ものづくり補助金平成29年度製造業静岡県

海外需要が見込まれる自動二輪車部品の意匠性向上に必要な大型金型製作計画

有限会社ファインテクニカ

成果絞り加工の深さ 130mm→180mm

この事例のポイント

  • メーカーからの需要がある難加工素材の複雑形状プレス部品に対応する大型金型を製作できなかった。
  • 板厚保持と大型金型加工を可能にする設備として立形マシニングセンタを導入した。
  • 絞り加工の深さ 130mm→180mm。絞り加工の深さが130mmから180mmに拡大し、深い絞り加工時の板厚減少25%以内の基準を実現して、設定した成果目標…

事業者のプロフィール

事業者名有限会社ファインテクニカ
所在地静岡県 磐田市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
資本金3,000万円
設立2006年

事業の背景

有限会社ファインテクニカは自動二輪車及び四輪車の試作部品やプレス部品を成形する金型の設計・製作を行い、特に絞り加工を得意としている。自動二輪車はデザイン性を重視した設計が行われ、部品メーカーはデザイナーの図面を量産時に均一生産できるかが受注の重要なポイントとなっている。取引先では部品点数や成形コストの削減、デザイン性向上のため、つなぎ目をなくす傾向が強まっている。ステンレスやチタンなどの難加工素材は人気が高まっているが、形状が複雑になると加工時にしわや割れが起きやすく、深い絞り加工と大型金型が不可欠になっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力メーカーからの需要がある難加工素材の複雑形状プレス部品に対応する大型金型を製作できなかった。
  • 品質・精度現行のマシニングセンタは加工サイズに限界があり、深い絞り加工で必要な板厚減少25%以内の基準を満たせなかった。

やったこと

板厚保持と大型金型加工を可能にする設備として立形マシニングセンタを導入した。導入にあたっては生産効率化のため社内レイアウトも見直した。導入後は試運転とともに事業目標の検証を実施した。導入前は深さ130mmが限界だった絞り加工が180mmまで拡大した。メーカーが要求する深い絞り加工時の板厚減少25%以内の基準も実現し、設定した成果目標をすべて達成した。

加工機立形マシニングセンタ

新しい製品・サービス:パイプの拡管加工を行うコンパクトな拡管機(パイプエキスパンダー)を自社製品として開発した。

事業の効果

  • 絞り加工の深さ 130mm→180mm

絞り加工の深さが130mmから180mmに拡大し、深い絞り加工時の板厚減少25%以内の基準を実現して、設定した成果目標をすべて達成した。取引先からの評価が高まり、これまで引き合いのなかった新たな業務の受注につながった。技術を蓄積したことでパイプ拡管機を自社製品として開発するなど新たな展開も始まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    自動二輪車部品の金型製作を得意とする事業者で、絞り加工技術の高度化が事業の延長にあると読める。ただし経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    自動二輪車部品メーカーからの需要と、マシニングセンタ導入で大型金型に対応する強みが具体的に述べられている。市場動向の分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    現行機では板厚減少25%以内の基準を満たせないという課題を認識し、立形マシニングセンタ導入で解決している。新たな業務の受注につながったとある。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    絞り加工の深さを130mmから180mmに拡大し、板厚減少25%以内の基準を実現したと数字で示され、設定した成果目標をすべて達成している。

  • 事業を進める体制3

    試運転と事業目標の検証を実施したとあるが、人材や事務処理体制についての記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    デザイン性を重視する自動二輪車メーカーのニーズ、難加工素材への対応、取引先からの評価向上が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の試運転と検証、社内レイアウトの見直しは書かれているが、中長期のスケジュールや課題解決の方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    難加工素材の複雑形状の大型金型は一般的な普及度が低いと読めるが、高付加価値化や高価格化の数字は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    海外需要の見込みや国内自動二輪車・四輪車産業への貢献は書かれているが、雇用創出や波及効果の数字はない。

  • 費用対効果4

    絞り加工の深さ130mmから180mmへの拡大と板厚基準の達成など、設備投入に対する効果が数字で示されている。投入額との比較はない。

  • イノベーションへの貢献2

    立形マシニングセンタや三次元測定機の活用は書かれているが、デジタル技術によるサプライチェーンのイノベーションとまでは読めない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    自動二輪車部品の金型から新たな業務受注や拡管機の自社製品化に展開したとあり、構造転換の方向性がうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    磐田市の事業者で、国内の自動二輪車・四輪車産業に貢献すると書かれているが、地域経済への波及の数字はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

同社の強みである難加工素材に対する絞り加工技術と金型の設計提案力を活かし、国内の自動二輪車及び自動四輪車産業に貢献していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。