ものづくり補助金平成29年度製造業岐阜県

門形マシニングセンタ導入による大型複合加工の高精度化

株式会社マルケン工業

成果加工可能サイズ幅3mまで拡大

この事例のポイント

  • 一貫生産を求める顧客のニーズが増えている。
  • 5面加工門形マシニングセンタ「オークマ製 MCR-A5C-Ⅱ」を導入した。
  • 加工可能サイズ幅3mまで拡大。加工可能サイズが拡大し、従来機では不可能だった大型部品の加工が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社マルケン工業
所在地岐阜県 美濃加茂市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数61人
資本金3,000万円
設立1980年

事業の背景

当社は創業40年の業歴があり、航空機用の大型サイレンサーやロケットの整備用架台など、高い精度と品質が求められる製品を手がけてきた。近隣には大型加工ができる企業がほとんどなく、大型金属製品を板金溶接からマシニング加工、組立、塗装まで一貫して対応できるのは美濃加茂市内でも当社だけである。工作機械業界では大型機械の受注が増え、大型機械設備メーカーの機械部品加工ニーズが高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑一貫生産を求める顧客のニーズが増えている。
  • 生産能力現有のマシニング加工機では加工できるサイズに制限があり、幅の広い案件や5面加工の案件は工程を分けて対応する必要がある。
  • 納期・工程工程を分ける対応では短納期案件に応じられず、断らざるを得ない場合があった。
  • 品質・精度大型部品の加工精度を高め、短納期化も同時に実現する必要があった。

やったこと

5面加工門形マシニングセンタ「オークマ製 MCR-A5C-Ⅱ」を導入した。従来機より幅広い加工に対応でき、これまで難しかった大型サイズのフレーム試作品を設計して、新規導入機に試作品の加工プログラムを登録し、試験的に加工を行った。試作品は従来機で加工した製品と比較検証し、加工可能サイズは幅2,730mm×高さ788mmのフレーム加工を確認した。加工精度は寸法精度、直角度、平行度を測定して目標誤差と比較し、加工時間は試作品全体に必要なリードタイムを計測した。

加工機オークマ製 MCR-A5C-Ⅱ(5面加工門形マシニングセンタ)

事業の効果

  • 加工可能サイズ幅3mまで拡大
  • 寸法公差は目標誤差0.05mmに対して0.01mm
  • 平行度は目標誤差0.05mmに対して0.02mm
  • 直角度は目標誤差0.06mmに対して0.01mm
  • 加工時間 600分→453分

加工可能サイズが拡大し、従来機では不可能だった大型部品の加工が可能になった。寸法精度、直角度、平行度はいずれも目標誤差以内に収まり、加工時間は従来の600分から453分へ24.5%短縮された。大型部品を高精度かつ短納期で加工する体制が整い、内製率の向上にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    従来の板金溶接からマシニング加工、組立、塗装までの一貫生産と40年の業歴が書かれ、既存事業との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    近隣に大型加工ができる企業はほとんどなく、ワンストップ対応は当社だけと書かれ、強みと外部環境が示されている。

  • 課題の認識と解決4

    加工サイズ制限と工程分割による短納期案件の断りが課題とされ、大型門形機導入で解決する計画が書かれている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    加工時間が従来600分から453分へ24.5%短縮、寸法公差0.05mm目標に対し0.01mmなど数値で目標超過の実績が示されている。

  • 事業を進める体制2

    事業の遂行体制として従業員数61人と既存の加工実績はうかがえるが、補助事業の実施体制や担当は具体的に書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    メーカーからの引き合い増加や医療品・食品設備メーカーへの進出など、顧客ターゲットとニーズの裏付けが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    試作、比較検証、2020年4月以降の医療品部品の引き合いなど進め方はあるが、中長期のスケジュールや課題解決の方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達2

    資本金3,000万円と従業員数のみで、財務状況や金融機関からの資金調達の見込みは書かれていない。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    大型部品の高精度加工という高水準の加工を図る点は読めるが、分野の普及度や価格水準の比較は書かれていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    ロケット整備用架台や航空機部品など社会的なインフラ分野との関わりはうかがえるが、波及効果や雇用創出の記載は薄い。

  • 費用対効果3

    加工時間の短縮率や精度向上は示されているが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果は数値で書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    医療品・食品関連設備など成長分野への進出が書かれ、構造転換への関与はうかがえるが具体性は薄い。

  • 地域経済への波及2

    岐阜県美濃加茂市の近隣に大型加工企業が少ないと書かれ、地域での役割はうかがえるが雇用や成長への効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

設計から機械加工、品質保証まで一貫生産できる強みを生かし、医療品関連メーカーや食品関連設備メーカーへの進出に力を入れる。2020年4月以降、医療品製造設備メーカーから点滴や注射針の製造設備向けのベースやフレーム等の部品加工の引き合いがあり、新たな設備導入も視野に入れて顧客ニーズへの対応体制を強化していく。

事業者の声

速く、安く、正確に(かつ高品質)

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。