ものづくり補助金平成29年度農業、林業奈良県

温室の自動温度・湿度管理システム導入による高品質・量産化体制確立と新商品開発

株式会社華金剛

成果冬期の温室加湿器の重油代削減につながった

この事例のポイント

  • 植物は気温や天候に左右されやすく、母の日や中元・歳暮の繁忙期に納期に合わせた生産計画が立てづらい。
  • 温室内の自動温度・湿度管理システムとして、自動天窓開閉装置と自動平張りカーテンを導入した。
  • 冬期の温室加湿器の重油代削減につながった。自動天窓開閉装置により天窓の開閉作業の手間が減り、温度センサーによる自動調整で温度と湿度が整うようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社華金剛
所在地奈良県 御所市
業種農業
技術分野製造環境,製造環境
従業員数5人
資本金300万円
設立2006年

事業の背景

当社は日本でいち早くポットマム(洋菊)の栽培を始めた歴史と実績のある会社で、オリジナルの桂華(セネシオ)をはじめ、アジアの風シリーズ(ハイビスカス)、大輪種ダリアを主軸としている。近年は気候変化により母の日の5月も真夏のような気温となり、植物の生育と納期の調整が難しくなっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力植物は気温や天候に左右されやすく、母の日や中元・歳暮の繁忙期に納期に合わせた生産計画が立てづらい。
  • 新製品・新技術受注を一部断るなど販売機会を失っており、温室内の自動管理で受注率を上げる必要があった。
  • 品質・精度華金剛の高品質のイメージを崩さない商品を安定して顧客に提供することが課題だった。

やったこと

温室内の自動温度・湿度管理システムとして、自動天窓開閉装置と自動平張りカーテンを導入した。自動天窓開閉装置は、これまで手動で行っていた天窓の開閉作業を軽減し、温度センサーによる開閉角度の自動調整で温度と湿度を整えられるようにした。自動平張りカーテンは、高温時に遮光、低温時に保温の効果があり、冬期の温室加湿器の重油代削減にもつながった。両設備を併用して花にストレスを与えず、時期に適した商品を安定して生産できるようにした。

その他自動天窓開閉装置
その他自動平張りカーテン
その他温室内の自動温度・湿度管理システム

新しい製品・サービス:桂華(IPM NEUHEIT 2013 受賞)を含む、多品種で良質な花木商品の生産・開発。

事業の効果

  • 冬期の温室加湿器の重油代削減につながった

自動天窓開閉装置により天窓の開閉作業の手間が減り、温度センサーによる自動調整で温度と湿度が整うようになった。自動平張りカーテンにより高温時の遮光と低温時の保温が可能になり、冬期の重油代削減にもつながった。両設備の併用で花にストレスを与えず時期に適した商品を安定生産でき、繁忙期に断っていた顧客にも高品質な商品を提供できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    繁忙期に受注を断っていた課題に対し温室の自動管理を導入した経緯は読めるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    母の日などの繁忙期に受注を断っていた状況と、独自のバイオテクノロジーや花色固定の強みが書かれており、外部環境と自社強みの関係が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    気候変動による生産計画の立てづらさを課題として認識し、自動天窓開閉と自動平張りカーテンで安定生産する対応が書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値創出や賃上げの目標値は示されていない。受注を断らず対応できるようになったとの記載のみ。

  • 事業を進める体制2

    従業員5名の規模は書かれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力についての記述はうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高品質な商品を安定供給し、母の日や中元・歳暮の需要に応えることが書かれ、顧客への提供価値と選ばれる理由がうかがえる。

  • 事業化までの道筋2

    中長期の課題検証や導入スケジュール、遂行方法は書かれておらず、わずかに作業の流れがうかがえる程度。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ハイビスカスや大輪種ダリアなど独自品種を育成し、定植から発根が難しい植物も栽培できる点が具体的に書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    海外販路拡大や地域への波及効果の記述はあるが、国が補助する積極的理由として読める内容は薄い。

  • 費用対効果3

    重油代削減につながったとの記載はあるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    温度センサーによる天窓の自動調整は書かれているが、先端的デジタル技術の活用や地域・サプライチェーンへの貢献は限定的。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    園芸生産の省力化や高品質化は読めるが、成長分野への進出や日本経済の構造転換に資する記述はうかがえる程度。

  • 地域経済への波及3

    御所市の所在地と日本でいち早くポットマムを栽培した実績は書かれているが、地域の雇用や成長牽引への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

エンドユーザーに喜んでいただくことを一番の目標に、丈夫で品質の良い商品を提供し、取引先にはロットを抑えた多種多様な商品を供給してブランド力の確立を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。