ものづくり補助金平成29年度製造業香川県

和糖どら焼き製造工程の温度・圧力制御技術による生産性の向上

ばいこう堂株式会社

この事例のポイント

  • 皮の製造工程が生産力のボトルネックになっていた。
  • 最新型のどら焼き機と全自動の餡製造機を導入した。
  • 皮製造の作業時間が約34%短縮され、和糖どら焼きの生産力が大きく向上した。

事業者のプロフィール

事業者名ばいこう堂株式会社
所在地香川県 東かがわ市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数107人
設立1958年

事業の背景

和三盆糖を原料に和菓子を製造・販売している。ベストセラーの「和糖どら焼き」は和三盆糖製造時に生じる糖蜜を練り込んだ皮と和三盆糖の餡が特徴で、全国他社との差別化が明確な商品である。売れ筋商品だが、生産能力がネックとなり殆どが自社直営店で販売され、全国展開が遅れていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力皮の製造工程が生産力のボトルネックになっていた。
  • 生産能力餡の製造工程は作業者1名が2日間釜につきっきりとなり、餡詰め工程の日数を圧迫して生産力の伸び悩みにつながっていた。
  • 販路・情報発信生産能力が不足し、主力の和糖どら焼きは自社直営店での販売が中心で全国展開が遅れていた。

やったこと

最新型のどら焼き機と全自動の餡製造機を導入した。生地に糖蜜を含むため、一般的などら焼きの約1.5倍の時間をかけて低温でじっくり焼く皮製造の工程を、製造・温度・圧力の制御技術と自動化技術を利用した設備で行えるようにした。製餡工程では火力調整、アク取り、圧力釜から常圧釜への移し替えなどを全自動の製餡機で行い、作業者の張り付きをなくした。導入後の性能検証と試作では、これまで人の手で製造していた餡の風味や味、食感、小豆のつぶれ具合を合わせるよう幾度も調整し、十分な品質の餡を製造できるようにした。

加工機最新型どら焼き機
加工機全自動餡製造機

事業の効果

皮製造の作業時間が約34%短縮され、和糖どら焼きの生産力が大きく向上した。餡製造では人手が不要となり、餡の硬さなどの物理特性を高い水準で均一化できた。人件費や光熱費が削減され製造コストの抑制にもつながった。その結果、早出残業がなくなり、首都圏百貨店などへの卸を始めた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    「和糖どら焼き」は全国他社との差別化が明確なベストセラーで、全国展開を目指すとあるが、過去の取組との一貫性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    和三盆糖の差別化や全国販売網の保有は読み取れるが、市場動向や自社の弱み分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決5

    皮製造がボトルネックで約1.5倍の時間がかかると特定し、作業時間を約34%短縮と数字で示している。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    作業時間約34%短縮、生産能力向上、早出残業の解消と具体的な成果が示されているが、賃上げ目標の記載はない。

  • 事業を進める体制2

    従業員107名や試作・調整を重ねた記述はあるが、補助事業を遂行する体制や人材の具体的な確保策は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ターゲットは全国百貨店や首都圏への販路拡大と読み取れるが、ニーズの裏付けは具体的に示されていない。

  • 事業化までの道筋2

    全国百貨店への販路拡大を進めるとあるが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    和三盆糖を用いた差別化商品で高付加価値を狙うが、ジャンルの普及度や高価格化の数字は書かれていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    地場の伝統産業である和三盆糖の魅力発信や地域への貢献が述べられているが、波及効果の数字はない。

  • 費用対効果3

    人件費や光熱費の削減と生産能力向上が示されるが、補助金額に対する費用対効果の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    制御技術や自動化を導入したとあるが、デジタル技術によるサプライチェーンへの貢献は具体的に書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    地場の伝統産業である和三盆糖を活用し、香川県東かがわ市で地域の魅力を発信する事業と読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

引き続き、全国の百貨店へ販路を拡大する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。