ものづくり補助金平成29年度製造業熊本県

熊本初2アークロボットシステム導入によるQDCの実現

株式会社和幸製作所

成果溶接時間が従来比で約1/2

この事例のポイント

  • 熊本地震以降、ホテルやビルなどの大型物件の受注打診が急増したが、既存の生産設備では受注が難しい状況だった。
  • 大型鉄骨の加工が可能で生産性の高い鉄骨溶接ロボットシステム「柱大組立溶接システム(2アーク型)」を導入した。
  • 溶接時間が従来比で約1/2。溶接時間が従来比で約1/2になり、長時間の無監視運転が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社和幸製作所
所在地熊本県 熊本県宇城市
業種金属製品製造業
従業員数18人
資本金300万円
設立1989年

事業の背景

平成元年の設立以来、建築材料を主とした鉄骨の製造・鋼構造物の製造を行ってきた。熊本地震以降、鉄骨建物の需要が増え、ホテルやビルなどの大型物件の受注打診が急増した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力熊本地震以降、ホテルやビルなどの大型物件の受注打診が急増したが、既存の生産設備では受注が難しい状況だった。
  • 納期・工程大型物件の鉄骨は板厚が厚く、既存の半自動溶接機では熟練工が長時間作業しても不良が発生することがあり、短納期での受注が難しかった。
  • 納期・工程受注を断るか外注に頼らざるを得なかった。

やったこと

大型鉄骨の加工が可能で生産性の高い鉄骨溶接ロボットシステム「柱大組立溶接システム(2アーク型)」を導入した。このシステムは溶接時間が従来比で約1/2になり、長時間の無監視運転が可能である。高い加工技術と高品質な溶接技術を備え、多種多様な物件に対応できる。人力に頼っていた工程が自動化され、不良発生が減少し、生産効率が向上した。作業人員の削減も可能となった。

  • 加工機柱大組立溶接システム2アーク型

事業の効果

  • 溶接時間が従来比で約1/2

溶接時間が従来比で約1/2になり、長時間の無監視運転が可能になった。不良発生が減少し生産効率が向上し、作業人員の削減と加工時間の削減が実現した。作業人員と加工時間の削減により教育訓練に力を入れられるようになり、次世代を担う専門知識を備えた人材が育ってきた。熊本県内でこの2アーク型ロボットシステムを導入している企業は当社以外になく、受注は好調に推移している。品質向上、コスト削減、短納期というQCDが実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性熊本地震後の鉄骨需要増に対し、県内で2アーク型を導入しているのは自社のみで、受注が好調と差別化が示されている。
  • 4
    課題の認識と解決板厚の厚い鉄骨の不良・外注依存という課題を認識し、溶接時間を約1/2にするロボットで高付加価値化と短納期を実現している。
  • 4
    波及効果・雇用大型物件の鉄骨需要増に応え、人材育成や次世代人材の育成にもつながり、地域の建設需要への波及が読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業化までの道筋工場増設を視野に最大生産効率での稼働を検討中とあるが、スケジュールや具体的な実施方法は示されていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の半自動溶接機では大型物件の受注が難しく、受注を断っていたという課題を、溶接ロボット導入で解決する流れが一貫している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    熊本地震後の鉄骨需要増に対し、県内で2アーク型を導入しているのは自社のみで、受注が好調と差別化が示されている。

  • 課題の認識と解決4

    板厚の厚い鉄骨の不良・外注依存という課題を認識し、溶接時間を約1/2にするロボットで高付加価値化と短納期を実現している。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標3

    QCDの実現や生産効率向上は述べられているが、賃上げや付加価値額の具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    熟練工の作業と教育訓練の体制があり、次世代を担う専門人材が育ってきたと記載され、遂行体制は確保されている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ホテルやビルなど大型物件の受注打診増加というニーズに対し、多様な物件に対応できる点を選ばれる理由として示している。

  • 事業化までの道筋2

    工場増設を視野に最大生産効率での稼働を検討中とあるが、スケジュールや具体的な実施方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    大型鉄骨柱の溶接に対応する2アーク型ロボットを県内で初導入しており、同分野で高水準の加工技術を示している。

公的補助の必要性3.3
  • 波及効果・雇用4

    大型物件の鉄骨需要増に応え、人材育成や次世代人材の育成にもつながり、地域の建設需要への波及が読み取れる。

  • 費用対効果2

    作業人員の削減や加工時間の削減は示されているが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献4

    溶接ロボットの自動化と長時間無監視運転により、鉄骨加工工程のデジタル化・自動化を進め、業界の生産方式に新しい取り組みを示している。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    建設分野での自動化による生産性向上は読み取れるが、日本経済の構造転換への言及は見当たらず、触れている程度にとどまる。

  • 地域経済への波及3

    熊本地震後の地域の建設需要を背景に、県内で初の導入により地域の鉄骨加工の受注増と雇用の確保につなげている。

今後の展望

工場増設も視野に入れながら、最大生産効率での稼働を検討している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。