ものづくり補助金平成29年度製造業山口県

主力商品計画生産と地元食材新商品の製造環境構築での市場浸透・拡大

有限会社みつや・トロアメゾン

成果セットパンナーの生産量 800個/時間→2,400個/時間

この事例のポイント

  • 商品の製造工程の多くが手作業のため、その日販売する商品をその日に作る状態となり、計画生産ができない。
  • 手作業で時間のかかっていた工程を機械化し、時間短縮と増産を図った。
  • セットパンナーの生産量 800個/時間→2,400個/時間。機械化により増産が可能になり、セットパンナーと小型密封ピロー包装機で生産量が大幅に増えた。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社みつや・トロアメゾン
所在地山口県 山陽小野田市
業種食料品製造業
従業員数21人
資本金300万円
設立1998年

事業の背景

当社は昭和35年に和菓子店「みつや」として創業し、平成2年に洋菓子店「トロアメゾン」となり、平成10年に法人化した。近年は売上が減少傾向にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力商品の製造工程の多くが手作業のため、その日販売する商品をその日に作る状態となり、計画生産ができない。
  • 人手・技能長時間労働が常態化しており、新商品の開発や主力商品の増産に注力できない。
  • 集客・繁閑通販・外商に人手を割けず、百貨店催事への出展、OEM生産の引き合い、お中元・お歳暮需要への対応が不十分で、販売増・販路拡大の機会を損失している。

やったこと

手作業で時間のかかっていた工程を機械化し、時間短縮と増産を図った。導入したセットパンナー(レオン自動機 KP302、製品の自動配列)は800個/時間から2,400個/時間に増産でき、作業ミスによる廃棄ロスもほぼゼロになった。作業要員は熟練者3名から監視要員1名で対応可能になった。小型密封ピロー包装機(川島製作所 GW-7型、自動包装)は120個/時間から3,600個/時間に増産でき、気密性の高い包装紙の使用と脱酸素剤の封入も可能になった。

加工機セットパンナー(レオン自動機 KP302)
加工機小型密封ピロー包装機(川島製作所 GW-7型)

新しい製品・サービス:地元食材を使用した「寝太郎かぼちゃパイ」を定常的に製造・販売できるようになり、今後はレギュラー商品に育てる予定。

事業の効果

  • セットパンナーの生産量 800個/時間→2,400個/時間
  • 小型密封ピロー包装機の生産量 120個/時間→3,600個/時間
  • 作業要員(セットパンナー工程) 3人→1人

機械化により増産が可能になり、セットパンナーと小型密封ピロー包装機で生産量が大幅に増えた。作業ミスによる廃棄ロスはほぼゼロになった。パティシエ4名を技術を要する工程やウェディングケーキ等の仕事に配置転換でき、売上増加につながった。寝太郎かぼちゃパイも定常的に販売できるようになり、県外販路の開拓も見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    近年売上減少と手作業による計画生産不可の課題を挙げ、機械化で増産と販路拡大を図る方針が読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    百貨店催事やOEM引き合い、お中元需要への対応不足に触れるが、市場動向や自社の強み・弱みを踏まえた競争優位の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    手作業工程が計画生産を阻むという課題を明確に認識し、機械化による増産体制と少量多品種化への対応を計画として示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    セットパンナーは800個/時間から2,400個/時間、自動包装機は120個/時間から3,600個/時間へと数値で増産目標と効果が示されている。

  • 事業を進める体制2

    導入後に4名の配置転換が可能になったと記すが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力については書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    地元食材を使った寝太郎かぼちゃパイや、催事・OEM需要への対応など顧客ニーズは示されるが、ターゲットの整理や選ばれる理由の説明は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入設備と効果は示されるが、中長期の検証や遂行スケジュール、課題解決の方法については事例からは読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    地元食材の新商品や寝太郎かぼちゃパイの定番化に触れるが、分野の普及度や高付加価値化の水準を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    地元食材を使った商品を県外にも広げ、地元特産品の消費拡大や知名度向上に貢献すると述べており、地域への波及がうかがえる。

  • 費用対効果4

    セットパンナーで廃棄ロスがほぼゼロ、4名の配置転換が可能になったなど、生産性と人員活用の効果が数値を含めて示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    自動配列機や自動包装機の導入は示されるが、デジタル技術の活用や新しいビジネスモデル、サプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    山口県の地元食材を使い県外販路を開く計画が示され、地域特性を活かした事業であることは読み取れるが、雇用創出の規模は示されない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

寝太郎かぼちゃパイをレギュラー商品に育て、「山口」のお土産として県外にも販売ルートを広げ、地元特産品の消費拡大と知名度向上に貢献する。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

MRI用超電導マグネット監視装置の生産体制強化

制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。

効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。