて加工費が25%低下し、銅材の輸送コストも削減できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社剛力建設
所在地千葉県 東京都江戸川区
業種鉄鋼業
技術分野精密加工
従業員数125人
資本金4,600万円
設立1995年

事業の背景

当社は東京都江戸川区の創業25年目の建設会社で、マンションの立体駐車場の設置事業を手がけている。少子高齢化や交通網の発達、カーシェアリングの普及による車保有率の低下で、立体駐車場の空車率はさらに増える見込みである。そこで立体駐車場を解体して平面化し、維持費を削減する平面化事業を始め、自社開発の「スマートデッキ」を製品とした。売上高は11億6200万円である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • その他立体駐車場の空車率が増え、共同住宅では保守費用の負担が問題となっていた。
  • 納期・工程鋼材加工をすべて外注していたため、客先からの低価格化と短納期の要望に応えられなかった。
  • コスト・採算外注による加工費と銅材の輸送コストが負担になっていた。

やったこと

自社で開発した「スマートデッキ」の製造で、従来外注していた鋼材加工を内製化するため、弊社工場に加工設備を導入した。H鋼はドリルバンドソーで切断してからユニットプレスで孔あけを行い、アングルやフラットバーによる連結金具はユニットワーカーで切断後に孔あけができるようにした。メッキ鋼材を使うため加工時の汚れ付着が懸念されたが、切削油などはつかず仕上がりは非常に綺麗だった。導入設備はNC制御で自動切断と孔加工を行うため時間を短縮でき、空いた時間をほかの作業に充てられる。ユニットプレスとユニットワーカーは金型が多数あり汎用性が高く、試作品の作成に重宝している。

  • 加工機ドリルバンドソーユニットプレスユニットワーカー

新しい製品・サービス:スマートデッキ

事業の効果

  • 納期 43日→19日

鋼材加工の内製化により、外注に加工を依頼していた時に比べて加工費が25%低下し、銅材の輸送コストも削減できた。納期は43日から19日に短縮され、価格と納期の両面で客先ニーズへの対応力が強化された。製品のモデルチェンジの試作品も自社で迅速に作れるようになった。加工機の導入で新製品をつくるという考えが生まれ、社員の思考力活性化にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.7 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決鋼材外注で加工費が25%低下、納期が43日から19日へ短縮と具体的数字があり、課題解決と効果が示されている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標加工費25%低下、納期43日から19日への短縮など具体的目標値の実績が示されているが、今後の付加価値目標は読み取れない。

伸びしろがあった観点

  • 2
    これまでの取組との一貫性立体駐車場事業から平面化事業へ転換した経緯は読み取れるが、過去取組との一貫性を示す具体的記述は乏しい。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性2

    立体駐車場事業から平面化事業へ転換した経緯は読み取れるが、過去取組との一貫性を示す具体的記述は乏しい。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    空車率増加や維持費負担といった市場動向と、自社開発のスマートデッキを挙げており、強みとの関係は読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    鋼材外注で加工費が25%低下、納期が43日から19日へ短縮と具体的数字があり、課題解決と効果が示されている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工費25%低下、納期43日から19日への短縮など具体的目標値の実績が示されているが、今後の付加価値目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    設立25年の建設会社で従業員25名とあるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    客先からの低価格化・短納期化の要望があったと書かれており、顧客ニーズの裏付けはうかがえるが整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    新工場建設や今後の生産性向上の方向性に触れるが、遂行スケジュールや課題解決方法の記述は乏しい。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    スマートデッキは自社開発の製品で、平面化事業は駐車業界で新しい分野とされるが、普及度の数値は示されていない。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    空き駐車場の活用や維持費削減など社会的な意義はうかがえるが、経済波及や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    加工費25%低下と納期短縮の効果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値はない。

  • イノベーションへの貢献2

    NC制御の自動加工を導入したと書かれるが、デジタル技術によるサプライチェーンへの貢献は限定的にしか読み取れない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    東京都江戸川区の建設会社と記載されるが、地域の特性を活かして雇用や地域経済を牽引する記述は乏しい。

今後の展望

今後は更なる生産性向上と社会貢献の両立をめざし、新たな「ものづくり補助事業」にチャレンジする予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。