ものづくり補助金平成29年度卸売業、小売業山梨県

追熟管理システム構築による山梨ブランドのキウイ販売

今澤アソシエイツ株式会社

成果追熟前糖度に比べ追熟後糖度が平均で1.9度以上向上

この事例のポイント

  • キウイは追熟が必要な果物で、収穫時のものは硬く甘みがないため、糖度の高い安定した品質のキウイを提供できる仕組みが必要だった。
  • 同社は、新たに開発した追熟技術で糖度の高い安定した品質のキウイを提供するシステムを独自に構築するため、ものづくり補助事業で以下の設備を導入した。
  • 追熟前糖度に比べ追熟後糖度が平均で1.9度以上向上。追熟管理システムにより、追熟前糖度に比べ追熟後糖度が平均で1.9度以上向上し、追熟後糖度13度以上の目標がほぼ達成でき…

事業者のプロフィール

事業者名今澤アソシエイツ株式会社
所在地山梨県 甲府市
業種無店舗小売業
従業員数1人
資本金800万円
設立2013年

事業の背景

2013年に設立された今澤アソシエイツは、山梨県内外の新鮮なブドウ・モモ・柿などを生産者から買い取り販売している。山梨県はブドウ・モモの生産量が日本一で、キウイの出荷量(平成28年産)は全国6位、10aあたりの収量は2位と上位にあるが、あまり知られていない。国産果実の生産量は平成26年が約270万トンで10年前より20%近く減少した一方、キウイの生産量は平成22年の2万6500トンから平成26年は3万400トンに増え、ここ数年で増加に転じている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度キウイは追熟が必要な果物で、収穫時のものは硬く甘みがないため、糖度の高い安定した品質のキウイを提供できる仕組みが必要だった。
  • 納期・工程キウイの収穫は10〜11月に集中するため、収穫した果実を冷蔵庫にいったん貯蔵する必要があるが、普通の冷蔵庫では果物が乾燥してしまう。

やったこと

同社は、新たに開発した追熟技術で糖度の高い安定した品質のキウイを提供するシステムを独自に構築するため、ものづくり補助事業で以下の設備を導入した。大型のプレハブ保湿冷蔵庫を選び、内部にクーラーと加湿器を設置して低温・高湿の環境を作った。キウイから自然発生するエチレンガスを除去するエチレン除去ユニットも冷蔵庫内部に取り付けた。追熟装置は適正な追熟を行うために温度などを維持する装置で、フルーツセレクターはキウイを傷つけず近赤外線の吸収パターンから非破壊で糖度を測定する機器である。キウイに詳しい農学博士の協力のもと、これらの装置を使ってキウイの追熟を検証した。

その他プレハブ保湿冷蔵庫
その他追熟装置
検査測定フルーツセレクター

事業の効果

  • 追熟前糖度に比べ追熟後糖度が平均で1.9度以上向上

追熟管理システムにより、追熟前糖度に比べ追熟後糖度が平均で1.9度以上向上し、追熟後糖度13度以上の目標がほぼ達成できた。独自性の高いシステムにより、糖度の高い安定した品質のキウイを提供できるようになった。これにより新規顧客への展開を図りながら、山梨のキウイのブランド化を目指すめどがついた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    キウイ追熟管理システムの構築が山梨ブランド化の方針に沿うとは読めるが、過去の取組との一貫性は文章から明確には読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    既存の追熟キウイは糖度が低く味も劣ると指摘し、糖度13度以上の高品質化で差別化する強みが具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決4

    追熟後糖度が平均1.9度向上し13度以上の目標がほぼ達成できたと、課題と成果の数字が具体的に示されている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    追熟後糖度13度以上の目標がほぼ達成できたと数値で示され、実現性の根拠が読み取れる。

  • 事業を進める体制3

    従業員数1人、農学博士の協力を得ているとあるが、補助事業遂行体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    新規顧客層へのスーパー展開や既存より高価格帯での販売、山梨ブランド化という顧客ターゲットと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    スーパーとの契約やインターネット受注など展開方針はあるが、スケジュールや課題解決の方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達2

    資本金800万円との記載はあるが、資金調達の見込みや財務状況は公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    キウイは出荷量が知られていない一方、糖度13度以上の高品質で一般品より高価格帯で販売する点が具体的に示されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    山梨の果樹産地としての背景や地域ブランド化の意図はうかがえるが、経済波及や雇用創出の記述は乏しい。

  • 費用対効果3

    糖度向上や目標達成の記述はあるが、補助金投入額に対する付加価値額の増加や費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    糖度センサーや追熟管理システムというデジタル活用の要素はあるが、サプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    山梨県の果樹産地という地域特性を活かし、県産キウイのブランド化を目指す取組が具体的に示されている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新規顧客への展開を図りながら山梨のキウイのブランド化を目指すめどがついた。

事業者の声

「酸味が和らぎ、これまでのキウイと味わいが全然違いました。これなら売れると思いました」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

東京都卸売業、小売業平成25年度

スライド式ホルダーを採用した床排水トラップの開発

製品形状を円形から正方形に変更し、一軸方向へのスライドで着脱できるスライド構造の床排水トラップ「スライドロック」を開発した。

効果:洗濯機の排水ホース内に残ってしまう排水量を大幅に少なくすることができた。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。