ものづくり補助金平成29年度製造業三重県

検査工程の改善による品質保証を目的とした高性能画像寸法測定器の導入

株式会社関西ゴム

成果製品寸法NGによる顧客クレーム件数 8件→0件

この事例のポイント

  • 複雑な形状のゴム成形品は寸法検査をノギス等で行うと正確な測定に限界があり、検査能力の不足から品質保証が難しかった。
  • 試作段階の新製品ゴム部品の正確な3次元測定を目指し、画像寸法測定器を導入した。
  • 製品寸法NGによる顧客クレーム件数 8件→0件。画像寸法測定器の導入により、人による測定のバラツキがなくなり、測定できなかった箇所も測定できるようになって、品質と測定…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社関西ゴム
所在地三重県 亀山市
業種ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業 以外)
技術分野精密加工,測定計測
従業員数32人
資本金3,000万円
設立1969年

事業の背景

主力は金型を用いたゴム成形品のうち難易度の高い3次元形状で、自動車関係、農業機械など産業資材、家電関係、住宅関係など幅広い分野にゴム製品を供給している。自動車業界はEVシフトにより電装品が増え、それに使うゴム製品の需要拡大が見込まれ、発注先から高度な品質が求められるようになっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度複雑な形状のゴム成形品は寸法検査をノギス等で行うと正確な測定に限界があり、検査能力の不足から品質保証が難しかった。
  • 品質・精度収縮するゴム製品の測定では人による測定にバラツキが生じ、熟練しなければ正確に測定できなかった。
  • 品質・精度顧客から測定の信頼性についてデジタル測定器による測定を求める要求が高まっていた。

やったこと

試作段階の新製品ゴム部品の正確な3次元測定を目指し、画像寸法測定器を導入した。複数メーカーの画像寸法測定器について使いやすさ、精度の高さ、製品設定、測定時間などを比較検討し、操作研修の内容や時間、アフターサービスも考慮して機種を決定した。画像寸法測定器では円測定、肉厚、円間距離、円線距離などを円中心の自動設定により効率的に測定できる。導入後の検証では、円測定・肉厚・円間距離・円と線の距離が○、角度が△(起点が定まらない場合は測定不能の可能性)、測定箇所が×(測定時間が短縮できなかった)、測定工数が△(再測定が必要な箇所があった)、測定個数が○(測定時間が短縮できた)という結果になった。

検査測定画像寸法測定器

事業の効果

  • 製品寸法NGによる顧客クレーム件数 8件→0件
  • 検査工程の合計作業時間 187.5分→113.5分

画像寸法測定器の導入により、人による測定のバラツキがなくなり、測定できなかった箇所も測定できるようになって、品質と測定精度が向上した。製品寸法NGによる顧客クレーム件数は過去1年の8件から0件になり、顧客からの信頼が高まった。検査工程の合計作業時間も187.5分から113.5分へ短縮され、熟練者中心の作業から機械による安定した作業へ移行して生産性が向上した。これにより複雑な3次元形状の電装ゴム製品で高品質な試作品を早期に提供できる体制が整い、新規受注製品の増強につながると見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    ゴム成形品の寸法検査能力不足を課題とし、成形品の信頼性を高めて自動車分野を伸ばす方針が書かれているが、過去の取組との連続性の記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    EVシフトで電装ゴム部品の需要拡大を見込み、3次元形状の製造を得意分野とする強みと外部環境の関係が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    検査の人によるバラツキと顧客クレームを課題として明示し、画像寸法測定器導入で解決する計画が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    検査作業時間を11250秒から6810秒へ、顧客クレームを8件から0件へという数値目標が示されている。

  • 事業を進める体制2

    2名が操作できるようになったとあるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力については記載がほとんどない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    電装ゴム製品分野で高品質な試作品を早期提供する点は読み取れるが、顧客ターゲットの定量的な裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    機種選定の比較検討や操作研修、アフターサービスの考慮は書かれているが、中長期の検証やスケジュールは不明確。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ゴム成形品の中でも難易度の高い3次元形状を主力とする点はうかがえるが、市場での普及度や高価格化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    自動車・電装分野の需要拡大や品質保証による受注拡大を述べるが、雇用創出や波及効果の定量的記述はない。

  • 費用対効果3

    検査時間の短縮と顧客クレーム件数の減少は示されるが、投入額に対する付加価値増加は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    非接触の画像測定によりサプライチェーンの品質保証に寄与する点はうかがえるが、先端デジタル技術の位置付けの説明は限定的。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    EVシフトに伴う電装ゴム製品の需要拡大に触れ、成長分野への進出の方向性がうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    亀山市の企業として地域での雇用や経済成長への言及はなく、地域特性を活かす記述はわずかにうかがえるのみ。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

本事業による品質保証を確実にして自動車分野を伸ばすとともに、他の分野でも顧客の信頼を得て事業活動を拡大していきたいと考えている。

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効果:製造ロット 32.5kg→65kg

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。