ものづくり補助金平成24年度大阪府

患者さんである高齢者の手術に適した眼科_白内障手術台の開発

タカラベルモント株式会社

この事例のポイント

  • 従来の眼科用白内障手術台は全体のサイズが大きく、高齢の患者には適合しにくかった。
  • 白内障手術の主な患者である高齢者の体型に合わせ、座面の奥行きなどサイズを見直した。
  • 眼科用手術台「MEPRO IV」は、患者や医療スタッフに配慮した機能が高く評価された。

事業者のプロフィール

事業者名タカラベルモント株式会社
所在地大阪府 大阪市中央区
業種業務用機械器具製造業
技術分野プラスチック成形加工
従業員数1,327人
資本金3億円
設立1921年

事業の背景

タカラベルモントは1921年に鋳物工場として設立され、1931年に理容・美容部門へ進出して理容椅子や美容椅子などを製造してきた。健康に関わるデンタル・メディカル部門では歯科用機器や診療台を手掛け、1994年には歯科用椅子を応用した白内障手術用の椅子を発売している。国内外に関係会社12社と海外14社、国内59ヵ所と海外23ヵ所の事業所を持ち、海外シェアの拡大も進めている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術従来の眼科用白内障手術台は全体のサイズが大きく、高齢の患者には適合しにくかった。
  • 人手・技能患者を適正な手術位置まで持ち上げるために看護師が2人掛かりで作業しなければならず、医療スタッフの負担が大きかった。

やったこと

白内障手術の主な患者である高齢者の体型に合わせ、座面の奥行きなどサイズを見直した。背モタレ伸縮機能と背ズレの少ないリクライニング機能を搭載し、高齢者の体型に適応した眼科用手術台の開発を進めた。開発の過程では試作時に市場での検証を繰り返し行い、当初の計画より遅れが出た。その結果、2015年1月から眼科用手術台「MEPRO IV」の販売を開始した。製品には左右分割式ヘッドレスト、揺れが少なく自然な首の動きが得られるヘッドレスト機構、足元スペースを広く確保する薄型ベース、背モタレスライド機構、電動キャスター昇降機構を備えている。

新しい製品・サービス:眼科用手術台「MEPRO IV」

事業の効果

眼科用手術台「MEPRO IV」は、患者や医療スタッフに配慮した機能が高く評価された。販売後6ヵ月で約100台の販売実績を上げ、買い替え需要を刺激した。座面の奥行きのコンパクト化や容易な乗り降りにより、高齢の患者の負担が軽減された。ドクターや医療スタッフの作業性も向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち10観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性理美容・医療分野の椅子や診療台で圧倒的な技術力とシェアを誇ると書かれ、国内外シェア拡大も進めているとある。
  • 4
    課題の認識と解決従来機種は看護師2人掛かりで枕の位置まで持ち上げる必要があったと課題を示し、高齢者の体型に適応した手術台で解決を図っている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け高齢患者の乗り降りや医療スタッフの負担軽減という顧客ターゲットと課題が明確で、選ばれる機能も具体的に示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は書かれていないが、販売後6ヵ月で100台程度の販売実績があるとの記載がある。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    1994年に歯科用椅子を応用して白内障手術用の椅子を発売し、以来改良を重ねてきたと書かれており、過去の取組との一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    理美容・医療分野の椅子や診療台で圧倒的な技術力とシェアを誇ると書かれ、国内外シェア拡大も進めているとある。

  • 課題の認識と解決4

    従来機種は看護師2人掛かりで枕の位置まで持ち上げる必要があったと課題を示し、高齢者の体型に適応した手術台で解決を図っている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれていないが、販売後6ヵ月で100台程度の販売実績があるとの記載がある。

  • 事業を進める体制2

    開発は本部・グループ体制で進められたと読めるが、人材や事務処理能力の具体的な記載は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高齢患者の乗り降りや医療スタッフの負担軽減という顧客ターゲットと課題が明確で、選ばれる機能も具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    試作時に市場検証を繰り返したため計画より遅れが出たと書かれ、今後は納品後の価値評価と改良を行う方針も示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    眼科用白内障手術台は専用性の高い分野だが、同分野での高付加価値化・高価格化を示す具体的な数字は書かれていない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    アジア市場への海外展開や医療現場の負担軽減が示されるが、雇用創出や波及効果など国が補助する理由は明記されていない。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面判断できません
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

国内の病医院を中心に新規導入と買い替え需要を取り込み、販売数量を伸ばしていく。納品後にヒアリングを行って価値評価を実施し、問題点を改善しながら製品の完成度を高める。今後は医療機器全般への応用や、日本人と体型が似たアジア市場への海外展開も目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。