ものづくり補助金平成30年度製造業山形県

最新型細菌数/体細胞数測定装置の導入により短時間でバラツキの無い検査の強化

城西牛乳株式会社

成果細菌数の測定限界 300,000/ml→1,000/ml

この事例のポイント

  • 加工事業者からの業務用牛乳の受注が増えたが、製造が注文に追いつかない状態にあった。
  • 低レベルの細菌数や体細胞数でも高精度に同時測定できる最新型の細菌数/体細胞数測定装置を導入した。
  • 細菌数の測定限界 300,000/ml→1,000/ml。最新型測定装置の導入により、細菌数と体細胞数を低いレベルまで高精度に同時測定できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名城西牛乳株式会社
所在地山形県 山形市
業種食料品製造業
技術分野測定計測
従業員数21人
資本金3,000万円
設立1955年

事業の背景

昭和25年に牛乳製造を始めて以来、山形県内の牛乳業界を支えてきた老舗メーカーである。主な納入先は学校給食、農協、量販店、事業所施設などで、幅広い固定の顧客があり、日々の販売数量も安定していることが強みである。近年は、チーズなど乳製品の消費拡大に伴い、加工事業者からの業務用牛乳の受注が増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力加工事業者からの業務用牛乳の受注が増えたが、製造が注文に追いつかない状態にあった。
  • 品質・精度細菌数や体細胞数の検査は担当者が顕微鏡で目視して数えるため個人差があり、測定結果にバラツキが生じていた。
  • 生産能力検査に30分から90分かかり仕掛りが生じ、その間に牛乳の風味や味が落ちる懸念があった。

やったこと

低レベルの細菌数や体細胞数でも高精度に同時測定できる最新型の細菌数/体細胞数測定装置を導入した。あわせて、乳脂肪や無脂乳固形分などを測定限界0.01%で測定できる最新型の乳成分測定装置を導入した。これらの装置により、生産能力をフルに活用した量産体制の確立を目指した。検査工程の効率化による生産性の向上にも取り組んだ。

検査測定最新型細菌数/体細胞数測定装置
検査測定最新型乳成分測定装置

事業の効果

  • 細菌数の測定限界 300,000/ml→1,000/ml
  • 体細胞数の測定限界 500,000/ml→1,000/ml
  • 細菌数・体細胞数の検査時間 90分→30分
  • 乳成分検査の測定時間 30分→20分

最新型測定装置の導入により、細菌数と体細胞数を低いレベルまで高精度に同時測定できるようになった。乳成分検査も測定限界0.01%で高精度に行えるようになった。品質検査の待ち時間が大幅に短縮され、生産性が向上した。検査の高精度化は取引先や営業先への信頼性向上にもつながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    中核の乳製品加工業務用受注増に対応する記述はあるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    業務用牛乳の受注増や固定客・販売数量の安定が強みとして述べられ、外部環境と強みに触れている。ただし競争優位の具体的根拠は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    製造が追いつかない課題と検査の待ち時間解消が述べられ、課題認識と生産性向上の方向性は読み取れるが、高付加価値化の計画は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    検査時間を60分短縮、乳成分検査も10分短縮と数字が示される一方、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員21名や生産者との関係はあるが、補助事業を遂行する人材・事務処理体制についての記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    安心安全な牛乳や取引先の信頼性向上は述べられるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは限定的である。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として有機牛乳の製造やホームページでの情報公開が語られるが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    有機牛乳など付加価値の高い商品への言及はあるが、分野の普及度や高水準の高価格化を示す具体的記述はない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の牛乳業界を支えてきた点や学校給食への納入は述べられるが、経済波及や雇用創出など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果3

    測定時間が60分短縮、検査精度が1000/mlまで向上と効果は数字で示されるが、補助金額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新型測定装置による検査の高度化は述べられるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は限定的にしか読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    地域に密着した中小企業として山形県内の業界を支えている点は読み取れるが、地域の特性を活かした成長や雇用への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

健康志向の高まりから有機牛乳など付加価値の高い商品が求められており、長年築いてきた生産者との結びつきを生かして有機JAS規格に基づく有機牛乳の製造に取り組み、差別化を図る考えである。また、ホームページで搾乳地や品質検査の情報を公開し、食の安心安全につなげたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。