ものづくり補助金平成30年度製造業山形県

最新鋭レーザパイプ加工機導入による競争力強化と働き方改革実現

有限会社畑田鐵工所

この事例のポイント

  • 一貫生産体制のうちパイプの切削工程がボトルネックとなっていた。
  • 最新鋭のCO2レーザー発振器搭載パイプ加工装置(レーザーパイプ加工機)を導入した。
  • パイプ加工工程の集約と自動化、高速化を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社畑田鐵工所
所在地山形県 鶴岡市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数53人
資本金500万円
設立1988年

事業の背景

当社は農業用機械部品、小型建設機械部品、物流コンテナ部品、環境関連機器部品の製作・加工を行っている。強みは一貫生産体制である。ここ数年、その一貫生産のうちパイプの切削工程がボトルネックとなっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力一貫生産体制のうちパイプの切削工程がボトルネックとなっていた。
  • 人手・技能パイプ切削工程の作業者負担が大きく、その軽減が喫緊の課題だった。

やったこと

最新鋭のCO2レーザー発振器搭載パイプ加工装置(レーザーパイプ加工機)を導入した。同機の特徴であるフレキシブルかつ精密な多工程加工と長時間自動運転を活かし、増加する農業用機械メーカーからの多様なニーズに応える体制を整えた。設備導入で生まれる余剰人員は部署移動や増強に充て、余裕時間でOJTや品質向上活動、新製品開発にも取り組んだ。

加工機CO2レーザー発振器搭載パイプ加工装置(レーザーパイプ加工機)

事業の効果

パイプ加工工程の集約と自動化、高速化を実現した。導入前に旧工程を担当していた社員は全員が他部署の補強人員となり、社員の負担軽減と生産能力の向上につながった。パイプ加工技術の高度化により多様なニーズに柔軟に応えられるようになり、顧客の高付加価値化に貢献した。既存顧客の受注拡大と新規顧客の開拓につながり、働き方改革の推進にも効果があった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    一貫生産体制の強みやパイプ切削工程のボトルネック解消という課題が示され、既存事業との連続性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明記は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    農業用機械メーカーからの増加するニーズへの対応と、パイプ加工技術の高度化による競争力獲得が書かれ、強みを活かす方向性はうかがえる。

  • 課題の認識と解決4

    パイプ切削工程のボトルネックと作業者負担という課題を認識し、レーザーパイプ加工機で工程集約と自動化・高速化を行い、高付加価値化につなげた点が具体的。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値創出や賃上げの目標値は示されておらず、受注拡大や業績伸長の定性的記述にとどまる。

  • 事業を進める体制3

    旧工程担当の複数社員が他部署の補強人員となったことや、OJT・多能工化の推進が書かれ、体制面の記述はある。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    質量様々なニーズへの柔軟な対応や高精密加工による顧客の高付加価値化への貢献が書かれるが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    2D・ファイバーレーザ切断機の導入準備や多能工化、経営人材育成など今後の取組が挙げられ、時期や方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    パイプ加工の高度化と高精密加工により同分野で高水準の加工を図る方向性は読み取れるが、市場での位置付けは明確でない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    農業機械や環境関連機器など地域の製造業への関わりはうかがえるが、国が補助する積極的な波及効果の記述は乏しい。

  • 費用対効果2

    工程集約や生産能力向上の効果は書かれるが、補助金投入額に対する付加価値額増加などの数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    積極的なDXや省エネ化の推進が今後の取組として触れられているが、サプライチェーンへの貢献の具体性は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    山形県鶴岡市の地域企業として農業用機械部品などを手がけ、雇用を守る姿勢は読み取れるが、地域成長への牽引は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

消費税増税や長引くコロナ禍などがあり順風満帆とは言えないが、同機の活躍もあり業績は着実に伸びている。農業機械分野などでの受注拡大と新分野開拓を目指し、2D・ファイバーレーザ切断機の導入準備を進めている。人材育成、多能工化、省エネ化、DXの推進にも取り組んでいく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。