ものづくり補助金平成29年度製造業京都府

太陽光発電設備用ケーブルの生産能力の向上および新仕様製品の生産体制の構築

エンゼル工業株式会社

成果生産体制(ライン数) 2ライン→4ライン

この事例のポイント

  • 太陽光発電設備用ケーブルの生産能力が現状の2ラインでは対応できず、取引先から納期10日を7日に短縮し、月6,000本を月9,000本に増産する要請を受けていた。
  • 新たに2ラインを増設し、既存ラインと同メーカーの最新型設備を導入して生産ラインを4ラインとした。
  • 生産体制(ライン数) 2ライン→4ライン。生産ラインが2ラインから4ラインになり、太陽光ケーブルの増産が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名エンゼル工業株式会社
所在地京都府 京都市
業種電気機械器具製造業
技術分野機械制御
従業員数35人
資本金5,000万円
設立1961年

事業の背景

当社は1961年の創業以来、太陽光発電用ジャンクションボックス、各種押ボタンスイッチ、コネクタ、ハーネスなどを設計試作から量産まで手掛けてきた。太陽光発電は政府が主力電源と位置付けており、2021年10月の「エネルギー基本計画」では太陽光発電を2019年度比で2倍以上に増やす方針が示され、関連設備は今後も増加が見込まれる。主要取引先は大手エンジニアリング会社などで、その会社から生産能力の引き上げと多品種展開の要請を受けていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力太陽光発電設備用ケーブルの生産能力が現状の2ラインでは対応できず、取引先から納期10日を7日に短縮し、月6,000本を月9,000本に増産する要請を受けていた。
  • 新製品・新技術取引先から最大ケーブル長を120mから200mへ伸ばすこと、最大対応ケーブル径を8mmから20mmへ広げることを求められたが、現状の設備能力では対応できなかった。

やったこと

新たに2ラインを増設し、既存ラインと同メーカーの最新型設備を導入して生産ラインを4ラインとした。最大ケーブル長は巻取りパラソルのツバ径を500mmに拡大して120mから300mに拡張し、顧客要求を超える長さに対応した。最大ケーブル径は太くて固いケーブルを巻き取れる動力性能を持つ設備の導入により8mmから20mmに拡張した。作業工程を集約するため外皮むき工程を巻取り工程に統合し、50mケーブルのリードタイム(巻取りから検査まで)を115秒から95秒に短縮した。導入後は従業員が自作したケーブル繰出し装置も加え、設備改善を進めた。

加工機ケーブル巻取切断機(新規導入ライン)
加工機ケーブル繰出し装置(自作)

事業の効果

  • 生産体制(ライン数) 2ライン→4ライン
  • 生産リードタイム 115秒→95秒
  • 最大ケーブル長 120m→300m
  • 最大ケーブル径 8mm→20mm

生産ラインが2ラインから4ラインになり、太陽光ケーブルの増産が可能になった。外皮むき工程の巻取り工程への集約により、50mケーブルのリードタイムが115秒から95秒に短縮された。最大ケーブル長は120mから300m、最大径は8mmから20mmに拡張され、顧客要求に応えられるようになった。今後は蓄電池、次世代太陽電池、EV関連市場への進出も計画している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    太陽光関連製品の生産が中核と読めるが、過去の取組との一貫性を示す記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    太陽光市場拡大と取引先からの生産能力増強・多品種要請を踏まえ、強みの短納期対応を活かす内容が読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    納期10日を7日に短縮、月6,000本を9,000本に増産など課題と数値目標が明確で、リードタイム115秒→95秒の実績もある。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    生産ラインを2から4に増設し2倍、最大ケーブル長120m→300m、最大径8mm→20mmなど数値目標と実績が示されている。

  • 事業を進める体制3

    社長が営業技術部長を兼ねる体制や設備導入時のメーカー説明会は示されるが、人材や事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客からの生産能力増強・多品種要請があり、短納期対応という選ばれる理由が具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    外皮むき工程の巻取り工程への集約など課題解決策は示されるが、スケジュールや中長期の検証過程は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    太陽光ケーブルは普及分野だが、顧客要求を超える長尺化や大径化など同分野内の高水準化がうかがえる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用4

    太陽光発電を2030年や2050年の政策目標に結びつけ、拡大市場への貢献が説明されており国の施策との関連が読み取れる。

  • 費用対効果2

    投入額や付加価値額の増加など費用対効果を示す数値は書かれておらず、生産性の数値はリードタイム短縮のみ。

  • イノベーションへの貢献2

    ケーブル繰出し装置の自作など改善活動はあるが、デジタル技術やサプライチェーンのイノベーションへの言及は乏しい。

政策面40%
  • 成長分野への進出3

    太陽光・蓄電池・次世代太陽電池・EV関連への進出を掲げ、成長分野への転換が読み取れる。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

スピード感のある顧客対応力を強みに、蓄電池、次世代太陽電池、EV関連市場へ進出していく予定である。また自社ブランド品の開発・販売にも注力する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。