ものづくり補助金平成29年度製造業熊本県

高付加価値部品の受注への取組による金型から部品加工までの一貫生産の実現

株式会社ケイ・エヌ・テック

成果設定工数は全体の約20%削減

この事例のポイント

  • 2016年熊本地震で被害を受けた後、取引先への納品を続けるため全社員で部品製造を続けたが、この時期から難加工の受注が増え、迅速な対応が求められるようになった。
  • 平成29年度ものづくり補助事業を活用してロボット溶接機2台を導入し、大手二輪メーカーなどの少量多品種の部品生産を行っている。
  • 設定工数は全体の約20%削減。複雑形状の多品種少量製品の一貫製造が可能となった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ケイ・エヌ・テック
所在地熊本県 熊本市
業種輸送用機械器具製造業
技術分野精密加工,精密加工
従業員数34人
資本金1,000万円
設立1970年

事業の背景

当社は2016年熊本地震で大きな被害を受けたが、取引先の支援や社員の協力により復旧・復興を進めた。2018年8月にグループ補助金も活用し、社屋および工場の改築・修繕が完了した。被災時から難加工の受注が増え、迅速な対応が求められるようになった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能2016年熊本地震で被害を受けた後、取引先への納品を続けるため全社員で部品製造を続けたが、この時期から難加工の受注が増え、迅速な対応が求められるようになった。
  • 生産能力多品種少量の部品製造に対応するため、金型から部品加工までを自社で一貫生産する体制が必要だった。

やったこと

平成29年度ものづくり補助事業を活用してロボット溶接機2台を導入し、大手二輪メーカーなどの少量多品種の部品生産を行っている。溶接加工で発生するスパッタなどの微粒子を取る加工や溶接のリード作業、検査作業を簡単に行えるようにした。2019年内に精密平面研削盤を導入し、焼き入れ後の部品加工やセラミック部品加工に取り組む予定である。精密研削盤では最小量0.1マイクロメートルからの切込設定が可能となり高精度の切削ができるようになる。また技術講習を開き技術レベルの高度化も実施している。

ロボットロボット溶接機
加工機精密平面研削盤

事業の効果

  • 設定工数は全体の約20%削減

複雑形状の多品種少量製品の一貫製造が可能となった。溶接加工で発生するスパッタなど微粒子を取る加工や溶接のリード作業、検査作業が簡単にできるようになった。設定工数が全体の約20%削減され、生産性が向上した。今後は精密研削盤の導入により高精度の切削が可能となり、医療・介護関連部品などの新たな受注にも対応していく計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    取引先への納品継続や難加工の受注増加が語られ、金型から部品加工までの一貫生産を目指す方針が示されている。過去の取組との一貫性は読み取れるが具体性は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    難加工への対応や大手二輪メーカーの少量多品種部品生産が書かれ、強みは読み取れるが、市場動向との比較や競争上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    2016年熊本地震後に難加工の受注が増えたという課題認識があり、ロボット溶接機2台導入で設定工数を約20%削減した実効性が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    設定工数の約20%削減と生産性向上は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    技術講習の実施や後継者の関与はうかがえるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    難加工や複雑形状の多品種少量製品に対応できる点、二輪部品や医療・介護関連部品など顧客分野が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    精密平面研削盤の2019年導入予定や医療・介護部品への挑戦計画など段階的な方針はあるが、遂行方法や課題解決の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    最小切込み0.1マイクロメートルの高精度切削や、セラミック部品・焼き入れ後部品加工への取り組みなど、高水準の加工を図る点が示されている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    医療・介護関連部品や障害者スポーツ向けの製品製造に挑戦する計画がうかがえるが、波及効果や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果4

    ロボット溶接機2台の導入により設定工数を全体の約20%削減し生産性が向上したと、投資と効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    門型マシニングセンターやロボット溶接機など設備の活用は書かれているが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    医療・介護関連部品や半導体部品への展開がうかがえるが、日本経済の構造転換に資するという記述は明確ではない。

  • 地域経済への波及2

    熊本の本社工場での事業継続や地域への言及はあるが、地域の特性を活かした雇用創出や成長を牽引する記述は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

取引先のニーズに合わせ幅広く対応していく。医療・介護関連部品やオーダーメードの補助装具、障害者スポーツ向け部品の製造にも挑戦していく計画である。

事業者の声

高速、高精度で大型部品の加工が可能です

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

MRI用超電導マグネット監視装置の生産体制強化

制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。

効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。