ものづくり補助金平成24年度和歌山県

炭素水素系ワンバス式全自動洗浄機導入による短納期化、低コスト化事業計画

株式会社尾高工作所

成果ステンレス部品の油拭き取り作業時間(1クール、残業含む) 200時間→100時間

この事例のポイント

  • 金属部品の洗浄工程でシンナーを使った手作業の油拭き取りが従業員の負担となっていた。
  • 切削加工後に油を除去する洗浄工程を自動化するため、ワンバス式全自動洗浄機を導入した。
  • ステンレス部品の油拭き取り作業時間(1クール、残業含む) 200時間→100時間。全自動洗浄機の導入で従業員がシンナーに触れる機会がなくなり、作業負担が大幅に軽減した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社尾高工作所
所在地和歌山県 岩出市
業種金属製品製造業
技術分野金属プレス加工
従業員数50人
資本金2.2億円
設立1953年

事業の背景

1953年の創業以来、製造加工業のノウハウを活かして機械板金の受注を広げてきた。大手写真処理機メーカーからまとまった部品加工を請け負うなど、品質要求の高い大手企業からの受注もあり、品質レベルを高め続けてきた。精米機部品、医療機器関連部品、信号機部品など幅広い分野の機器部品を手掛け、製品設計の段階から得意先の細かい要望に応えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能金属部品の洗浄工程でシンナーを使った手作業の油拭き取りが従業員の負担となっていた。
  • 生産能力部品の小型化が進むなかで、人手による洗浄時間の短縮には限界があった。
  • 品質・精度手作業の拭き取りは担当者によってムラが出て、最終製品の品質が安定しなかった。

やったこと

切削加工後に油を除去する洗浄工程を自動化するため、ワンバス式全自動洗浄機を導入した。数ある洗浄機のなかでも操作が格段に優れ、「洗浄一乾燥」の精度が高い機種を選定した。社内からも要求の多かった設備で、作業環境の改善と作業効率の向上を図った。導入により、シンナーを扱う作業を機械に置き換えた。

新しい製品・サービス:自社製品のダストボックス(ゴミ箱)

事業の効果

  • ステンレス部品の油拭き取り作業時間(1クール、残業含む) 200時間→100時間

全自動洗浄機の導入で従業員がシンナーに触れる機会がなくなり、作業負担が大幅に軽減した。洗浄工程の負担が減ったことで他工程に時間を使えるようになり、全社の労働時間短縮にも寄与している。洗浄効果が高く仕上げ面が美しくなり、最終製品の品質を高いレベルで安定させられた。得意先からの評判も上々で、追加費用なしに品質の高い製品を得られると好評である。短納期化にも貢献している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決シンナー洗浄の手作業による負担と品質ムラという課題を認識し、全自動洗浄機導入で作業時間が200時間から100時間になったと具体的に示している。
  • 4
    費用対効果1クール200時間から100時間へ作業時間が半減し、残業時間の削減と短納期化につながったと数字で示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、短納期化や品質向上の効果があったことのみ述べられている。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    大手写真処理機メーカーからの部品加工受注や設計から組立までの一貫生産など、事業の積み重ねは読めるが、洗浄機導入の経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    設計から組立まで自社一貫生産や他社にない機器の保有が強みとして書かれているが、市場動向との関係は触れられていない。

  • 課題の認識と解決4

    シンナー洗浄の手作業による負担と品質ムラという課題を認識し、全自動洗浄機導入で作業時間が200時間から100時間になったと具体的に示している。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、短納期化や品質向上の効果があったことのみ述べられている。

  • 事業を進める体制3

    従業員に各工程の資格取得を奨励し対応工程の幅を広げていると書かれているが、補助事業の遂行体制の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    品質レベルの向上を営業のセールスポイントとし、既存得意先に営業する方針が示されているが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    稼働時間の工夫による電気料金削減や有機溶剤使用量低減など、導入後の課題と対応が書かれている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    ダストボックスの自社製品販売に注力し、独自の開閉方式を訴求すると書かれているが、高付加価値化の水準は数値で示されていない。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用ー

    公開情報では判断できません。

  • 費用対効果4

    1クール200時間から100時間へ作業時間が半減し、残業時間の削減と短納期化につながったと数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    自動洗浄機の導入はあるが、先端的なデジタル技術や新しいビジネスモデルの活用は読み取れない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    和歌山県岩出市の企業と住所が示されるが、地域の特性を活かした雇用創出や経済成長への言及はない。

今後の展望

洗浄機導入による品質の向上を売りに既存得意先へ営業を展開する。生産効率を高める設備の導入も視野に入れ、設計から組立までの一貫生産に磨きをかける。納期短縮の要望に応えるため従業員の資格取得を奨励し、内製化の質を高める。ダストボックスの販売にも注力し、Webサイトからの問い合わせを受注につなげたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。