ものづくり補助金平成27年度卸売業、小売業茨城県

おみたまプリンの賞味期限延長による新規顧客獲得

株式会社 山西商店

成果賞味期限 6日→18日

この事例のポイント

  • プリンの容器にフタとプリンの間に空間があり空気に触れるため、賞味期限が短かった。
  • 真空状態を作れるシーラーを導入した。
  • 賞味期限 6日→18日。真空状態を作れるシーラーの導入により、味を変えずに賞味期限を3倍以上に延ばすことができた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 山西商店
所在地茨城県 小美玉市
業種その他の小売業
技術分野デザイン
従業員数10人
資本金1,000万円

事業の背景

同社は農業用肥料や農作物の集荷販売を行っていた。地元の農産物販売に関わるなかで、小美玉市の名産品を作ろうと考え、2005年に「おみたまプリン」を発売した。材料には茨城県の特産品である平飼い卵や生乳本来の風味を生かしたノンホモ牛乳を使い、特に「最高級おみたまプリン」は2個1万円と高額ながら売り切れが続出した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度プリンの容器にフタとプリンの間に空間があり空気に触れるため、賞味期限が短かった。
  • 販路・情報発信賞味期限が6日間と短く、店舗での販売期間に余裕がなかった。
  • 販路・情報発信賞味期限が短いため、配送や遠方での物産展に向かなかった。
  • 品質・精度保存料を使わずに贈答用としても安心して利用できるよう、賞味期限を延ばす必要があった。

やったこと

真空状態を作れるシーラーを導入した。プリン液を容器いっぱいに充填し、スチームコンベクションオーブンで蒸した後、とろみを持たせたカラメルジュレを器いっぱいに充填して半自動シーラーで1個ずつ密封する。再度オーブンでスチームして殺菌し、急速冷凍庫で粗熱を取った後に冷蔵すると容器が収縮して真空状態になる。味はそのままで賞味期限を3倍以上に延ばすことに成功した。外部検査機関による菌検査を受けて賞味期限を確定させた。

加工機半自動シーラー

新しい製品・サービス:ジュレをのせたプリン「新おみたまプリン」。茨城空港の名前を入れたデザインで、秋ごろの発売を予定している。

事業の効果

  • 賞味期限 6日→18日

真空状態を作れるシーラーの導入により、味を変えずに賞味期限を3倍以上に延ばすことができた。これにより店舗で在庫を確保でき、配送や遠方の物産展にも対応できるようになった。贈答用としての需要増を見込んでおり、少量購入の人向けのパッケージも導入予定である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    農産物販売の経験から名産品を作る流れがあり、2005年発売から12年の取組として一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    平飼い卵や茨城県特産の卵、ノンホモ牛乳などの素材の強みは書かれるが、市場や競合との比較は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    賞味期限が6日と短く店舗販売や配送に不向きという課題を認識し、保存料を使わず3倍に延長する解決策を示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    賞味期限を3倍に延ばす成果は書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    製造は2017年から自社加工場、開発は専門家の協力で3年かけたと書かれ、体制の一部がうかがえる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    贈答用需要の増加と茨城空港の土産需要を狙い、2〜3個の少数購入者向けパッケージも検討すると具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    外部検査機関による菌検査を経て賞味期限を確定し販売する手順と、秋ごろ発売の予定が書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    最高級おみたまプリンは2個1万円で売り切れが続出し、高水準の高価格化を図る商品であることが書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    地元小美玉の名産品づくりや茨城空港と地域全体の活性化への期待が書かれ、地域波及の意図がうかがえる。

  • 費用対効果2

    投資額や付加価値額の増加率などの数値は書かれず、費用対効果は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献2

    真空シーラーや急速冷凍の導入はあるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    茨城の特産の卵を使い、小美玉市の名産品として茨城空港を軸に地域の発展を目指す点が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は茨城空港をランドマークとして、地元全体が活性化していってほしいと願っている。加工場と販売店、カフェが一体となったスペースを作り、観光地として茨城空港とともに地域全体の発展を目指している。

事業者の声

地元小美玉のために、名産品として活用してほしいという目的で作ったのがおみたまプリン

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

東京都卸売業、小売業平成25年度

スライド式ホルダーを採用した床排水トラップの開発

製品形状を円形から正方形に変更し、一軸方向へのスライドで着脱できるスライド構造の床排水トラップ「スライドロック」を開発した。

効果:洗濯機の排水ホース内に残ってしまう排水量を大幅に少なくすることができた。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。