ものづくり補助金平成26年度製造業群馬県

国内初独自設備による乾麺裁断手法を確立し顧客満足度向上、ブランド力強化、等を図る

株式会社花山うどん

成果歩留率 80%→96.8%

この事例のポイント

  • 製品(乾麺)の裁断面に欠けが生じ、商品価値が低下していた。
  • 国内初の独自設備である新開発の回転式裁断機を導入し、回転する裁断刃との摩擦を利用して欠けのない裁断面を実現した。
  • 歩留率 80%→96.8%。回転式裁断機により欠け麺の発生はほぼ起こらなくなり、歩留率が大幅に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社花山うどん
所在地群馬県 館林市
業種食料品製造業
従業員数28人
資本金1,000万円
設立1894年

事業の背景

当社は1894年創業のうどん製麺メーカーで、創業以来120年にわたり地域で信頼を得てきた。近年はU-1グランプリ、うどん天下一決定戦に「ひも川うどん」を出品し三連覇を達成した。看板商品の「ひも川うどん」(商品名:鬼ひも川)は国産小麦100%などの付加価値を持つ。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度製品(乾麺)の裁断面に欠けが生じ、商品価値が低下していた。
  • コスト・採算欠け麺を廃棄するとコストが増大し、軽〜中程度の欠け麺は商品として利用していた。
  • 生産能力小ロット製造需要の増大に伴い、ロット切り替え作業が発生して生産効率が低下していた。
  • 人手・技能顧客ニーズの変化に伴うコスト増大、製造ロスへの対応が必要だった。

やったこと

国内初の独自設備である新開発の回転式裁断機を導入し、回転する裁断刃との摩擦を利用して欠けのない裁断面を実現した。供給機付高速度粉砕機で屑麺を粉砕し再生粉をつくり、再生粉配合麺の小ロット製造設備と樹脂製麺竿を導入した。4種類の再生粉配合麺を試作して試食評価を行い、混合率30%でも十分な品質であることを確認した。回転式裁断機で1バッヂ=1,000キロの裁断作業を行い、実用性と連続運転時のトラブル、作業導線によるトラブルの有無を検証した。

加工機回転式裁断機設備一式
加工機供給機付高速度粉砕機
加工機小ロット製造設備一式
その他樹脂製麺竿一式
検査測定金属探知機

新しい製品・サービス:国内初独自設備による乾麺裁断手法(新開発・回転式裁断機)と、再生粉配合麺の小ロット製造。

事業の効果

  • 歩留率 80%→96.8%
  • 年間廃棄量が8,640キロ減少(1,382,400円相当)
  • 1日平均6時間、年間1,440時間の短縮が可能(コスト換算7,257,600円(年間))

回転式裁断機により欠け麺の発生はほぼ起こらなくなり、歩留率が大幅に向上した。品質向上とコスト削減を両立し、年間廃棄量と作業時間を削減した。既存設備と新設備の並行製造が可能になり生産効率が向上した。品質と安定供給の課題が解決し、保留だった新規取引や販売エリア拡充の見通しが立った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来120年の地域信頼と、うどん天下一決定戦三連覇など過去の取組は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    U-1グランプリ・天下一決定戦での受賞や国産小麦100%など自社の強みが具体的で、顧客ニーズ変化への対応も示されている。

  • 課題の認識と解決5

    品質向上・利益確保率維持・安定供給の課題を挙げ、歩留率80%から96.8%、年間廃棄8,640キロ減少と数値で効果を示している。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    2020年9月期に売上3億8,205万円、2年目2億7,456万円と数値目標があり、歩留率や時間短縮も数値で示されている。

  • 事業を進める体制2

    社内横断の新設備導入計画チームを結成したとあるが、人材や事務処理能力についての記述は限定的である。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ひも川うどんの特徴や新規取引の見込み、富裕層・小ロット高品質などターゲットが具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋4

    1バッヂ=1,000キロの試験運転による検証や設備ごとの導入計画があり、遂行方法は具体的である。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    乾麺の裁断手法は国内初の独自設備とされ、高付加価値化を図る点はうかがえるが、市場全体の普及度は書かれていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    地域の信頼や販路拡大による経済効果がわずかにうかがえるが、国が補助する積極的理由までは書かれていない。

  • 費用対効果5

    年間1,382,400円の廃棄コスト削減と年間7,257,600円の時間換算効果が数字で示され、費用対効果が読み取れる。

  • イノベーションへの貢献2

    新開発の回転式裁断機など新技術の導入はあるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    群馬の郷土麺を活かした事業で地域振興イベントへの参加も示されるが、雇用創出や地域経済成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

2016年から事業化し、2年目の17年9月期は鬼ひも川を含めた合計売上高2億7,456万円、5年目の20年9月期には3億8,205万円を予測している。物産展や地域振興イベントへの参加、中国・台湾への進出、訪日外国人への販売、直販、通販、ネット販売に重点を置く。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。