ものづくり補助金平成29年度製造業福井県

電動モーター式射出成形機の導入による特殊形状の安定成形技術の構築

株式会社本間金型製作所

成果不良率 30%→3%

この事例のポイント

  • ポリカーボネート素材の加工では既存設備での不良率が約30%と高く、利益率が低かった。
  • 電動モーター式の射出成形機を導入し、不良率の改善を図った。
  • 不良率 30%→3%。電動モーター式射出成形機の導入により、ポリカーボネートの成形で不良率が大幅に改善し、約30%から2〜3%まで低減した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社本間金型製作所
所在地福井県 越前市
業種金属製品製造業
技術分野立体造形,立体造形
従業員数12人
資本金1,000万円
設立1973年

事業の背景

創業から40年以上、自動車・家電・建材・漆器向けに射出成形金型やダイカスト金型を提供してきた。近年はプラスチック成形も主力分野となり、漆器用の生地や自動車・家電関連の部品を製造している。金型開発に加え、射出成形も本格的に事業展開していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ポリカーボネート素材の加工では既存設備での不良率が約30%と高く、利益率が低かった。
  • 生産能力同素材での不良率の高さが受注機会のロスの原因にもなっていた。

やったこと

電動モーター式の射出成形機を導入し、不良率の改善を図った。導入した成形機は射出条件を微調整でき、計量も正確で、素材の充填不足が起きにくく、複雑な形状でも安定して成形できる。射出速度や圧力、温度、材料の配合などの条件設定を研究し、不良率を2〜3%まで低減した。特殊な形状の成形は1日あたり1,000個の生産体制を確立した。また、コースターとカップを一体化した自社製品「コースターカップ」の開発にも取り組んだ。

  • 加工機電動モーター式射出成形機

新しい製品・サービス:コースターとカップを一体化し、テーブルを濡らさない「コースターカップ」

事業の効果

  • 不良率 30%→3%

電動モーター式射出成形機の導入により、ポリカーボネートの成形で不良率が大幅に改善し、約30%から2〜3%まで低減した。特殊形状の成形でも1日1,000個の生産体制が確立し、安定した量産が可能になった。ポリカーボネートの特殊成形に対応できるようになったことで顧客からの引き合いが相次ぎ、受注機会が着実に拡大している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性創業40年以上の金型事業を基盤に射出成形へ展開し、漆器木地やキッチン雑貨の自社ブランドへ広げる流れが具体的に書かれている。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性金型から成形までの一貫体制によりコストと納期で優位に立ち、ポリカーボネートの特殊成形で引き合いが相次いだと書かれている。
  • 4
    課題の認識と解決既存設備での不良率約30%が利益率低下と受注ロスの原因と特定され、電動成形機の導入で改善する計画が示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標不良率は2〜3%、1日1,000個と実績が示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性4

    創業40年以上の金型事業を基盤に射出成形へ展開し、漆器木地やキッチン雑貨の自社ブランドへ広げる流れが具体的に書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    金型から成形までの一貫体制によりコストと納期で優位に立ち、ポリカーボネートの特殊成形で引き合いが相次いだと書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    既存設備での不良率約30%が利益率低下と受注ロスの原因と特定され、電動成形機の導入で改善する計画が示されている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    不良率は2〜3%、1日1,000個と実績が示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員12名で社員が職人気質を持ち一貫加工を行うと書かれているが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ポリカーボネートの耐熱性・耐衝撃性を活かし、自動車外装や家電カバー、コースターカップなど用途とターゲットが示されている。

  • 事業化までの道筋2

    建築材料や医療分野への展開を目指すとあるが、スケジュールや遂行方法、課題解決の手順は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    コースターとカップを一体化した自社製品を開発し食器・雑貨分野で市場開拓を進めると書かれるが、普及度や高価格化の数字は示されていない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    建築材料や医療など成長分野への展開は示されるが、経済波及効果や新たな雇用創出は書かれていない。

  • 費用対効果2

    不良率の改善と1日1,000個の生産体制は示されるが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の数字がない。

  • イノベーションへの貢献2

    電動モーター式成形機の導入は書かれるが、先端的なデジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    医療や建築材料など成長分野への進出を目指すと書かれているが、構造転換への位置づけは明確ではない。

  • 地域経済への波及3

    越前市・鯖江の拠点で漆器木地などの地場産業と関わることは読み取れるが、雇用や地域成長への効果は書かれていない。

今後の展望

自社ブランド製品の本格的な事業化を進め、食器・雑貨分野の販路を開拓する。既存顧客からの紹介や引き合いを背景に、建築材料などの分野や医療関係などの成長分野への展開を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。