ものづくり補助金平成30年度製造業石川県

アメリカ輸出仕様のかち割氷の自社ノウハウを活かす生産工程開発

株式会社クラモト・氷業

この事例のポイント

  • アメリカ市場に流通していない日本スタイルのかち割氷を展開するための生産工程が未開発だった。
  • 今回の補助金では計量工程を中心に生産工程を改善した。
  • 計量工程の改善により、大きく2つの効果があった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社クラモト・氷業
所在地石川県 金沢市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数19人
資本金300万円
設立1978年

事業の背景

当社は主にドリンク向け氷の製造・加工・販売を行っており、加工技術に長けた会社である。2018年より米国輸出を計画し、2019年に初めての輸出を成功させた。米国ではレストランやバー向けに展開しているが、かち割氷は米国市場に存在しないと判断し、ロサンゼルス等での市場調査を依頼した。調査の結果、アメリカのかち割氷市場は未開拓・未成熟であり、商品・価格・コンセプトが合えば参入できる可能性が高いと判断された。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術アメリカ市場に流通していない日本スタイルのかち割氷を展開するための生産工程が未開発だった。
  • 品質・精度氷のサイズ、融けにくさ、衛生面といった品質を高めつつ、生産性も向上させる必要があった。

やったこと

今回の補助金では計量工程を中心に生産工程を改善した。これにより、様々なサイズのかち割氷を製造できるようになった。米国市場調査で得た情報をもとにかち割氷の試作を繰り返し、最適なサイズを確立した。素早く製造し、機器との接触を限りなく減らす製造が可能になり、融けにくさと衛生面を高めた。

検査測定自動計量機
加工機カチワリフライヤー

新しい製品・サービス:アメリカ輸出仕様のかち割氷

事業の効果

計量工程の改善により、大きく2つの効果があった。一つは様々なサイズのかち割氷を製造できるようになり、米国市場調査の情報をもとに最適なサイズを確立できたこと。もう一つは素早く、機器との接触を減らして製造できるようになり、融けにくく衛生面の高いかち割氷を作れるようになったこと。取扱店舗も少しずつ増えており、業務用ではロサンゼルスの店舗を含め現在10軒程度、市販向けではカリフォルニア州11店舗とハワイ1店舗、テキサス州10店舗で販売が始まっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    事業計画名は自社ノウハウを活かす生産工程開発で、2018年からの米国輸出計画と「街の氷屋から世界の氷屋へ」の方針が書かれ、過去の取組との連続性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    米国市場調査で市場が未開拓・未成熟と判断し、かち割氷が米国に存在しない点に勝機を感じたと具体的に書かれ、強みは加工技術とされている。

  • 課題の認識と解決3

    計量工程の改善で氷のサイズ・融けにくさ・衛生面を向上させる課題解決が示されるが、高付加価値化の数値目標は書かれていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員19人の会社であることと、米澤氏との協力や市場調査の依頼がうかがえる程度で、体制の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    日本スタイルのかち割氷という商品と、ロサンゼルス等の市場調査で市場に入り込めると判断した根拠が示されている。顧客ターゲットは日本食レストランやバー。

  • 事業化までの道筋2

    試作の繰り返しによるサイズ確立や取扱店舗の増加は書かれるが、中長期の遂行スケジュールや課題解決方法は具体的に示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性100%
  • 新しさ・高付加価値5

    米国ではかち割氷が存在せず市場が未開拓と書かれ、日本スタイルの商品として高付加価値を狙う内容で、ロサンゼルスの1つ星店など取扱いの数字も示されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    日本や石川県の文化を米国に伝える意義が述べられ、輸出による市場開拓の意義はうかがえるが、雇用や波及効果の数値はない。

  • 費用対効果2

    生産性向上を目指すと書かれるが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    米国輸出による新市場開拓という方向性はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は書かれていない。

  • 地域経済への波及3

    石川県金沢市の食品製造業が地域の文化を伝えながら海外展開する点が書かれ、地域の特性を活かす事業と読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

テキサス州での販売開始により、高いポテンシャルを感じている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。