ものづくり補助金平成29年度学術研究、専門・技術サービス業奈良県

著名建築物デザインによる3Dポップアップカードの試作開発

アトリエアクア合同会社

この事例のポイント

  • アニメ産業のなかで新規参入する同業他社が増え、市場の競争が激しくなっているため、主事業に加えて経営の柱となる新規事業を開拓する必要があった。
  • 3Dポップアップカードの試作・製品化に向けて、微細加工が可能なレーザー加工機を導入した。
  • 試作品を繊細で精度の高いものにでき、試作開発のリードタイムも短縮できた。

事業者のプロフィール

事業者名アトリエアクア合同会社
所在地奈良県 奈良市
業種専門サービス業(他に分類されないもの)
技術分野デザイン,立体造形
設立2013年

事業の背景

当社は平成25年に個人事務所としてデザイン関連事業を始め、平成28年に法人化した。グラフィックデザインなどを手がける傍ら、アニメ・漫画の版権やライセンスを活用したグッズ製作、イベント企画なども行ってきた。アニメ産業は市場規模が年々拡大している一方、新規参入する同業他社が多く競争が激化していた。流行に影響を受けやすく変化も早いため、主事業に加えて新たな柱となる事業の開拓を経営課題としていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術アニメ産業のなかで新規参入する同業他社が増え、市場の競争が激しくなっているため、主事業に加えて経営の柱となる新規事業を開拓する必要があった。
  • その他アニメ産業は流行の影響が大きく変化も早いため、事業の経営を安定させることが急務だった。
  • 生産能力3Dポップアップカードの試作開発に時間がかかり、クライアントの修正や監修を即時に反映できず、企画提案の数も増やせなかった。

やったこと

3Dポップアップカードの試作・製品化に向けて、微細加工が可能なレーザー加工機を導入した。この機械でデザイン完成後の製品試作を行い、本格的な3Dポップアップカードのデザイン販売部門を立ち上げた。パーツの切り出しは機械で行い、組立はほぼ手作業となるため、そこも含めて工程を整えた。当社はデザインと試作までを担当し、製造は海外の事業者へ委託連携する体制とした。国内の建築物・建造物をモチーフにした新規商品の開発を進めた。

加工機レーザー加工機

新しい製品・サービス:国内の著名建築物・建造物をモチーフにした3Dポップアップカード

事業の効果

試作品を繊細で精度の高いものにでき、試作開発のリードタイムも短縮できた。これによりクライアントの修正や監修を即時に反映でき、企画提案の数も増やせるようになった。製造を海外事業者へ委託する体制と合わせ、コストや納期の面でも総合的に他社が参入した場合との差別化が明確になる事業体制の構築が完了した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    デザイン関連事業とライセンス業務の実績から新規柱として3Dポップアップカード事業を位置付けており、過去の取組との関連は読み取れる。具体的な戦略文書は書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    アニメ産業の競争激化と新規事業開拓の必要性は書かれ、ライセンス管理力という強みもうかがえる。市場規模や定量的な比較は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    経営の安定化が急務という課題認識と、新規事業による高付加価値化の方向性は示されている。売上や利益の目標数値は書かれていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。付加価値額や賃上げの目標値は記載がありません。

  • 事業を進める体制3

    デザイン・試作は自社、製造は海外事業者へ委託する体制が書かれており、役割分担は読み取れる。人材や事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    オーダー受注実績や首里城復興支援グッズ等の製品化実績、ファン心理に刺さる企画提案方針が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    試作のリードタイム短縮や海外委託という遂行方法は書かれているが、スケジュールや課題解決の具体的手順は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。財務状況や資金調達の記載がありません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    国内建築物モチーフの3Dポップアップカードは同種が存在しないと着目されており、新市場開拓の意図が具体的に書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    国内建築物をモチーフにした土産品の開拓という文化的意義はうかがえるが、波及効果や雇用創出の数値は書かれていない。

  • 費用対効果2

    レーザー加工機によるリードタイム短縮とコスト面の優位性がうかがえるが、投資額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    レーザー加工機による試作の高精度化は書かれているが、地域やサプライチェーンへの波及は具体的に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。日本経済の構造転換への言及がありません。

  • 地域経済への波及3

    奈良や首里城、奈良ホテルなど地域資源を活用したグッズ製作実績が書かれており、地域性は読み取れる。雇用や成長の数値はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。