ものづくり補助金平成29年度卸売業、小売業石川県

焙煎工場を店舗に併設するライブロースターショップの展開

キャラバンサライ株式会社

この事例のポイント

  • 現状の販売方法を続けるだけでは、地域内人口の減少と高齢化により売上高が減ることは避けられない状態だった。
  • コーヒー豆の焙煎工程を店舗内で見てもらえるよう、焙煎工場を併設する店舗(ライブロースターショップ)の設備を導入した。
  • 従来機より省エネ設計と公害対策を講じた焙煎機の導入により、燃費が抑えられ煙の害も抑制された。

事業者のプロフィール

事業者名キャラバンサライ株式会社
所在地石川県 金沢市
業種飲食料品小売業
従業員数25人
資本金1.5億円
設立1987年

事業の背景

昭和55年の創業以来、鮮度にこだわったコーヒー豆の販売で店舗数と固定客を順調に増やしてきた。一方で、スターバックスコーヒーやコメダ珈琲店などのコーヒーショップの県内進出、コンビニでのテイクアウトコーヒーの浸透により、「コーヒーは外で楽しむ(飲む)もの」という文化が定着してきている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑現状の販売方法を続けるだけでは、地域内人口の減少と高齢化により売上高が減ることは避けられない状態だった。
  • 人手・技能職人の育成が課題となっていた。

やったこと

コーヒー豆の焙煎工程を店舗内で見てもらえるよう、焙煎工場を併設する店舗(ライブロースターショップ)の設備を導入した。コーヒーの抽出やワークショップを並行して行い、来店者が焙煎工程を体験できるようにした。導入した設備はGIESEN W-15Aの焙煎機で、従来機より省エネ設計と公害対策を講じたコンパクトでハイカロリーな機種である。

加工機GIESEN W-15A

事業の効果

従来機より省エネ設計と公害対策を講じた焙煎機の導入により、燃費が抑えられ煙の害も抑制された。コンピューターによる品質の記録で味の再現性が高まり、技術者の生産性が向上してコスト削減にも大きく貢献した。店内で焙煎工程を見た来店者からは、コーヒーの良さを実感し興味が湧いたという声が寄せられている。従業員からも「コーヒーが美味しくなった。」との声があり、モチベーション向上に寄与している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和55年創業以来の鮮度へのこだわりと固定客拡大の経緯が書かれ、事業の一貫性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    スターバックスやコメダ珈琲店の県内進出、コンビニ・テイクアウトの浸透という外部環境に触れているが、自社の強み・弱みとの関係は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    地域内人口減少・高齢化による売上減という課題を認識し、店舗内焙煎と体験型ワークショップで対応する方針が具体的に読み取れる。

事業の実現可能性36%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    職人の育成が課題だったこと、コンピューターによる品質記録で生産性が向上したことはうかがえるが、補助事業を遂行する体制の記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    鮮度へのこだわりや体験型店舗としての認知、顧客の『五感で実感した』という声から選ばれる理由は読み取れるが、ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    事業化の経緯は書かれているが、遂行スケジュールや中長期の課題解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    コーヒーのコンセプトショップという位置付けはあるが、ロースターショップの普及度や高付加価値化の水準は数値で示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    金沢の珈琲文化を世界へ発信するという地域的な意義がうかがえるが、経済波及や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果3

    燃費の軽減や煙害抑制、技術者の生産性向上とコスト削減への貢献が書かれているが、投入額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    焙煎の品質をコンピューターで記録し味の再現性を高めた点は示されるが、地域やサプライチェーン全体への貢献は具体的ではない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    金沢市がコーヒー消費金額上位の都市であることに触れ、地域の珈琲文化を発信する方針は読み取れるが、雇用や成長の数値は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。