ものづくり補助金平成29年度製造業熊本県

CADシステム及び自動裁断機導入によるオーダーシャツの生産体制強化

HITOYOSHI株式会社

この事例のポイント

  • お客様のサイズに合わせた手作業での型紙作成と生地裁断が必要なため、オーダーメイドシャツの生産量と納期に限界があった。
  • 数値を入力するだけで型紙作成と自動グレーディングが行えるCADシステムを導入した。
  • 縫製の前工程の一部を自動化したことで、「HITOYOSHI」のものづくりへのこだわりを損なわずに、顧客・取引先の要望に応えられるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名HITOYOSHI株式会社
所在地熊本県 熊本県人吉市
業種繊維工業
技術分野デザイン,精密加工,製造環境
従業員数112人
資本金2,450万円

事業の背景

自社ブランド「HITOYOSHI」の認知が高まり、全国の大手百貨店でも販売されるまでに成長した。近年は既製品よりジャストフィットな着心地を求めるお客様が増え、オーダーメイドシャツを希望する声が増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力お客様のサイズに合わせた手作業での型紙作成と生地裁断が必要なため、オーダーメイドシャツの生産量と納期に限界があった。
  • 人手・技能型紙の作成と裁断を職人の手作業に頼っており、オーダーメイドの需要増に対応しきれない状況だった。

やったこと

数値を入力するだけで型紙作成と自動グレーディングが行えるCADシステムを導入した。あわせて、入力されたCADデータをもとに裁断できる自動裁断機を導入した。2台の設備により、型紙の作成から裁断までをシステム化した。これにより生産効率が飛躍的に向上した。

  • ソフトCADシステム型紙作成・自動グレーディング
  • 加工機自動裁断機

事業の効果

縫製の前工程の一部を自動化したことで、「HITOYOSHI」のものづくりへのこだわりを損なわずに、顧客・取引先の要望に応えられるようになった。情報の電子化により、オンラインショップでリピート注文ができる新システムの開発に前進した。取引先への新サービス提供にも向けて動き出している。OEM取引先へのオーダーメイドシャツの提供と納期短縮により、受注の拡大と付加価値向上につながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決手作業による型紙作成と裁断が生産量と納期の限界になっているという課題を具体的に示し、CADと自動裁断機で解決する流れが読み取れる。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け高品質で着心地の良いドレスシャツであることと、オーダーメイドを希望する顧客の声が明確に書かれ、選ばれる理由が読み取れる。
  • 4
    イノベーションへの貢献CADシステムと自動裁断機というデジタル技術を導入し、OEM取引先へのオーダーメイド提供やオンライン化を進めた点が読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標生産効率が飛躍的に向上したとあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されておらず、わずかにうかがえるだけである。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    既製品よりジャストフィットを求めるオーダーメイド需要の増加と、ブランド認知の高まりという過去からの流れが書かれているが、経営戦略上の位置づけは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手百貨店で販売されるまでに成長したことや職人技術の強みは書かれているが、市場動向との関係を踏まえた優位性の説明は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    手作業による型紙作成と裁断が生産量と納期の限界になっているという課題を具体的に示し、CADと自動裁断機で解決する流れが読み取れる。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産効率が飛躍的に向上したとあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されておらず、わずかにうかがえるだけである。

  • 事業を進める体制2

    従業員数112名は書かれているが、補助事業を遂行する担当体制や人材配置についての記述はほとんどない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高品質で着心地の良いドレスシャツであることと、オーダーメイドを希望する顧客の声が明確に書かれ、選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    オンラインショップでのリピート販売や新サービスに向けて前進したとあるが、スケジュールや課題解決の具体的な方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    世界基準のドレスシャツと職人技術による高品質化を掲げ、オーダーメイドの付加価値向上に言及しているが、数値的な裏付けはない。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    持続可能なものづくりの技術継承という理念はあるが、雇用創出や経済波及効果など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    生産量と納期の改善が書かれているが、補助金額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献4

    CADシステムと自動裁断機というデジタル技術を導入し、OEM取引先へのオーダーメイド提供やオンライン化を進めた点が読み取れる。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    デジタル化による生産体制の転換はうかがえるが、日本経済の構造転換への貢献は書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    熊本県人吉市に本社工場があることは書かれているが、地域の特性を活かした雇用や経済成長への言及はない。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。