ものづくり補助金平成29年度製造業長野県

オルゴール『ドラム』製造工程の自動ライン化による効率化と曲目対応の円滑化実現

株式会社オルゴール

この事例のポイント

  • ドラムは金型からのプレスではなく一台ずつ切り起こし加工を行うため、熟練の手作業に頼る部分が多い。
  • 開発パートナーのオリシス社と話し合いを重ね、ドラム加工の製造工程をどこまで自動化できるかをテーマに取り組んだ。
  • ドラムの特殊工程の自動ライン化を達成し、大幅な人的負荷の解消と効率化を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社オルゴール
所在地長野県 下諏訪町
業種その他の製造業
技術分野精密加工,精密加工
従業員数10人
資本金1,050万円
設立1997年

事業の背景

1997年に、オルゴールの世界的シェアを誇る大手企業から独立した。低コスト化や中国製品の流通により、質より量としての需要が増加していた。会社設立10年目からインターネット販売を始め、海外マーケットを意識した戦略を展開していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能ドラムは金型からのプレスではなく一台ずつ切り起こし加工を行うため、熟練の手作業に頼る部分が多い。
  • 人手・技能熟練の技術の継承と人材育成に課題があった。
  • 生産能力少ない台数の発注から対応できる反面、生産性の面で課題があった。

やったこと

開発パートナーのオリシス社と話し合いを重ね、ドラム加工の製造工程をどこまで自動化できるかをテーマに取り組んだ。フルオーダーの専用機を完成させ、手作業の一部を自動化した。最終調整は人の手によって行う独自の「手作り量産」スタイルを確立した。こだわり品質の維持と作業時間の短縮を両立させた。

加工機ドラム加工を自動化した専用機

事業の効果

ドラムの特殊工程の自動ライン化を達成し、大幅な人的負荷の解消と効率化を実現した。曲目対応は1曲ずつの単品製造が可能で、世界でも他に類を見ない自動化ラインといえる。特殊工程の効率化により「手作り量産」の販路開拓が可能となった。代表者の理想とする新市場開拓に一歩近づくことができた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    1997年独立以来の「200年以上続く工業技術と音色の継承」理念と上質オーダーメイド製造の継続が書かれ、経営戦略との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    オルゴール編曲の技術が同社の一番の強みと明記され、海外からの珍しい音源にも対応できる点が示されている。市場動向の分析は乏しい。

  • 課題の認識と解決3

    手作業に頼る部分が多く技術継承と生産性に課題があったと認識し、ドラム加工の自動化で解決を図った。効果の数値は示されていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    従業員10名の体制と、職人の技能継承のため後継者育成に力を入れる考えが書かれている。事務処理能力への言及は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高品質オルゴールを手作り量産で世界市場へ届ける方針と、東南アジア向けの外国語版WEBサイト整備が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    外国語版サイト整備や英語対応スタッフ採用など海外営業展開の準備段階が書かれ、スケジュールは概略にとどまる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ドラムを一台ずつ切り起こす製法を単品製造可能な自動化ラインに置き換え、世界に他に類を見ない自動化ラインと述べている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    伝統的な工業技術と音色の継承という文化的意義がうかがえるが、雇用創出や波及効果の具体的な記載は見当たらない。

  • 費用対効果2

    大幅な人的負荷の解消と効率化が図れたと書かれているが、補助金額や付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    フルオーダーの専用機で手作業の一部を自動化したが、デジタル技術の活用や地域・サプライチェーンへの貢献は限定的。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    下諏訪町の地域企業として、高品質なオルゴール製造の技術継承を担う事業であることが書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

東南アジア諸国への海外展開に向けて、外国語版WEBサイトの整備や英語対応スタッフの採用など、着々と営業展開を準備中である。

事業者の声

理想とする新市場開拓に向けた、Q・C・D・Sを追求したい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。