ものづくり補助金平成29年度製造業鹿児島県

高齢化社会と働き方改革に対応した生産性向上のための生産体制の構築計画

株式会社中礼義肢製作所

成果製作リードタイム 120分→30分

この事例のポイント

  • オーダーメイドインソールの生産では、営業兼製作者が顧客対応から設計・製作まで全工程を担当していた。
  • Go-tec system(レーザースキャナ、CADソフト、切削マシン)を導入し、オーダーメイドインソール製作の設計工程と切削工程の時間短縮を図った。
  • 製作リードタイム 120分→30分。Go-tec systemの導入で製作リードタイムが大幅に短縮され、営業担当者と製作担当者を完全に別人員体制で配置でき…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社中礼義肢製作所
所在地鹿児島県 姶良市
業種業務用機械器具製造業
技術分野立体造形
従業員数40人
資本金1,000万円
設立1998年

事業の背景

当社は昭和25年創業で、義肢装具や車椅子を中心に福祉用具を製造・販売している。車椅子、エピテーゼ、座位保持装置、階段昇降機など多岐にわたる製品を扱う。高齢者や糖尿病、リウマチ疾患などで歩行や足のトラブルに悩む人が増えており、フットケア外来を行う病院も増加傾向にある。セラピストや看護師からインソールや靴の相談も多くなっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能オーダーメイドインソールの生産では、営業兼製作者が顧客対応から設計・製作まで全工程を担当していた。
  • 納期・工程製作は手作業で、1足の製作時間が120分かかり、大量受注時には残業時間の増加や納期遅れの可能性があった。
  • 品質・精度製作者の経験年数によって仕上がりが異なるため、品質の均一化が課題だった。
  • その他インソールのスポンジを削る製造工程で微細な粉塵が大気中に浮遊するため、労務環境の改善が必要だった。

やったこと

Go-tec system(レーザースキャナ、CADソフト、切削マシン)を導入し、オーダーメイドインソール製作の設計工程と切削工程の時間短縮を図った。手作業で製作していた足型モデルを、レーザースキャナで取り込んでPC上のCADで設計し、そのデータを切削マシンに送って自動切削する方式に変えた。これにより生産工程プロセスの大幅な改善と生産性向上を実現した。スキャナとCADにより、リアルな足型の再現からミリ単位の切削が可能になった。

検査測定レーザースキャナ
ソフトCADソフト
加工機切削マシン

新しい製品・サービス:オーダーメイドインソール

事業の効果

  • 製作リードタイム 120分→30分
  • 製作日数 7日→3日

Go-tec systemの導入で製作リードタイムが大幅に短縮され、営業担当者と製作担当者を完全に別人員体制で配置できるようになった。製作能力は約75%向上し、取引先が求める納期にも対応できるようになった。生産性向上による量産化の実現で信頼性が高まり、営業機会の増大につながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業70年の義肢装具製造の経験を活かし、オーダーメイドインソールの生産効率化に取り組んだことが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    高齢化や糖尿病・リウマチ患者の増加、フットケア外来の増加を背景に需要を捉えている点が読み取れるが、市場規模などの数字はない。

  • 課題の認識と解決5

    製作リードタイムが120分から30分、製作日数が7日から3日、製作能力は約75%向上と数字で課題解決の効果が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    製作能力約75%向上や製作日数7日から3日への短縮など数値目標と結果が示され、実現性が読み取れる。ただし付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    営業担当と製作担当を別人員体制にできたと書かれているが、補助事業の遂行体制の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    納期短縮と品質均一化が営業機会につながった点、フットケア需要の高まりを顧客ターゲットとして示している。

  • 事業化までの道筋2

    今後は同業他社からの受注獲得を目指すとあるが、中長期の検証や具体的なスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    オーダーメイドインソールは福祉用具の一分野で、高水準の高付加価値化をうかがわせる記述はあるが、普及度の数字はない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用2

    高齢化や福祉ニーズへの対応という社会的意義はうかがえるが、波及効果や雇用創出の具体的記述はない。

  • 費用対効果4

    製作時間120分から30分、製作日数7日から3日、能力75%向上と数字で生産性の改善効果が示され、費用対効果がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献4

    レーザースキャナとCADと切削マシンを連携させた自動切削により、製作工程のデジタル化を実現している点が読み取れる。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    高齢化社会への対応という点で成長分野への進出がうかがえるが、構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及3

    鹿児島県姶良市の地域企業として創業70年の地域の事業であることは読み取れるが、地域経済への波及効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

同業他社からの受注を獲得するなど、一層の販路拡大を目指していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。