ものづくり補助金平成29年度卸売業、小売業長崎県

新トラックスケール導入に係る古紙増量計画

協業組合長崎市古紙リサイクル回収機構

成果作業時間 100%→75%

この事例のポイント

  • 荷下ろしに平均20分以上かかり、搬入業者の負担になって回収量も伸び悩んでいた。
  • 補助金で電子式トラックスケールを導入した。
  • 作業時間 100%→75%。作業時間が25%短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名協業組合長崎市古紙リサイクル回収機構
所在地長崎県 長崎市
業種その他の卸売業
技術分野測定計測
従業員数40人
資本金2,273万円
設立1996年

事業の背景

長崎市が分別回収するミックス古紙の受け入れ、選別、圧縮加工を行い、リサイクルの流れの一端を担っている。市内の自治会や子供会などと連携して集団回収も推進し、現在222団体の回収を行っている。ながさきオフィスエコクラブの指定事業組合として年間300トンの事業系古紙もリサイクルしている。紙媒体の電子化が進み古紙の量は減少傾向にあるため、機密文書処理に付随して今年度から電子媒体処理事業としてHDDやSSDの処理にも力を入れている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力荷下ろしに平均20分以上かかり、搬入業者の負担になって回収量も伸び悩んでいた。
  • その他雨天時には計量書が落ちて搬入車両が渋滞し、作業全体が大幅に遅延していた。
  • 品質・精度計量の計算を事務所で手作業で行っており、誤記入が起きていた。
  • コスト・採算登録情報を変更するとカードを破棄しなければならず、コストがかかっていた。

やったこと

補助金で電子式トラックスケールを導入した。磁気カードを使用するためカード作成が簡略化され、摩耗による破損がなく情報の置き換えも可能になった。オートカッターを備えたことで雨天時の水濡れを大幅に軽減した。計算方式を自動化して誤記入を改善し、荷下ろしにかかる時間も短縮した。手作業で記帳していた計量数値をデータ化して集計作業を効率化し、データの活用用途も広がった。

事業の効果

  • 作業時間 100%→75%

作業時間が25%短縮された。カード作成の簡略化、破損や水濡れの軽減により、扱いの手間と故障のリスクが減った。計算の自動化で誤記入が改善し、計量データの管理が可能になって古紙の回収量も増加した。作業の効率化により、電子媒体処理事業などの新たな事業に取り組む余裕が生まれた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決荷下ろしに平均20分以上かかり回収量が伸び悩んでいた課題を示し、電子式トラックスケール導入で作業時間の短縮を図ったと具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制従業員40名の会社であることは書かれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理の詳細は読み取れない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    古紙の受け入れ・選別・圧縮と集団回収を長年行ってきたことは読み取れるが、経営戦略上の位置づけは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    紙媒体の電子化で古紙量が減少傾向にあり、電子媒体処理事業に力を入れると書かれ、外部環境への対応がうかがえる。強みとの関係は具体的でない。

  • 課題の認識と解決4

    荷下ろしに平均20分以上かかり回収量が伸び悩んでいた課題を示し、電子式トラックスケール導入で作業時間の短縮を図ったと具体的に書かれている。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標3

    荷下ろし時間が約20分から約5分へ短縮、作業時間25%短縮と数値があるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員40名の会社であることは書かれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    古紙の受け入れ先として運搬車両の利便性向上を示し、顧客である搬入業者の負担軽減が選ばれる理由として読み取れるが、ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後は古紙の持ち込み特買日のPRで売上アップを図りたいとあるが、遂行方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    古紙の回収・選別は一般的な事業であり、高付加価値化や高価格化を図る内容としてはうかがえない。電子媒体処理は新しい取組として一部うかがえる。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    長崎市の分別回収フローの一翼を担い、集団回収で222団体を支えていると書かれ、地域のリサイクル基盤としての役割がうかがえる。

  • 費用対効果3

    荷下ろし時間の短縮や集計作業の効率化、データ活用の拡大などが書かれるが、投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    磁気カードからトラックスケールへの電子化やデータ化により集計を効率化したと書かれ、デジタル技術の活用はうかがえるが、サプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    電子媒体処理事業への進出が書かれており、紙から電子媒体への変化への対応がわずかにうかがえる。日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    長崎市の地域で分別回収や集団回収を担い、地域の団体と連携していると書かれ、地域特性を活かした事業であることが読み取れる。

今後の展望

今後は古紙の持ち込み特買日を広くPRして売上アップを図りたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。