吟醸酒の高品質化、安定生産を可能にする工程設計と試作開発
市販吟醸酒の醸造から瓶詰・貯蔵までの工程に、全国新酒鑑評会出品の大吟醸酒の技術的要件を応用する形で設備を導入した。
株式会社小嶋総本店
| 事業者名 | 株式会社小嶋総本店 |
|---|---|
| 所在地 | 山形県 米沢市 |
| 業種 | 飲料・たばこ・飼料製造業 |
| 技術分野 | 機械制御,バイオ |
| 従業員数 | 26人 |
| 資本金 | 2,000万円 |
| 設立 | 1949年 |
当社は安土桃山時代創業の日本酒蔵で、プレミアムカテゴリーの高い商品力と海外輸出実績が成長機会となっていた。海外市場ではお酒が消費されるまでの流通期間が長く、コールドチェーンが未整備であるため、国内以上にフレッシュで安定した酒質が求められる。現状の生産体制では段取作業などの非付加価値業務が人手に頼っており、高度な発酵管理を伴う高品質な酒造りのために工程の刷新と効率化が必要だった。
抱えていた課題
やったこと
従来は仕込み工程で手作業だった分析作業と液量測定作業を自動化するため、SD式迅速アルコール測定システムと移動式装置を導入した。これにより段取作業など作業者の非付加価値業務を改善した。併せて日本酒脱酸素装置を導入し、瓶詰め前の酒に窒素ガスなどの不活性ガスを充填して溶存酸素を低減した。これらを活用し、フレッシュで安定した品質の「究極の酒造り」を目指した。
| 検査測定 | SD式迅速アルコール測定システム(移動式装置含む) |
|---|---|
| その他 | 日本酒脱酸素装置 |
| 検査測定 | 流量計 |
| 検査測定 | 酸度・アミノ酸度測定器 |
アルコール計測と液量計測という毎日の業務が大幅に効率化され、品質に直結する作業に時間を割けるようになった。脱酸素装置によりフレッシュさを維持できるようになり、輸送時間の長い海外輸出で品質維持の助けとなっている。少ない人手でも高品質な製品を効率よく製造できるようになり、労働集約的な業務の見直しに効果があった。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
「当社の強みであるプレミアムカテゴリーの高い商品力」「海外輸出実績」を成長機会と位置付けるが、過去の取組との一貫性は具体的に示されていない。
海外市場では流通期間が長くコールドチェーンが未整備という外部環境と、高い商品力・輸出実績という強みに触れており、競争優位との関係が読み取れる。
段取作業など非付加価値業務の人手作業が多いという課題を示し、分析・液量測定の自動化と脱酸素装置で酒質を高める計画が書かれている。
賃上げへの努力は述べられているが、付加価値額の目標値や数値は示されておらず、実現可能性を判断する材料が乏しい。
公開されている事例からは読み取れません。
プレミアムカテゴリーの高い商品力と海外輸出実績、フレッシュで安定した品質という価値と、海外ターゲットへの訴求が書かれている。
導入設備と効果は書かれているが、遂行スケジュールや課題の解決方法の具体的な記載は見当たらない。
公開されている事例からは読み取れません。
日本酒の海外向け高品質化を図る点は読み取れるが、同分野の中での高価格化や普及度についての具体的記述は薄い。
海外輸出の拡大や品質維持による成長は語られるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は明示されていない。
アルコール計測・液量計測の効率化により品質作業へ時間を振り向けられるとの効果は書かれているが、投入額に対する数値的な費用対効果は示されていない。
分析の自動化や脱酸素装置の導入は見られるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献としての記述は限られる。
日本経済にインフレの兆しが見え健全な成長への回帰が期待されると触れ、付加価値増への努力が述べられている。
山形県米沢市で創業以来日本酒を製造し、海外へ輸出する地域事業者としての特性が読み取れる。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
コロナ禍で海外出荷が大幅に増え、2030年の目標だった海外比率30%を2022年に達成した。2023年は反動減で20%前半に減少する見込みだが、当初予定より速いペースで輸出比率が上昇しており、取り組みの継続が重要と認識している。デフレからインフレへ転じる兆しを受け、付加価値増により賃金を上乗せする必要が高まっており、本事業で導入した設備を生産性と付加価値向上に活かして賃金アップにつなげたいとしている。
市販吟醸酒の醸造から瓶詰・貯蔵までの工程に、全国新酒鑑評会出品の大吟醸酒の技術的要件を応用する形で設備を導入した。
株式会社キーエンスの画像寸法測定器IM-6700を導入し、技術担当者から操作方法の訓練を受けた。
効果:測定時間 5分→0.004分
温水加熱ニーダー等3機種を導入し、製品の湯煎殺菌とどぶ漬け殺菌の方法を新たな独自の殺菌方法に変更した。
効果:ボイラー燃料費(年間) 256万円→84.9万円