ものづくり補助金平成30年度製造業福井県

試作ハーネス製造における外注工程の内製化によるリードタイム短縮体制の構築

フジインターナショナル株式会社

成果従来2週間前後要していた電線切断工程の時間が大幅に短縮された。

この事例のポイント

  • 電線を切断する工程を外注していたため、納期が外注先の受注状況に左右され不安定だった。
  • 同社仕様にアレンジした電線切断機C373Aと電線送り機HK-010C/HK-020を導入し、試作ハーネスの製造を内製化した。
  • 従来2週間前後要していた電線切断工程の時間が大幅に短縮された。電線の切断時間が大幅に短縮され、切断前の送り機によるたわみ付与で長さのばらつきが減り、製品の高品質化と安定化に成功した。

事業者のプロフィール

事業者名フジインターナショナル株式会社
所在地福井県 敦賀市
業種電気機械器具製造業
技術分野製造環境
従業員数10人
資本金1,000万円
設立1997年

事業の背景

スマートフォンなどの基板にチップを打ち込むロボットや、冷凍車の配線に用いるハーネスの試作を中心に手掛けている。量産品の製造は国内外の企業へ委託しており、売上の約7割は海外生産によるものである。販売先は全て県外メーカーである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力電線を切断する工程を外注していたため、納期が外注先の受注状況に左右され不安定だった。
  • 納期・工程自動車関連の試作依頼に短納期で応えられず、受注機会を逸失する状況だった。
  • コスト・採算材料のロスが生じていた。

やったこと

同社仕様にアレンジした電線切断機C373Aと電線送り機HK-010C/HK-020を導入し、試作ハーネスの製造を内製化した。電線は巻き取りから回転台にセットし、クセを取り除いて送り機へ供給する。送り機は電線をたるませて負荷を一定に保ち、切断機へ供給する。切断機は規定の長さに切断した後、被膜を剥ぐ操作も行う。送り機のローラーは金属製に加えウレタン製も使用でき、細い電線や被膜が破れやすい電線の損傷や変形を防ぐ。

  • 加工機電線切断機C373A電線送り機HK-010C/HK-020

事業の効果

  • 従来2週間前後要していた電線切断工程の時間が大幅に短縮された。
  • 試作依頼への対応率 50%→70%

電線の切断時間が大幅に短縮され、切断前の送り機によるたわみ付与で長さのばらつきが減り、製品の高品質化と安定化に成功した。試作の受注件数と新規依頼が増え、販売先への成果PRを通じて新規案件の引き合いも増えた。今後は量産化による売上アップと新規販売先獲得など販路拡大が期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決電線切断を外注していたため納期が不安定だった課題を認識し、切断機導入で試作依頼の7割に応えられるようになったと具体的に書かれている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標従来2週間前後の切断工程が大幅に短縮され、断っていた試作依頼に7割方応えられるようになったと示されている。売上の数値目標は明示されていない。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け切断精度向上や細線・被膜損傷防止など品質面の優位性が示され、新規案件の引き合い増加という顧客の反応も書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    これまでの取組との一貫性ハーネス試作を手掛けてきた経緯は読めるが、経営戦略上の位置づけや過去の取組との一貫性は記述されていない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性2

    ハーネス試作を手掛けてきた経緯は読めるが、経営戦略上の位置づけや過去の取組との一貫性は記述されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    スピード感と迅速な納品が強みと明記され、県外メーカーから距離を感じさせない対応と評価されている。市場動向の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    電線切断を外注していたため納期が不安定だった課題を認識し、切断機導入で試作依頼の7割に応えられるようになったと具体的に書かれている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標4

    従来2週間前後の切断工程が大幅に短縮され、断っていた試作依頼に7割方応えられるようになったと示されている。売上の数値目標は明示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数10名と記載があるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての具体的記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    切断精度向上や細線・被膜損傷防止など品質面の優位性が示され、新規案件の引き合い増加という顧客の反応も書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    量産化による売上アップ、新規販売先獲得という今後の展開は示されているが、遂行スケジュールや課題解決の方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    ワイヤーハーネスは自動車や産業機械で用いられる一般的な部品と記載があり、高付加価値化や高水準の差別化は限定的にしかうかがえない。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    5Gへの移行に伴うスマートフォン関係製造機械の需要増が背景とあるが、波及効果や雇用創出への言及は限定的である。

  • 費用対効果3

    切断工程の時間短縮と材料ロス削減が図られたと書かれているが、投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    切断機と送り機の組み合わせによる自動化は読めるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は記述されていない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    敦賀市に本社を置く地域企業であることは読めるが、地域特性を活かした雇用創出や地域経済成長への言及は薄い。

今後の展望

5Gへの移行に伴うスマートフォン関係製造機械の需要増が見込まれ、量産化による売上増加や新規販売先獲得など販路拡大が期待される。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。