ものづくり補助金平成29年度製造業岐阜県

立体物への研磨模様の加飾方法の開発と、新分野への販路開拓

株式会社美光技研

成果R3000曲面への模様付けが可能になった

この事例のポイント

  • 平板にしか研磨模様の加飾ができず、立体形状には対応できなかった。
  • 内蔵型円テーブルを持つ同時5軸加工機を導入し、立体形状品の三次元曲面に対して常に一定角度を保ち、表面との距離を3Dデータに合わせながら研磨加飾できるようにした。
  • R3000曲面への模様付けが可能になった。R3000曲面への模様付けが可能になり、従来は模様がかからなかった曲面にも模様を確認できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社美光技研
所在地岐阜県 美濃加茂市
業種金属製品製造業
技術分野デザイン,デザイン,精密加工,精密加工,表面処理,表面処理
従業員数8人
資本金1,000万円
設立1973年

事業の背景

金属の平板への研磨加飾技術により、金属の光沢を生かした模様を生み出す商品を手掛けてきた。自社開発の弾性砥石をもとにオーダーメイド加工機で加工し、オリジナルの模様を施してきた。一方、金属板への研磨加飾は知名度が低く、新たな顧客獲得に取り組んでいた。形状物への研磨加飾の要望が数多くあり、ホイールの開発依頼を受けて立体形状の開発を検討することになった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力平板にしか研磨模様の加飾ができず、立体形状には対応できなかった。
  • 新製品・新技術研磨具を立体形状に面直に接触させ続ける機械がなかった。
  • 人手・技能精密なプログラムは手作業では作成できなかった。

やったこと

内蔵型円テーブルを持つ同時5軸加工機を導入し、立体形状品の三次元曲面に対して常に一定角度を保ち、表面との距離を3Dデータに合わせながら研磨加飾できるようにした。高性能3次元CAMソフトを導入し、3Dデータをもとに R曲面に対して常に一定の面を当て続けるプログラムを自動生成できるようにした。モデリングマシンとCAD/CAMを用いてホイールに対する加飾を検証した。

加工機内蔵型円テーブルを持つ同時5軸加工機
ソフト高性能3次元CAMソフト
加工機モデリングマシン
ソフトCAD/CAMソフト

新しい製品・サービス:立体形状のホイールへの研磨模様の加飾方法

事業の効果

  • R3000曲面への模様付けが可能になった
  • 模様の幅が不均一であったが、プラス0.524mmで目標のプラスマイナス2mm以下を達成した
  • 加工時間(1本あたり) 3,600秒→890秒
  • 機械セット時間 7,200秒→1,634秒

R3000曲面への模様付けが可能になり、従来は模様がかからなかった曲面にも模様を確認できるようになった。模様の幅も均一になり、目標精度を達成した。加工時間は1本あたり約1時間から14分50秒へ、機械セット時間は約2時間から27分14秒へ大幅に短縮された。立体形状のホイールへの加飾が可能となり、新たな商品の開発につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    自社開発の弾性砥石と研磨加飾の既存事業を土台に、立体形状への展開を進めたことが読み取れる。経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    平板の研磨加飾は知名度が低く、形状物への要望が多いという外部ニーズと自社技術の関係は読み取れる。競争優位の根拠は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    平板にしか加飾できない課題に対し、5軸加工機とCAMソフトの導入で対応する内容が示されている。成長や高付加価値化の数値目標までは書かれていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    加工時間を1本1時間から14分50秒へ、機械セットを約2時間から27分14秒へ短縮したと書かれている。付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    共同開発やモデリングマシン導入の記述はあるが、補助事業の遂行体制や人材の確保についての記載は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ホイールへの加飾ニーズが数多くあり、今まで見たことがない新しいホイールという声が寄せられたと書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    開発、検証、事業化、販路開拓という段階の流れは示されているが、具体的なスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    平板研磨の知名度は低く、立体物への研磨加飾は既存の一般的な手法ではないことが読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    新しいホイールの創出や新分野への販路開拓が書かれているが、波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果3

    加工時間と機械セット時間の短縮幅は具体的に示されているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    3Dデータを用いたCAD/CAMソフトによる自動プログラム生成が書かれており、デジタル技術の活用は読み取れる。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    岐阜県美濃加茂市の企業で、研磨加工の技術を地域の製造業の中で生かす事業であることは読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ホイールの表面意匠の必要性が高まることが予想され、未来に可能性のある商品の開発に期待がかかる。

事業者の声

今まで見たことがない 全く新しいホイール

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。