ものづくり補助金平成29年度製造業新潟県

裁断・縫製工程の一体化によるニット製造の短サイクルタイム化と海外への販路拡大

株式会社マックスニット

成果1枚あたりの作業時間 8時間→3時間

この事例のポイント

  • 新潟県内でも百貨店の撤退が発表されるなど、業界全体で売上と客数の減少に悩まされている。
  • まだ業界内で実績の少ない「ホールガーメント」製法を導入した。
  • 1枚あたりの作業時間 8時間→3時間。ホールガーメント製法の導入により、1枚あたりの作業時間が短縮され、納期も短くなった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社マックスニット
所在地新潟県 見附市
業種繊維工業
技術分野デザイン,デザイン,機械制御,機械制御
設立1947年

事業の背景

1947年の創業当初は靴下が主力だったが、海外の生産力が向上したことでセーターへ主力を移行した。メンズを中心に受注する中で取引先からスポーツブランドとの出会いに恵まれ、現在はスポーツ関連のアパレルで一定の地位を確立している。一方で、百貨店の撤退や売上・客数の減少が業界全体の課題となっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信新潟県内でも百貨店の撤退が発表されるなど、業界全体で売上と客数の減少に悩まされている。
  • 販路・情報発信少子高齢化と人口減少により、消費の落ち込みは今後も続くと予想される。
  • 生産能力通常のニットウェアは前・後・袖などのパーツごとに編んで縫い合わせるため工程が多く、生産工程の合理化と受注増が求められていた。

やったこと

まだ業界内で実績の少ない「ホールガーメント」製法を導入した。ホールガーメントは縫い目のない無縫製のニットウェアで、立体的に編み上げるため、裁断や縫製の工程が不要になる。一着丸ごと編み機から作ることで生産工程を合理化し、受注数の増加に対応できるようにした。

加工機ホールガーメント製法に対応した編み機

新しい製品・サービス:テレビショッピング向けに、2019年11月から(株)アンビテックスと協業して立ち上げた新しいブランド。

事業の効果

  • 1枚あたりの作業時間 8時間→3時間
  • 不良発生率(工程ごと) 1.5%→1.5%

ホールガーメント製法の導入により、1枚あたりの作業時間が短縮され、納期も短くなった。これによりより多くの受注に対応できるようになった。品質面でも改善が見られ、不良が発生する工程が減った。日本国内にはまだ導入企業が少ないこともあり、全国から注文を受けている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    創業時の靴下からセーター、スポーツ関連への主力移行が書かれ、過去の取組との連続性がうかがえるが、ホールガーメントの位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    百貨店の売上・客数減少や少子高齢化への言及はあるが、自社の強み・弱みを踏まえた競争優位性の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    百貨店不振を課題とし、1枚あたり作業時間8時間から3時間に短縮、不良率1.5%×3工程から1.5%のみに減少と具体的な効果が書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    作業時間の短縮や納期短縮は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性の判断材料が薄い。

  • 事業を進める体制2

    専務取締役の名前や協業先の記載はあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    無縫製ニットで裁断・縫製が不要、全国から注文があるという事実が示され、製品の価値と選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    テレビショッピングや直販への挑戦など今後の取組は示されるが、スケジュールや課題解決の方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ホールガーメントは業界内でも導入企業が少なく、日本では導入企業が少ないと明記され、新市場性が具体的に読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    新潟県内の百貨店撤退や雇用面の言及はあるが、波及効果や雇用創出についての国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果4

    作業時間8時間から3時間への短縮と不良率の削減という数字が示され、生産性向上の効果が具体的に読み取れる。

  • イノベーションへの貢献2

    無縫製の立体編み製法という新しい製法の導入はうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    百貨店の不振から他分野への販路拡大を目指す点はうかがえるが、日本経済の構造転換に資する記述は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    新潟県見附市の企業であることは分かるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

既存や新規の販路拡大にもより一層力を入れていく方針。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。