ものづくり補助金平成29年度製造業石川県

加工調味料類(ドレッシング等)市場における多面的競争力の強化計画

直源醤油株式会社

成果1日当たりの生産量が約2倍になった。

この事例のポイント

  • 充填工程は手作業が大半で1日当たりの生産能力に限界があり、少人数体制での稼働を前提に設備や人員体制の見直しが必要だった。
  • 充填工程に新たにコンパクト充填システムを導入し、各工程で検証を行った。
  • 1日当たりの生産量が約2倍になった。ピストンシリンダーから直接ノズルに送液する方式により酸化防止や異物混入のリスクが軽減され、充填量も安定したため品質が向…

事業者のプロフィール

事業者名直源醤油株式会社
所在地石川県 金沢市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数25人
資本金1,200万円
設立1825年

事業の背景

当社は1825年創業の醤油醸造業者で、醤油をベースにしためんつゆやドレッシング等の加工調味料を製造している。近年の醤油業界は食の洋風化や低塩化の流れで醤油消費量の低下が続き、基礎調味料のニーズは減少している。一方、旨味が豊富な高窒素・具材入りなどの加工調味料の需要は増加しており、これが調味料市場のトレンドとなっている。平成3年導入の充填設備を最大限活用してきたが、生産スピードや充填能力に限界があり、取引先が求める納期や商品ロットに対応できない状況だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力充填工程は手作業が大半で1日当たりの生産能力に限界があり、少人数体制での稼働を前提に設備や人員体制の見直しが必要だった。
  • 人手・技能昨今の人員不足の影響もあり、少人数体制での稼働を前提に改善策を検討する必要があった。
  • コスト・採算段取り替えの清掃に2時間を要し、コスト競争力や多品種生産に向けたボトルネック工程となっていた。
  • 品質・精度充填設備は半自動だったため品質管理体制のさらなる構築が必要だった。
  • 納期・工程手作業が大半のため生産リードタイムが長く、今後の販路開拓に向けた品質管理体制の見直しが必要だった。

やったこと

充填工程に新たにコンパクト充填システムを導入し、各工程で検証を行った。導入設備はピストンシリンダーから直接ノズルに送液する方式で、ノズルの液追従方式と液量の自動制御により充填量を安定させた。従来は中栓とオーバーキャップを手作業で行っていた液種について、新設備によりオーバーキャップの工程を省略できるようにした。

加工機コンパクト充填システム

事業の効果

  • 1日当たりの生産量が約2倍になった。

ピストンシリンダーから直接ノズルに送液する方式により酸化防止や異物混入のリスクが軽減され、充填量も安定したため品質が向上した。生産リードタイムが短縮され、多品種小ロットのニーズへの対応力が高まった。オーバーキャップ工程の省略によりコストを削減できた。生産能力・品質・コスト競争力の向上により、大手小売りチェーンが求める生産スケールに合致し、販路拡大が期待できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    平成3年導入の充填設備を活用して醤油ベースの加工調味料を製造してきたとあり、過去の取組との連続性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    醤油消費量の低下と加工調味料の需要増というトレンドを踏まえ、醤油の取引実績がある取引先への営業展開に触れており、市場と自社資源の関係が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    充填工程が3名の手作業で段取り替えに2時間を要するという課題を示し、生産能力2倍、リードタイム短縮という成果で解決が示されている。

事業の実現可能性36%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    1日当たりの生産量が約2倍になったとの数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、目標設定は読み取れない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    大手小売りチェーンが求める生産スケールに合致し、多品種小ロットのニーズに対応できると記載されており、顧客像は読み取れるが具体性は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入設備を各工程で検証したとあるが、中長期の課題検証や遂行スケジュールの記載は乏しく、詳細は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ドレッシング等の加工調味料は醤油消費低下の中で需要増のトレンドとされ、高付加価値化の方向性はうかがえるが、高価格化の具体は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域のみなさまに愛される商品を造るという代表者の言葉があるが、波及効果や雇用創出の具体的数字は示されていない。

  • 費用対効果3

    手作業の削減とオーバーキャップ工程の省略によるコスト削減が記載されるが、投入額と効果の金額比較は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ピストンシリンダーからノズルへの直送や液量の自動制御などの仕組みは示されるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明記されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    石川県金沢市の食品製造業で地域のご家庭への商品提供が述べられるが、地域特性を活かした雇用や成長への言及は具体性が薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

  • 目標:段取り替えの為の清掃に2時間を要する事から、コスト競争力や多品種生産に向けてのボトルネック工程となっている。

事業者の声

歴史ある醤油醸造業をこれからも発展させるため、時代に合わせた多種多様な調味料を製造し、地域のみなさまに愛される商品を造って、ご家庭の豊かな食卓を応援したいと思います。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。