ものづくり補助金平成29年度製造業奈良県

スポットニス印刷用フレキソ版の開発と厚み精度向上に伴う設備導入

日本電子精機株式会社

この事例のポイント

  • スポットニス印刷用フレキソ版は厚さ1mm以下で誤差15μ前後の高精度な版厚が求められ、生産時の厚み精度を向上させる必要があった。
  • ニス印刷用フレキソ版の製造工程を見直し、生産時の厚み精度向上、測定・検査力向上、生産効率向上の3点を課題とした。
  • 原料搬送用ポンプと流量計の刷新、および高精度測定器の導入により、生産時の厚み精度が向上し、目標とする高精度な版厚での生産が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名日本電子精機株式会社
所在地奈良県 香芝市
業種印刷・同関連業
技術分野精密加工
設立1973年

事業の背景

当社は昭和48年に電子基板メーカーとして創業し、昭和54年からフレキソ印刷関連へ事業を展開してフレキソ印刷を事業の核としてきた。国内では唯一、世界でも数社しかないフレキソ樹脂版メーカーの一角である。フレキソ-スポットニス印刷の需要が増加し、ニス印刷用フレキソ版市場が急速に拡大している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度スポットニス印刷用フレキソ版は厚さ1mm以下で誤差15μ前後の高精度な版厚が求められ、生産時の厚み精度を向上させる必要があった。
  • 品質・精度版厚の測定精度と検査力を高める必要があった。
  • 生産能力生産効率を向上させる必要があった。

やったこと

ニス印刷用フレキソ版の製造工程を見直し、生産時の厚み精度向上、測定・検査力向上、生産効率向上の3点を課題とした。樹脂原料の供給精度が厚み精度に影響するため、原料搬送用ポンプおよび流量計を刷新した。測定・検査工程には、より高精度な測定器を導入した。さらに長年蓄積した自社独自のノウハウで機器に改良を施し、各生産工程の課題解決、生産時間の短縮、原料の効率化を実現した。

その他原料搬送用ポンプ
検査測定流量計
検査測定高精度測定器

新しい製品・サービス:スポットニス印刷用フレキソ版

事業の効果

原料搬送用ポンプと流量計の刷新、および高精度測定器の導入により、生産時の厚み精度が向上し、目標とする高精度な版厚での生産が可能になった。測定・検査の精度と検査力も高まった。独自ノウハウによる機器改良で生産時間が短縮され、原料の効率化も実現した。これらにより、ニス印刷用フレキソ版という新市場に対応できる製造体制が構築された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    昭和54年からフレキソ印刷へ事業展開し、40年以上その領域を事業の核としてきた一貫性が具体的に読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内唯一のフレキソ印刷関連消耗品メーカーで、特許・パテントを50件以上保有するとの記載から強みが読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    厚み精度、測定・検査力、生産効率の3課題を明示し、原料ポンプ・流量計の刷新などの対策が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高精度な版厚生産を目標とすると書かれているが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員が満足して開発・製造できる体制が重要との考えは示されるが、人材や事務処理能力の具体的記載はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    厚さ1mm以下で誤差15μ前後の版厚が求められるニス印刷用フレキソ版という製品と需要の増加が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    生産工程の見直しや測定器導入など遂行内容は示されるが、スケジュールや期間の記載は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ニス印刷用フレキソ版は厚さ1mm以下で誤差15μ前後が要求され、同社でも難易度が非常に高いと記載されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    周辺地域への貢献の必要性に触れているが、経済波及効果や雇用創出の具体的な数字や記述は見当たらない。

  • 費用対効果2

    生産効率の向上や生産時間の短縮が成果として書かれているが、投入額と効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    高精度な測定器の導入や機器への独自改良は書かれているが、デジタル技術の活用や新ビジネスモデルは読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    プリンタブルエレクトロニクス分野への事業展開や新市場参入の方針が示されるが、構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及2

    香芝工場の新設や周辺地域への貢献に触れているが、地域特性を活かした雇用や成長の記載は具体性が薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

次の50年を見据え、他社が模倣できない独創的な“オンリーワン”の開発に挑戦し続ける方針である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。