ものづくり補助金平成29年度製造業島根県

上下ストローク付きハンガーショットブラスト導入による外観品質向上と生産効率改善

ヒラタ工業株式会社

成果生産効率が2割程度向上した。

この事例のポイント

  • 連続ショットブラストでは部品同士がぶつかって角が欠けるなど、砂の落ちが良くない問題があった。
  • 製作された部品に付着した砂を落とすため、上下ストローク付きハンガーショットブラスト(ILH17型バッチハンガー式ショットブラスト機)を導入した。
  • 生産効率が2割程度向上した。外観品質が向上し、取引先の満足度がアップした。

事業者のプロフィール

事業者名ヒラタ工業株式会社
所在地島根県 出雲市
業種鉄鋼業
技術分野材料製造プロセス,材料製造プロセス
従業員数85人
資本金4,000万円
設立1964年

事業の背景

ヒラタ工業は昭和39年に旧平田市へ進出し、55年にわたる生産ノウハウで農機やモーターなどの鋳物部品を製作している。近年は農機部品が主力で、1カ月に1000種類以上の小ロット部品を作っている。鋳物生産が全国上位の島根県では各社の技術水準が高く、市場競争が激しい。売上高は景気動向に左右されるため、新規市場の開拓が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度連続ショットブラストでは部品同士がぶつかって角が欠けるなど、砂の落ちが良くない問題があった。
  • 品質・精度納品先の企業は打痕を不良品とみなすことがあり、美しい外観品質が求められていた。
  • 生産能力社内の生産効率を高め、省力化と残業時間の減少につなげる必要があった。

やったこと

製作された部品に付着した砂を落とすため、上下ストローク付きハンガーショットブラスト(ILH17型バッチハンガー式ショットブラスト機)を導入した。部品を3段の棚に乗せてハンガーのように吊り、回転させながら30センチほど上下動させることで、投射する小さな金属球をむらなく当てる。部品の並べ方向や投射角度は、しまね産業振興財団と連携して研究した。

  • 加工機ILH17型バッチハンガー式ショットブラスト機上下ストローク付きハンガーショットブラスト

事業の効果

  • 生産効率が2割程度向上した。
  • 導入時に3年後の達成を計画していた年商目標を1年でクリアした。

外観品質が向上し、取引先の満足度がアップした。生産効率が2割程度向上して省力化が図られ、残業時間の減少につながった。全体の生産量アップに貢献し、計画していた年商目標を1年で達成した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性打痕による不良扱いへの対応と外観品質へのこだわりを踏まえ、外観向上で満足度が上がったと書かれ、強みの活用が読み取れる。
  • 4
    課題の認識と解決連続ショットの砂落ちの課題を挙げ、ハンガーショット導入で生産効率が2割程度向上したと具体的に述べている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標計画の年商を3年目標のところ1年でクリアしたとあり、目標達成の実績が示されるが、付加価値・賃上げの目標値は書かれていない。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制しまね産業振興財団と連携して研究したとあるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の具体的記述は見当たらない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    55年の鋳物生産ノウハウを背景に、高品質部品の提供を目指して導入したとあり、一貫性は読めるが戦略上の位置付けは薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    打痕による不良扱いへの対応と外観品質へのこだわりを踏まえ、外観向上で満足度が上がったと書かれ、強みの活用が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    連続ショットの砂落ちの課題を挙げ、ハンガーショット導入で生産効率が2割程度向上したと具体的に述べている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標4

    計画の年商を3年目標のところ1年でクリアしたとあり、目標達成の実績が示されるが、付加価値・賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    しまね産業振興財団と連携して研究したとあるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の具体的記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医療機器分野のCT・MRI部品など新規ターゲットを明示し、医療機器輸出増加というニーズの裏付けも書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    新規市場開拓や従業員85人から90人の確保など中長期の方針は示されるが、スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    鋳物部品は一般的な分野だが、外観品質へのこだわりに応える高付加価値化の方向性がうかがえる程度である。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    島根県の鋳物産業の集積や医療機器輸出の増加に触れるが、国が補助する積極的理由や波及効果は明示されていない。

  • 費用対効果4

    生産効率2割向上、残業時間減少、1年で年商目標達成と、投資に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    上下ストロークの導入は示されるが、デジタル技術やサプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は書かれていない。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    医療機器や健康関連機器など成長分野への進出意欲はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    出雲市で誘致企業として雇用を生み、従業員増加を目指すとあり、地域雇用への寄与が読み取れるが具体性は薄い。

今後の展望

医療分野(CTやMRIの部品製造)や健康関連機器分野への新規市場開拓を目指している。安定した受注を維持し、省力化を進めながら従業員を85人から90人へ増やす目標を定めている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。