ものづくり補助金平成29年度製造業佐賀県

大型パーツの外注依存脱却による短納期化・高精度化・価格競争力強化

ユニバース株式会社

この事例のポイント

  • 大型パーツの加工を外注に頼らざるを得ず、外注依存度が高まっていた。
  • 倉敷機械製のテーブル型CNC横中ぐりフライス盤を導入した。
  • 主力の真空混練押出成形機で必要な原料ケースなどの大型パーツを内製化でき、効率的な加工が実現した。

事業者のプロフィール

事業者名ユニバース株式会社
所在地佐賀県 嬉野市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数40人
資本金3,000万円
設立1987年

事業の背景

創業当初は3人の町工場で始めた成形機の設計製造業務が、規模を拡大してきた。現在は連続押出成形のための真空混練押出成形機に特化し、設計・製造・販売・改造・メンテナンスを社内で一貫して行っている。主要顧客は自動車装備品に関わる自動車業界で、激しいコスト競争と開発スピードが求められている。真空混練押出成形機は年々大型化しており、搭載する大型パーツの高精度な仕上げを外注に頼っていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算大型パーツの加工を外注に頼らざるを得ず、外注依存度が高まっていた。
  • 納期・工程外注依存により、お客様の高度化する要望に迅速に対応することが困難になっていた。

やったこと

倉敷機械製のテーブル型CNC横中ぐりフライス盤を導入した。既存の汎用横中ぐり盤は最低8年の経験を積んだ熟練工でないと扱えなかったが、新規設備は一度プログラムを入力すれば新人でも加工できる。5軸加工機能により加工面が鏡面になり、長時間かかっていた手磨きが不要になる加工もある。さらに加工面を自動で反転させるため、人の段取りなしに最後まで自動で加工が進み、並行して他の作業もできるようになった。

加工機テーブル型CNC横中ぐりフライス盤(倉敷機械製)

事業の効果

主力の真空混練押出成形機で必要な原料ケースなどの大型パーツを内製化でき、効率的な加工が実現した。低価格かつ高精度な製品を顧客に素早く安定的に供給できるようになった。見積り後に注文に至らなかった顧客からの受注獲得が期待でき、成形テストで必要な部品も即社内製作して開発に素早く対応できるようになった。製造リードタイムの大幅短縮と工場の稼働許容量の向上が見込まれ、時間外労働の偏りを防いで定時内での作業終了を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    主力の真空混練押出成形機の部品内製化という経緯は読めるが、中期の経営戦略上の位置づけは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    自動車業界の激しいコスト競争と大型化に触れ、外注依存脱却で短納期化を図ると書かれているが、自社の強み・弱みの分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    外注依存による対応遅れを課題と認識し、内製化で短納期化・低コスト化・精度向上を図るという実効的な計画が読み取れる。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    製造リードタイム短縮や時間外労働の偏り防止に触れるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    設計・機械・成形が連携する体制や熟練工でなくても加工できる点は読めるが、体制の人数や事務処理面の記載は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    低価格かつ高精度な部品の供給や受注獲得の期待は書かれているが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    商品開発や新事業立ち上げを目指すとあるが、スケジュールや遂行方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    鏡面加工や手磨き不要の加工に触れるが、分野での普及度や高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    自動車装備品業界への供給と雇用維持・拡大に触れるが、波及効果の規模は示されていない。

  • 費用対効果2

    手磨き不要や段取り省略で稼働許容量が大幅向上すると書かれているが、数値による費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    5軸加工や自動反転による自動化に触れるが、デジタル技術の活用による地域・サプライチェーンへの貢献は限定的。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    佐賀県での雇用の維持と拡大を目指すと書かれているが、地域の特性を活かした具体的な取組は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

本設備の導入で浮いた経費や空き時間を商品開発に充て、近い将来に新事業を立ち上げることを目指す。佐賀県での雇用の維持と拡大を目指し、若い世代の採用と定年後の雇用継続を進める。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。