ものづくり補助金平成30年度製造業東京都

シミュレータを用いた止血トレーニングの技術向上サービス

株式会社フジタ医科器械

この事例のポイント

  • テロなどの爆傷による四肢からの出血に対応する止血トレーニングを、現場で反復できる環境が不足していた。
  • 米国TraumaF/X社の外傷マネキンを導入し、止血トレーニングサービスを開始した。
  • 従来製品との比較や有用性の啓発が可能になり、サービス提供後すぐ各方面から問合せがあった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社フジタ医科器械
所在地東京都 文京区
業種業務用機械器具製造業
従業員数76人
資本金7,900万円
設立1972年

事業の背景

昭和47年設立の専業医療機器メーカーで、手術用銅製小物や福島式マイクロ手術器械、レトラクター、局所酸素飽和度モニターなどの製造・卸売を行っている。国際大会などに向けたテロ対策として、爆傷による止血訓練の必要性が高まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術テロなどの爆傷による四肢からの出血に対応する止血トレーニングを、現場で反復できる環境が不足していた。
  • 品質・精度健常者同士の訓練では止血の強さや薬剤の投下量などリアリティに限界があり、出血シミュレータやマネキンの導入が求められていた。

やったこと

米国TraumaF/X社の外傷マネキンを導入し、止血トレーニングサービスを開始した。大学病院の救命救急の医師らと協力して本マネキンの精度を実証し、代表者が渡米してメーカーのトレーニングを受けた。防衛省、消防学校、救命士訓練所などで実演を行った。マネキンは脈動に合わせて出血する機能を持ち、アジア人の外観も指定して製作されている。

その他外傷マネキン(止血シミュレーションマネキン)

新しい製品・サービス:止血シミュレーションマネキンを用いた止血トレーニングサービス

事業の効果

従来製品との比較や有用性の啓発が可能になり、サービス提供後すぐ各方面から問合せがあった。従来品をはるかに超えるリアリティがあると防衛省や消防学校などで高評価を得ており、サービスの提供が進んでいる。テロ対策として止血訓練の機会を広げ、現場力の向上に寄与する。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性47%
  • これまでの取組との一貫性2

    事業は専業医療機器メーカーとしての取組の延長にあり、止血マネキン導入はテロ対策の必要性から語られるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    米国製マネキンの外観・脈動の精巧さや従来品を超えるリアリティが述べられ強みはうかがえるが、市場規模や競合との比較の数字はない。

  • 課題の認識と解決2

    止血訓練でのリアリティ不足という課題は示されるが、高付加価値化や成長につながる事業計画の数値や計画は書かれていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    大学病院の救命救急医と協力し、代表者自ら渡米してメーカーのトレーニングを受けたとあり、体制の一部はうかがえる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    防衛省、消防学校、救命士訓練所での実演と、従来品を超えるリアリティの高評価が述べられ、顧客と選ばれる理由が具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後は現場力向上に向けたサービスの拡充を地道に行う予定とあるが、スケジュールや課題解決の方法は具体的に示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    止血シミュレーションマネキンは一般的に普及していない分野で、米軍開発参加の高品質製品を導入した点が事例に具体的に書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用4

    テロ対策として防衛省や消防、五輪などの国際大会の安全に寄与し、消防庁の教育カリキュラム策定を背景に国が支える理由が示されている。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    最新のシミュレーション技術の活用はうかがえるが、地域やサプライチェーンへの波及やイノベーションとしての記述は乏しい。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    公共の利益に供するという社会性は述べられるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

テロ発生後の救助体制の準備が国際的評価を左右するため、今後も現場力向上に向けたサービスの拡充を地道に行う予定である。

事業者の声

本マネキンは米軍が開発に参加しているので、リアリティが高いという利点がありますが、実は輸入販売において利益を必要以上に乗せてはならないという制約もあります。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。