ものづくり補助金平成29年度製造業山梨県

最新框縫機・両用機導入により注文から納入迄を短縮しブランド力を高める

成果6畳間の畳表替え製作時間 210分→120分

この事例のポイント

  • 畳表替え6畳間の製作に時間がかかり、生産性の向上による納期短縮が課題だった。
  • 框裁断機付框縫い機を導入し、畳床に装着した寸法定規に合わせてボタンを押すだけで框を自動切断して縫い込めるようにした。
  • 6畳間の畳表替え製作時間 210分→120分。框縫い・両用機の導入で畳製造の作業効率が大幅に向上し、1畳当たりの製作時間と6畳間の作業時間が短縮された。

事業者のプロフィール

所在地山梨県 甲府市
業種その他の製造業
従業員数2人
設立1968年

事業の背景

新築住宅の畳需要は減少しているが、それ以上に畳店が減少している。甲府周辺では畳店が約30軒あるが、そのうち約20軒は店主が60歳以上で、10年後に廃業する可能性が高い。国産い草農家は18年ほど前の全国2180軒、熊本1800軒から現在は約350軒まで減っている。同社は地元で50年にわたり畳店を営み、注文は増えている。畳は受注生産で、注文が集中すると施工・納品まで最長1カ月半程度お客様を待たせていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力畳表替え6畳間の製作に時間がかかり、生産性の向上による納期短縮が課題だった。
  • 人手・技能既存設備は框縫い・平刺し・返し縫いがそれぞれ専用機で、各設備に人が付いて作業しなくてはならなかった。
  • 新製品・新技術厚さ15mmの薄畳は需要が増えていたが、既存設備では縫えず自社で対応できなかった。

やったこと

框裁断機付框縫い機を導入し、畳床に装着した寸法定規に合わせてボタンを押すだけで框を自動切断して縫い込めるようにした。両用機を導入し、平刺し縫いと返し縫いを一連の流れで自動で行えるようにした。これにより1畳当たりの製作時間を40~100分から24~50分に短縮し、6畳間の作業時間は平均1時間半短縮できた。これまで難しかった厚さ15mmの薄畳の製作も可能になり、常備15種類の畳に加えてバリエーションを広げた。朝に畳を預かり夕方にお届けすることも可能になった。

加工機框裁断機付框縫い機
加工機両用機(平刺し縫いと返し縫いを行う機械)

新しい製品・サービス:厚さ15mmの薄畳(バリアフリー対応)の製作。撥水加工を施した高機能畳。

事業の効果

  • 6畳間の畳表替え製作時間 210分→120分
  • 1畳当たりの製作時間 40分→24分
  • 6畳間の作業時間は平均1時間半の短縮が可能に

框縫い・両用機の導入で畳製造の作業効率が大幅に向上し、1畳当たりの製作時間と6畳間の作業時間が短縮された。これにより納期が短縮され、朝に預かって夕方に届けることも可能になった。厚さ15mmの薄畳の製作も可能になり、顧客ニーズへの対応力と顧客満足度が高まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    契約農家との長期関係や『ブランド力強化』の対象類型は読み取れるが、経営戦略上の位置付けを示す記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国産い草98%以上、薬品不使用、残留農薬検査証明など他社と比べた強みが数字つきで示され、競争優位が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    6畳の表替え製作時間が3時間半から2時間弱、框縫いは1畳40〜100分から24〜50分へ短縮と、課題と成果が数字で示される。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    製作時間短縮や薄畳対応など数値はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    代表の小澤さんは技能検定取得者とあるが、従業員2人の体制や事務処理能力への言及は限られる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客は家庭や飲食店、ペット飼育家庭などで、薄畳ニーズや撥水加工の選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の中長期の遂行スケジュールや課題解決の方法は書かれておらず、うかがえる程度にとどまる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    畳の需要減少が続く中で薄畳や撥水加工の高付加価値化に取り組むとあり、高水準の高付加価値化の方向性はうかがえる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    国産い草農家の減少や和室文化の存続に触れるが、国が補助する経済波及や雇用創出の根拠は書かれていない。

  • 費用対効果3

    製作時間の短縮と納期短縮の効果は数字で示されるが、補助金投入額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    甲府周辺の畳店減少の中で受注を集めている地域での位置付けは読めるが、地域経済への牽引効果の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

うちの畳は98%以上が国産い草を使っています。熊本県のい草生産農家と契約していて、安心、安全で良質ない草を届けてもらっています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。