魚の下処理を機械に任せ、増える加工品の注文に応える
株式会社九州築地
宮崎県の鮮魚卸・加工業(従業員8名)国が公開している採択事例です
この事例のポイント
- 地元の養殖魚を生産者とともにブランドにし、ホテルやレストランへ届けてきた。
- 需要が丸ごとの魚から切り身などの加工品へ移るなか、ほぼすべての加工を手作業で行っていた。
- 地元の商工会議所の案内で省力化投資補助金を知り、数年迷っていた大きな設備投資に踏み切った。
- 機械で生まれた時間を、切り身の技術の教育や衛生管理に回している。
事業の経緯
1997年に鮮魚卸の専門店として設立し、養殖魚を生産者から直接仕入れて自社で加工し、ホテルやレストランなどに届けてきた。現代表が就任したころ、地元の市場には県外産や海外産の魚が多く、県産の養殖魚はほとんどなかった。現代表は養殖場を回り、シェフの声も聞きながら県産養殖魚のブランドづくりを始めた。
今では16種類のブランド魚を扱い、生産者とともにASC認証にも取り組んでいる。一方で注文は切り身などの加工品に移り、手作業の加工では追いつかなくなっていた。地元の商工会議所から省力化投資補助金を案内され、数年迷っていた省力化機器の導入に踏み切った。
事業の内容
- 課題:地元の魚が市場にない養殖魚を生産者から直接仕入れ、自社で加工してホテル、レストラン、空港内の飲食店に販売している。現代表が就任した当時、地元の市場には県外産や海外産の魚が多く、県内の養殖魚はほとんど並んでいなかった。現代表は県内の養殖場を回り、取引先のシェフからも地元の魚を使いたいという声を聞いて、県産養殖魚のブランドづくりを始めた。今では16種類のブランド魚を扱い、生産者とともに国際認証(ASC認証)の取得にも取り組んでいる。
- 課題:手作業中心の加工注文は活魚や丸ごとの魚から、フィレ、三枚おろし、切り身などの加工品へと変わってきた。ところがウロコ取りからカットまでほぼすべてを手作業で行っており、こなせる量に限りがあって増える注文に応えきれなかった。ウロコ取りは6人がかり、切り身カットはベテラン1〜2人しかできず、長時間の包丁作業や前かがみの反復作業で体への負担も大きかった。
- 取り組み:補助金を使った決断省力化機器の導入は数年前から考えていたが、会社の規模に比べて大きな投資で踏み切れなかった。地元の商工会議所から省力化投資補助金を案内され、補助率の高さに加え、省力化や賃上げの条件を自社に課して計画をやり抜く覚悟を示す意味もあって申請を決めた。事業計画書は商工会議所から助言を受けながら、温めてきた構想を書き出した。
- 取り組み:省力化機器3台の導入ウロコ取りの時間と人手を減らすために立体型水圧式ウロコ取り機を、三枚おろしを自動で行うためにタイ3枚おろし自動加工機を、皮を取る作業を機械化するためにスキンナー魚皮除去機を導入した。
補助金を使った経費
記事の内容から、省力化投資補助金の経費区分にあてはめた区分です。
| 機械装置・システム構築費 | 立体型水圧式ウロコ取り機 |
|---|---|
| 機械装置・システム構築費 | タイ3枚おろし自動加工機 |
| 機械装置・システム構築費 | スキンナー魚皮除去機 |
事業の効果
- タイ200枚のウロコ取りが、手作業の6人がかりで計300分から12分になった。
- 仕上がりがそろい、従業員の体の負担も軽くなった。
- 生まれた時間を、切り身カットの技術をほかの従業員に教える時間や、作業場の清掃、HACCPへの対応に充てている。
- ホテルやレストランなどの大口の注文に応えられるようになり、受注が増えた。
事業者の声
地元には素晴らしい魚がある。けれど、それを伝える仕組みが足りない。
事業計画書の作成は、ずっと頭の中で練ってきた構想や事業に対する想いを書き出したので、難しいことではなかった。
お客様の要望に応えられる受注が増えた。宮崎のホテル、レストランは地元産の魚を求めている。そういう大口のニーズに応えられるようになったのは大変良かった。
今回の省力化機器の導入は、ずっと構想していたもの。従業員のため、売上拡大のためにも必要だったが、大規模な設備投資であり、考えに考えて実行に移した。実際に機器を導入することで、未来を見据えてこれからどう経営の舵を取っていくか、というベースづくりができた。
宮崎県の鮮魚卸・加工業(従業員8名)
出典
- 中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事(当社が書き直し・要約。事業者の声は記事中の発言の引用です)
- 経費区分は、省力化投資補助金の公募要領の区分に当社があてはめたものです
- 採択率:中小企業庁「採択結果」(第6回)
相談先と計画づくり
| 商工会議所 | 宮崎商工会議所 |
|---|
数年前から温めていた省力化機器の構想と事業への想いを、事業計画書として書き出した。省力化や賃上げの条件を自社に課し、計画をやり抜く覚悟を示す形にした。
今後の展望
ASC認証を強みに海外への展開をめざしている。シンガポールの商談会ではインドネシア、マレーシア、ブルネイ、タイなどの企業が関心を示した。宮崎の魚を全国、そして世界へ届けることを目標にしている。
この事例の取り組み
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