ものづくり補助金平成29年度製造業奈良県

インバウンド効果等で需要が高まる、和菓子等の化粧箱の生産能力向上計画

黒松紙器株式会社

成果生産リードタイム 100%→50%

この事例のポイント

  • 深型・大型の貼り箱は製造ラインが対応しきれず、一部を手作業で加工しており、それが生産能力のボトルネックになっていた。
  • 深型・大型の貼り箱に対応できる自動製函機を導入し、これまで手作業で行っていた工程を機械化した。
  • 生産リードタイム 100%→50%。深型・大型対応の自動製函機の導入により、手作業工程が機械化され、生産リードタイムを約5割短縮できた。

事業者のプロフィール

事業者名黒松紙器株式会社
所在地奈良県 香芝市
業種パルプ・紙・紙加工品製造業
技術分野立体造形
設立1952年

事業の背景

当社は1952年に創業し、当初は靴下箱を主に製造していた。1980年の法人化をきっかけにギフトパッケージ分野へ進出し、陶器・素麺・和菓子などの高級ギフト向けの箱を手がけてきた。和菓子の贈答容器は、従来の缶箱から外観が美しく高級感のある貼り箱へ移りつつあり、インバウンドで和菓子が日本らしい土産として人気を集めていることも需要の増加につながっている。海外生産が多い缶箱より国内産の貼り箱で統一したいとする取引先も多い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力深型・大型の貼り箱は製造ラインが対応しきれず、一部を手作業で加工しており、それが生産能力のボトルネックになっていた。
  • 品質・精度手作業による加工では、ズレや反りといった不良が発生しやすく、不良率の要因にもなっていた。

やったこと

深型・大型の貼り箱に対応できる自動製函機を導入し、これまで手作業で行っていた工程を機械化した。深型・大型の貼り箱の供給体制を強化し、品質の向上を目指した。機械化により手作業工程が減り、生産リードタイムを約5割短縮することができた。手作業で発生していた不良率も低減でき、生産品質と信頼性が向上した。

加工機深型・大型対応の自動製函機

事業の効果

  • 生産リードタイム 100%→50%

深型・大型対応の自動製函機の導入により、手作業工程が機械化され、生産リードタイムを約5割短縮できた。手作業で発生していた不良率も低減し、生産品質と信頼性が向上した。深型・大型の貼り箱の供給体制が強化された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来ギフトパッケージ分野へ進出し試行錯誤してきた経緯が書かれ、一貫性はうかがえるが、経営戦略上の明確な位置付けは記述されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    自動製造ラインを保有し業者の約1割、深型対応の自動製函機まで導入している業者はほぼいないと、競合比較と強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    深型・大型の手作業工程が生産能力のボトルネックだったという課題が示され、導入により生産リードタイムを約5割短縮した点が書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産リードタイムを約5割短縮し不良率の低減も認められたと、導入後の効果が数字で示されているが、今後の付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    当社の生産体制や内製化の取組は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務体制についての記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    深型・大型の貼り箱の供給体制強化を目指し、国内産で統一したい取引先が多いというニーズが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望としてV字カット機の導入と企画設計までのワンストップ展開が書かれているが、スケジュールや遂行方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    和菓子などの化粧箱は需要が高まる分野だが、深型・大型対応の自動製函機の導入により、同分野で高水準の対応力を持つと書かれている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    国産貼り箱への需要や外国人観光客の人気が書かれ、海外生産の缶箱からの置き換えという波及効果がうかがえるが、雇用や地域への効果は書かれていない。

  • 費用対効果4

    リードタイム約5割短縮と不良率の低減という導入効果が書かれているが、投入額に対する付加価値額の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動製造ラインや自動製函機の導入は書かれているが、先端的なデジタル技術や新しいビジネスモデルの記述は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    缶箱から貼り箱への置き換えという市場の変化はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及3

    奈良県香芝市の企業で日本の名産として国内産貼り箱を広める方針が書かれているが、地域の雇用や成長への効果は具体的ではない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はV字カットの鋭角な角を持つ貼り箱のニーズに対応するため、早期にV字カット機を導入する計画である。あわせて、製品の企画提案・設計・デザイン作成までを含むワンストップでの事業展開を目指している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。