ものづくり補助金平成29年度製造業宮崎県

野菜残渣の「微生物分解装置」導入による循環型生産体制の構築

有限会社向栄食品工業

成果野菜くず処理にかかる年間経費 576,000円→230,400円

この事例のポイント

  • 加工の際に大量に出る野菜くずは、産業廃棄物として処理するにも畑で処理するにも費用と手間がかかっていた。
  • 野菜くずを高速分解する装置を導入した。
  • 野菜くず処理にかかる年間経費 576,000円→230,400円。野菜くずを畑へ運ぶ作業がなくなり、処理にかかる年間経費は576,000円から230,400円へと約半分に減った。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社向栄食品工業
所在地宮崎県
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野材料製造プロセス
従業員数17人
資本金300万円
設立1975年

事業の背景

有限会社向栄食品工業は、主に大根の漬物を製造・販売している。漬物の加工の過程で、葉やヘタなど大量の野菜くずが発生する。以前はこの野菜くずを処理することが大きな負担になっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算加工の際に大量に出る野菜くずは、産業廃棄物として処理するにも畑で処理するにも費用と手間がかかっていた。
  • 生産能力野菜くずを畑へ運んで土に混ぜ込む作業に大きな労力がかかり、分解されて次期の作付けができるまで2〜3か月かかっていた。

やったこと

野菜くずを高速分解する装置を導入した。野菜くずと微生物を同時に投入すると、約3日で高速分解される。発酵物は敷地内の堆肥小屋で完熟発酵させ、安心安全な堆肥とする。これにより、野菜くずを畑に運んで耕す作業が加工所内の装置に投入するだけの作業に変わった。

その他野菜くず高速分解装置

事業の効果

  • 野菜くず処理にかかる年間経費 576,000円→230,400円

野菜くずを畑へ運ぶ作業がなくなり、処理にかかる年間経費は576,000円から230,400円へと約半分に減った。加工所内の装置に投入するだけで処理できるようになり、生産効率も上がった。処理で生まれた堆肥を自社の畑で使えるため、廃棄の費用と手間を同時に減らせた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    大根の漬物を製造販売する事業の延長として野菜くず処理に取り組んだことはうかがえるが、過去の取組との一貫した経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    自社畑への堆肥利用や堆肥の生産に触れているが、市場動向や自社の強み・弱みとの関係は説明されていない。

  • 課題の認識と解決4

    野菜くずの処理に2〜3ヶ月かかり、年間の経費が57万6,000円だったという課題が数字で示され、装置導入で23万400円へ減ったと書かれている。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    経費の実績は示されているが、今後の付加価値創出や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    取締役専務の名前と法人化の経緯は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的な記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    堆肥が商品の付加価値になると書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由は整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    野菜くずと微生物を投入し3日ほどで分解、堆肥小屋で完熟発酵させる工程は読み取れるが、スケジュールや今後の課題解決の進め方は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    野菜くずを堆肥にして商品の付加価値とする点はうかがえるが、堆肥の市場での普及度や高付加価値化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    産業廃棄物として処理する費用がかかることや畑での土づくりへの利用が触れられているが、国が補助する波及効果は書かれていない。

  • 費用対効果3

    年間経費が57万6,000円から23万400円に約半分になったと具体的に書かれているが、補助金投入額との比較は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    微生物を使った高速分解という手法は触れられているが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    野菜くずを堆肥に変えて土に還す循環の取組はうかがえるが、日本経済の構造転換に資する成長分野への進出は書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    自社の畑と敷地内の堆肥小屋を使う地域内での循環はうかがえるが、地域の雇用や経済成長への言及はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

課題解決で飛躍の弾みに

事業者の声

産業廃棄物として処理するにも費用がかかりますからね

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。