ものづくり補助金平成29年度製造業愛知県

アルマイト技術の高度化による付加価値向上と量産体制の確立

アルパ工業株式会社

この事例のポイント

  • 広い加工面積の製品では加工ムラが生じやすく、その対応が課題となっていた。
  • 高い技術力を持つ同社は、より高性能で新しい機能を備えた機械設備の導入を決めた。
  • 導入した電源設備により皮膜厚のバラツキが小さくなり、加工品の品質が安定した。

事業者のプロフィール

事業者名アルパ工業株式会社
所在地愛知県 あま市
業種金属製品製造業
技術分野表面処理
従業員数18人
資本金1,000万円
設立1983年

事業の背景

アルパ工業株式会社は1983年設立のアルマイト加工業者で、ネームプレートの製造から始まり、現在はインターホンや機械設備の操作パネルなどの外装部品を扱っている。創業当初から社内一貫体制を築き、無機着色アルマイトの均一な皮膜形成に定評がある。近年は小型部品から大型部品へのアルマイト加工ニーズが高まっており、着色できる無機着色アルマイトと硬度の高い硬質アルマイトの両方が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度広い加工面積の製品では加工ムラが生じやすく、その対応が課題となっていた。
  • 生産能力量産体制が十分に確立されておらず、その確立が課題となっていた。

やったこと

高い技術力を持つ同社は、より高性能で新しい機能を備えた機械設備の導入を決めた。選定したのは千代田機器販売製のDUTY高速極性反転型電源である。この設備により皮膜厚のバラツキを小さくすることができた。また皮膜生成時間を短縮したことで、水道光熱費を10%削減できた。

加工機DUTY高速極性反転型電源

事業の効果

導入した電源設備により皮膜厚のバラツキが小さくなり、加工品の品質が安定した。皮膜生成時間が短縮され、水道光熱費を10%削減できた。また設備投資後は建材、医療関係、工作機械などの新たな取引先を獲得でき、多様化した顧客ニーズに応えられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    創業当初から社内一貫体制を築き、装飾技術に磨きをかけてきたことは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    無機着色と硬質の2種類のアルマイトを持ち、均一な皮膜形成に定評があるなど自社の強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    大型部品の加工ムラと量産体制の確立が課題として示され、新設備で対応した経緯が書かれているが、高付加価値化の計画の詳細は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    水道光熱費10%削減という数値はあるが、高付加価値創出や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員18人で社内一貫体制を持つことはうかがえるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    名刺入れなどブランド品や大型部品への需要が示され、顧客ニーズへの対応も書かれているが、ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後は設備増強や新たな加工技術の開発を進める考えが書かれているが、スケジュールや課題解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    一般的に普及度の低い硬質アルマイトと無機着色アルマイトの両方で高水準の加工を行うと書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    建材や医療関係、工作機械など新たな取引先の獲得に繋がったとあるが、経済波及や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    設備導入で水道光熱費を10%削減したと数値で示されているが、補助金投入額に対する付加価値増加は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新の極性反転型電源を導入したことは書かれているが、デジタル技術の活用や地域・サプライチェーンへの貢献は薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    愛知県あま市の企業で建材業界への需要に対応するとあるが、地域の特性を活かした経済成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後も建材業界などの需要に対応するとともに、色の濃度など品質を高め、設備増強によって内製率を高めていく考えである。他社にはない付加価値の高い加工技術をさらに開発し、成長を目指している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。