ものづくり補助金平成29年度製造業京都府

高付加価値な大電力高耐圧用高周波PINダイオード製品の開発

株式会社ライテック

成果試験コスト 100%→20%

この事例のポイント

  • 信頼度試験・熱特性評価のリードタイムが長く、試験を外注に頼らざるを得なかった。
  • パルスモードでのバイアス印加ができるソースメーターを2台導入し、通常のソースメーターでは測定できない高精度な電流・電圧測定を可能にした。
  • 試験コスト 100%→20%。信頼度試験の内製化により、試験コストは以前の5分の1以下に減り、試験時間も外注と比べて3分の1以下に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ライテック
所在地京都府 京都市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野接合・実装,材料製造プロセス,測定計測
従業員数11人
資本金3億円
設立1986年

事業の背景

創業当時は海外半導体メーカーのセールスレップとして事業を行っていたが、国内メーカーが海外生産にシフトすると売上が減少するリスクを抱えていた。2005年に高周波パワーPINダイオードの生産を引き継ぎ、2008年に製品開発を始め、2019年には自社工場による製造体制を整えた。主力製品は防災・警察・通信基地局などの通信市場で使われる無線送受信切替スイッチの部品で、防災や消防無線などの公的な無線には必ず採用されている。製品検査に必要な信頼度試験装置が不足しており、協力工場への外注に頼っていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程信頼度試験・熱特性評価のリードタイムが長く、試験を外注に頼らざるを得なかった。
  • コスト・採算外注による信頼度試験のコストが高かった。
  • 品質・精度試験結果を製品開発に十分に活用できていなかった。

やったこと

パルスモードでのバイアス印加ができるソースメーターを2台導入し、通常のソースメーターでは測定できない高精度な電流・電圧測定を可能にした。短時間でのバイアス印加により正確なデバイス特性の評価ができるようになり、通常の信頼度試験を社内で行えるようになった。同時に、PINダイオードの保護膜を評価するための金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の測定も社内で行えるようになった。さらに、高温高湿環境で信頼度試験を行うため、恒温恒湿槽を備える信頼度試験評価用小型環境試験器を導入した。これにより、前工程(半導体素子製造)を除く組立・特性評価・熱特性評価・信頼度試験の全工程を社内で行える体制を構築した。

検査測定パルスモード評価用ソースメーター
検査測定信頼度試験評価用小型環境試験器(恒温恒湿槽を備える)

新しい製品・サービス:200~300V耐圧品

事業の効果

  • 試験コスト 100%→20%
  • 試験にかかる時間 100%→33%
  • 製品開発のスピード 1倍→2倍

信頼度試験の内製化により、試験コストは以前の5分の1以下に減り、試験時間も外注と比べて3分の1以下に短縮された。外注先の繁忙期に後回しにされることもなくなり、新製品の評価結果が社内に早くフィードバックされるため、製品開発のスピードも以前より倍増した。半導体素子の入荷時に耐湿性能の抜き取り調査を行うなど品質管理も強化され、一貫した品質管理体制が顧客の信頼につながって受注拡大にも貢献している。

今後の展望

今後の課題は、高耐圧品(500V以上)を必要とする海外通信インフラ市場向けの新製品開発である。技術的な難度は高いが、「小さな優良企業」の基礎を確立するため、グローバルなニッチ市場のトップを目指していく。

事業者の声

ものづくりをしたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。