ものづくり補助金平成29年度卸売業、小売業沖縄県

レトルト殺菌機導入による生産性向上と市場ニーズへの対応

株式会社新垣具郎商店

この事例のポイント

  • 沖縄県における昆布の消費量は近年減少傾向にある。
  • レトルト殺菌機を導入し、ボイラー装置も導入した。
  • レトルト殺菌機の導入により、昆布商品のレトルトパウチ食品の開発を完成させることができた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社新垣具郎商店
所在地沖縄県 浦添市
業種飲食料品卸売業
技術分野製造環境
従業員数28人
資本金7,800万円
設立1974年

事業の背景

当社は国内外から調達した乾物・食品・菓子を自社でデザイン・リパックし、県内大手小売業を中心に販売する卸売業である。沖縄の食に不可欠な昆布は県経済の発展とともに成長してきたが、近年は県内の消費量が減少している。一方、食品業界全体では調理に手間がかからず保存が効き、健康面にも配慮したレトルトパウチ食品の市場が伸びている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信沖縄県における昆布の消費量は近年減少傾向にある。
  • 新製品・新技術調理の手間が少なく長期保存ができるレトルトパウチ食品の市場が伸びており、試作を進めていた昆布の新商品を長期保存可能にするため最新式の調理殺菌装置が必要だった。

やったこと

レトルト殺菌機を導入し、ボイラー装置も導入した。試作商品の昆布をレトルト容器に入れ、殺菌機で処理して製品を作った。完成品は社員全員で試食し、味付けの具合と煮崩れの有無を検証した。複数の製品を試食したが、味付け・煮崩れについて特に問題は見られなかった。製品は沖縄県環境科学センターへ持ち込んで菌検査を行い、問題となる結果はなかった。

加工機レトルト殺菌機
その他ボイラー装置

新しい製品・サービス:昆布を使ったレトルトパウチ食品

事業の効果

レトルト殺菌機の導入により、昆布商品のレトルトパウチ食品の開発を完成させることができた。試食や菌検査では味付け・煮崩れ・菌の面で問題が見られず、品質を確認できた。様々な食材について調理の手間が少なく保存の効く製品を作る製造体制を構築できた。現在レトルト商品は4アイテムまで増えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    乾物・食品・菓子の卸売業で、沖縄の昆布を軸にレトルト食品を開発したことは読み取れるが、経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    市場の拡大や県内大手小売業への販売は書かれているが、自社の強み・弱みとの関係は具体的に述べられていない。

  • 課題の認識と解決3

    昆布消費の減少という課題と、レトルト食品の市場拡大への対応は読み取れるが、高付加価値化や成長の定量的な計画は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    レトルト食品が4アイテムまで増えたと書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    社員全員で試食検証し、沖縄県環境科学センターで菌検査を実施したと書かれており、体制の一端はうかがえる。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    共働き世帯や核家族化による需要増と販路の見込みは書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後も手間暇かけず食べられる商品を増やすとあるが、遂行方法やスケジュールの詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    レトルトパウチ食品の市場が伸びていると書かれ、昆布を使った商品で差別化する記述はあるが、高水準の高付加価値化の根拠は薄い。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用3

    沖縄の食に不可欠な昆布の消費減少という地域課題への取組は読み取れるが、経済波及や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    中食志向や共働き世帯の増加による市場拡大に触れているが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    沖縄の昆布という地域資源を活かした商品開発と県内大手小売との連携が書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

沖縄県の人口は増加し、中食志向の高まりや核家族化、共働き世帯の増加によりレトルトパウチや冷凍食品の需要が高まっている。本事業はそうした消費者を対象としており販路が見込まれる。沖縄県内の大手小売事業者と連携して商品の普及を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。