ものづくり補助金平成29年度製造業山口県

レーザー切断機導入による生産性の向上

神和工業株式会社

成果切断量 1倍→1.8倍

この事例のポイント

  • 橋梁向けの大型鋼板の切断をプラズマ切断機で行っており、無人運転ができないため繁忙期には夜間も人員を配置しなければならなかった。
  • 大型の鋼板を切断するためのレーザー切断機を導入した。
  • 切断量 1倍→1.8倍。切断時の無人運転が可能になり、夜間の無人稼働が実現した。

事業者のプロフィール

事業者名神和工業株式会社
所在地山口県 田布施町
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数93人
資本金4,950万円
設立1952年

事業の背景

鉄道車両用リベットの製造から始まり、特殊用途のボルト・ナットを各種プラントや橋梁、建築、造船向けに製造してきた。その後、火力発電所用プラントや産業用装置の設計・製作へ発展した。現在の主軸は橋梁、火力発電所、半導体プラント向け製品である。橋梁分野では、圏央道の4車線化や東海環状道路など継続的な工事により、当面年間21〜22万トンで推移する見込みで、年間2〜3千トンの合成床版の受注を見込んでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力橋梁向けの大型鋼板の切断をプラズマ切断機で行っており、無人運転ができないため繁忙期には夜間も人員を配置しなければならなかった。
  • 品質・精度プラズマ切断機では穴開け加工の精度が低く、次工程の穴開けを手作業で行っていた。
  • 生産能力最初の切断工程がネックとなり、需要の変動に柔軟に対応し精度の高い製品を効率よく製造することが難しかった。

やったこと

大型の鋼板を切断するためのレーザー切断機を導入した。本装置はプラズマと違いビームが安定しているため、24時間無人稼働が可能で、作業量の増減にも対応できる。プラズマ切断を上回る切断速度を実現し、切断精度も高いため次工程の穴開け加工も本装置で行えるようになった。

事業の効果

  • 切断量 1倍→1.8倍
  • 橋梁に関しては売上が15%アップした。
  • 作業員数 2人→1人

切断時の無人運転が可能になり、夜間の無人稼働が実現した。作業員を2人から1人に減らせ、作業効率が上がり働き方改革にもつながった。切断量は1.8倍となり、橋梁の売上は15%増加した。従来手作業だった穴開け加工をレーザー切断に置き換えられ、作業者を別の作業に振り分けられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決手作業の切断・穴開けがネックだったと課題を明示し、レーザー切断機で切断量1.8倍、橋梁売上15%アップという効果が示されている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標切断量1.8倍、橋梁売上15%アップ、2人から1人への省人化といった数値目標に近い成果が示されている。
  • 4
    波及効果・雇用圏央道4車線化や高速道路未整備区間解消、災害への備えといった社会インフラ整備への貢献が具体的に述べられている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業化までの道筋導入後の効果は述べられるが、遂行方法やスケジュールに関する記述は見当たらず、わずかにうかがえる程度。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    鉄骨・合成床版など大型製品を得意とし、橋梁向け切断工程の課題を解消する設備導入で事業の延長線上にあると読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    橋梁、火力発電所、半導体プラントを主軸とし、水素・アンモニアプラント向けも視野にあると書かれ、強みの活用が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    手作業の切断・穴開けがネックだったと課題を明示し、レーザー切断機で切断量1.8倍、橋梁売上15%アップという効果が示されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標4

    切断量1.8倍、橋梁売上15%アップ、2人から1人への省人化といった数値目標に近い成果が示されている。

  • 事業を進める体制ー

    公開情報では判断できません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    大型製品の高品質・短納期対応というニーズは示されるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は具体的に書かれていない。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の効果は述べられるが、遂行方法やスケジュールに関する記述は見当たらず、わずかにうかがえる程度。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    大型鋼板のレーザー切断や穴開け一体化は業界で一般的とは言えないが、高付加価値化の水準を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用4

    圏央道4車線化や高速道路未整備区間解消、災害への備えといった社会インフラ整備への貢献が具体的に述べられている。

  • 費用対効果3

    切断量1.8倍や売上15%増と効果は示されるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    レーザー切断という先端設備の導入はあるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は記述が薄い。

政策面2.5
  • 成長分野への進出3

    水素・アンモニアプラント向けへの展開を視野に入れると述べられ、成長分野への進出意図がうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    山口県田布施町の企業とわかるが、地域特性を活かした雇用や地域成長への言及はほぼ見当たらない。

今後の展望

災害への備えや高速道路・国道の整備不足を背景に、橋梁の需要が続くと見込んでいる。今後は水素・アンモニアプラント向けなど時代を見据えた展開も視野に入れ、多様なニーズに高品質・短納期で応えていく考えである。

事業者の声

補助事業の目的は、単に機械を導入することではなく、日々感じている業務の課題を解消することにあります。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。