ものづくり補助金平成30年度製造業宮城県

地元産牡蠣エキスを使用した無添加小籠包開発と小ロット生産体制確立

蜂屋食品株式会社

この事例のポイント

  • 台湾の有名小籠包店のような薄い皮と美しいヒダの小籠包を作りたかったが、皮を薄くする研究を重ねてもうまくいかなかった。
  • 松島湾の完熟生牡蠣から自社でエキスを抽出し、食品添加物を一切使わないあんを開発した。
  • 薄くもちもちとした皮が製造できるようになり、もちもちとした食感とコシが生まれた。

事業者のプロフィール

事業者名蜂屋食品株式会社
所在地宮城県 塩釜市
業種食料品製造業
技術分野デザイン,情報処理
設立1924年

事業の背景

1924年に蒲鉾屋として創業し、1961年に餃子の販売を始めた。定番商品は「はちやの餃子」で、ほかに仙台産雪菜を練り込んだ「仙台あおば餃子」や「焼き小籠包」などを扱っている。観光ホテルのビュッフェでは小籠包の人気が高く、添加物を使わない安心・安全な商品づくりにこだわっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度台湾の有名小籠包店のような薄い皮と美しいヒダの小籠包を作りたかったが、皮を薄くする研究を重ねてもうまくいかなかった。
  • 生産能力部品の洗浄に時間がかかり、多品種を小ロットで生産することが難しかった。

やったこと

松島湾の完熟生牡蠣から自社でエキスを抽出し、食品添加物を一切使わないあんを開発した。ものづくり補助金で「レオン自動機 火星人CN601」の包あん機を導入し、コシのある薄皮を成型できるようにした。併せてヒダ付け機を導入し、美しいヒダの形を実現した。洗浄機を導入して部品の洗浄時間を大幅に短縮し、多品種小ロットの生産を可能にした。

加工機レオン自動機 火星人CN601(包あん機)
加工機ヒダ付け機
その他洗浄機

新しい製品・サービス:地元産牡蠣エキスを使った無添加小籠包

事業の効果

薄くもちもちとした皮が製造できるようになり、もちもちとした食感とコシが生まれた。豚肉や野菜の新鮮さと食感も感じられるようになった。ヒダ付け機により美しい形の小籠包が実現した。洗浄時間の短縮により多品種小ロットの生産も可能になり、生産性が向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    創業以来の餃子事業の延長で小籠包を開発したことはうかがえるが、経営戦略上の位置付けは記載がない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    地元松島湾の牡蠣エキスや無添加を打ち出す点に強みはうかがえるが、市場動向との関係は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    薄皮が作れず研究が行き詰まった課題と機械導入による解決は読み取れるが、高付加価値化の計画数値は示されていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、ネット販売が3倍になったという実績のみ書かれている。

  • 事業を進める体制2

    社長の関与や従業員との働き方への言及はあるが、体制や人材の確保状況は具体的に書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    無添加で牡蠣エキスを使い、安心安全で価格もお手頃な小籠包という価値と、ホテルビュッフェでの需要が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    直営店や小籠包のプレミアム提案が構想として語られるが、スケジュールや課題解決方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    全国的に類を見ない食品添加物無添加の小籠包と書かれ、差別化はうかがえるが数値的裏付けは薄い。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地元食材の活用や地域の牡蠣産地との結び付きが語られるが、波及効果の数値や雇用創出の記載はない。

  • 費用対効果2

    洗浄時間が大幅に短縮されたと書かれるが、投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    機械導入による多品種小ロット生産は示されるが、先端デジタル技術や新ビジネスモデルへの言及はない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    松島湾の牡蠣や仙台雪菜など地域食材を活かした商品づくりは読み取れるが、雇用や地域経済成長への効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

2021年春の発売を目指している。工場直売所に加え、市民や観光客が立ち寄る直営店を設けたいと考えている。ご当地ならではのオリジナルプレミアム小籠包の提案も進めていく。

事業者の声

「新しい機械の導入で、安心・安全で無添加、価格的にお手頃な本格的な小籠包が出来ました。洗浄機を導入したことで多品種小ロットの生産も可能です」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。