ものづくり補助金平成29年度製造業長崎県

需要に応えるため乳酸菌生産物質の増産体制を整え、利益拡大に繋げる

株式会社バイオジェノミクス

成果生産量 1倍→6倍

この事例のポイント

  • 市場拡大を受けて受注が増えているが、既存設備では生産能力が限界に達していた。
  • 乳酸菌・ビフィズス菌の計21種類の菌で大豆粉を主原料として乳酸発酵させ、フィルタープレスで固体と液体に分けて得た乳酸菌生産物質原液を濾過する工程を強化した。
  • 生産量 1倍→6倍。セラミック膜7本の大型濾過装置の導入により生産量が約6倍になり、増え続けていた受注に応えられるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社バイオジェノミクス
所在地長崎県 大村市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野バイオ
従業員数35人
資本金1,000万円
設立1992年

事業の背景

ポストバイオティクス(善玉菌の発酵代謝産物)である乳酸菌生産物質を製造し、基礎研究から製品開発、製造まで自社で行っている。健康食品の原料となる乳酸菌生産物質の市場が拡大しており、受注が増え続けていた。2022年2月に新工場へ移転し、増産体制を整えた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力市場拡大を受けて受注が増えているが、既存設備では生産能力が限界に達していた。
  • 納期・工程濾過精製工程は製造に要する期間が長く、直接作業する時間も長かった。

やったこと

乳酸菌・ビフィズス菌の計21種類の菌で大豆粉を主原料として乳酸発酵させ、フィルタープレスで固体と液体に分けて得た乳酸菌生産物質原液を濾過する工程を強化した。既存の装置はセラミック膜が1本だったが、セラミック膜が7本ある大型の濾過装置を導入した。これにより濾過能力が大幅に向上し、作業者の負担も軽減された。

  • 加工機セラミック膜7本の大型濾過装置

事業の効果

  • 生産量 1倍→6倍

セラミック膜7本の大型濾過装置の導入により生産量が約6倍になり、増え続けていた受注に応えられるようになった。作業者の負担も軽減された。2022年6月には国際的な食品安全認証システムFSSC22000を取得し、海外展開への備えを整えた。今後は更なる増産体制を整え、製品を身近な場所に届けることを目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決既存装置の生産能力が限界に達していた課題を認識し、セラミック膜1本から7本の大型濾過装置導入で生産量6倍を実現したと具体的に書かれている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標生産量が6倍になったと数字で示されており、増加する受注への対応という形で実現性が読み取れる。ただし賃上げや付加価値額の目標値は記述がない。

伸びしろがあった観点

  • 2
    強み・弱みを踏まえた優位性健康食品原料の市場拡大を受けたとあるが、自社の強みや競争優位性について具体的な記述はない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    受注増に対応するため増産体制を整えたとあり、新工場移転を機に成長を続けているとの記述から事業の延長線上にあることはうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    健康食品原料の市場拡大を受けたとあるが、自社の強みや競争優位性について具体的な記述はない。

  • 課題の認識と解決4

    既存装置の生産能力が限界に達していた課題を認識し、セラミック膜1本から7本の大型濾過装置導入で生産量6倍を実現したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産量が6倍になったと数字で示されており、増加する受注への対応という形で実現性が読み取れる。ただし賃上げや付加価値額の目標値は記述がない。

  • 事業を進める体制2

    基礎研究から製造まで自社で行い、大学や理化学研究所と共同研究を行うとあり、体制の一端はうかがえる。ただし人材や事務処理体制の具体的記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    健康食品原料の市場拡大を受けた需要と、乳酸菌・ビフィズス菌を用いた製品の特徴は書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由は整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    FSSC22000の取得や、今後の増産体制・一次予防への貢献など今後の方向性は示されているが、スケジュールや課題解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    乳酸菌生産物質はポストバイオティクスとして市場が拡大中とあるが、普及度や高付加価値化の度合いを示す記述は限定的である。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    健康寿命を伸ばす一次予防への貢献や暮らしの身近に製品を届ける目標が書かれ、社会的意義がわずかにうかがえる。

  • 費用対効果3

    装置の大型化で生産量6倍、作業者の負担軽減と効果は示されるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値はない。

  • イノベーションへの貢献2

    大学や理化学研究所との産学官連携が書かれているが、先端的デジタル技術や新ビジネスモデルの記述はない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    長崎県大村市に本社を置く企業であることは書かれているが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用の記述は薄い。

今後の展望

健康寿命を伸ばす一次予防に貢献すべく、暮らしの身近な所に製品を届けられるよう、更なる増産体制を整えていきたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。