ものづくり補助金平成26年度製造業沖縄県

高速・高精度の鋼板曲げ加工機を導入し、曲げ工程の革新と融合

長嶺電機株式会社

この事例のポイント

  • 使用していた曲げ加工機が老朽化しており、新機種の導入を検討していた。
  • コンピューター数値制御で動く高速・高精度の鋼板曲げ加工機であるハイブリッドドライブベンダーを導入した。
  • ミスや確認、補正作業が減り、現場が効率化した。

事業者のプロフィール

事業者名長嶺電機株式会社
所在地沖縄県 浦添市
業種電気機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数56人
資本金1,000万円
設立1979年

事業の背景

当社は高圧配電盤、分電盤、制御盤などを製造している。配電盤などの筺体製造の曲げ加工では熟練者に作業が偏り、負担も増していた。使用していた曲げ加工機が老朽化しており、新機種の導入を検討していた。将来的には他分野への進出も検討していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力使用していた曲げ加工機が老朽化しており、新機種の導入を検討していた。
  • 人手・技能配電盤などの筺体製造の曲げ加工は熟練者に作業が偏り、負担も増していた。
  • 人手・技能折り加工の収縮率などは熟練者の経験値に頼っており、非熟練者には作業が難しかった。

やったこと

コンピューター数値制御で動く高速・高精度の鋼板曲げ加工機であるハイブリッドドライブベンダーを導入した。これまで熟練者の経験に頼っていた加工を、3D-CADで設計されたデータを見ながら操作する形に切り替えた。設計データを現場で立体的に展開して表示し、加工順序を表示機に記憶させることで、習熟度の低い作業員も訓練を兼ねて加工作業ができるようにした。補正データを機械に記憶させ、追従装置も活用して補正作業を解消し、作業員の負担を平均化した。レーザー式安全装置も活用し、曲げ加工機の安全性を高めた。

加工機ハイブリッドドライブベンダー

事業の効果

ミスや確認、補正作業が減り、現場が効率化した。展開図が現場で立体的に見られるようになり、設計スタッフとの意思疎通が容易になった。非熟練者でも平均した質の加工が可能になり、作業員の作業分担が平均化した。レーザー式安全装置により熟練者の監視が不要になり、良好な作業環境が構築できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    「新機種導入を検討」「他分野への進出を検討」とあり方針はうかがえるが、経営戦略上の位置付けや過去の取組との一貫性は書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    熟練者への作業偏りという社内の課題はあるが、市場動向や競争優位性についての記述は見当たらない。

  • 課題の認識と解決4

    熟練者への負担集中という課題に対し、ハイブリッドドライブベンダー導入と3D-CAD展開で非熟練者も加工できる工程見直しが具体的に記述されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    補正作業の減少や効率化は書かれているが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制4

    外国人研修生を現在3名から来年度5名に増やす計画や、設計スタッフの教育に注力する方針が具体的に書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    配電盤・分電盤・制御盤の製造と、ミス減少による品質向上は読み取れるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    ハード面は整ったので今後はソフト面を充実させる方針と時期未定の作業環境整備が述べられているが、スケジュールは具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    高精度の鋼板曲げ加工を導入したことはわかるが、分野の普及度や高価格化に関する記述は見当たらない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    沖縄の工場やものづくり業界の人材確保に関する課題感は述べられているが、経済波及効果や雇用創出の規模は書かれていない。

  • 費用対効果3

    ミスや補正作業が減り現場が効率化したと書かれているが、補助金額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    3D-CADデータを現場で立体展開し、追従装置や補正データを活用する点は技術活用として読み取れるが、サプライチェーンへの貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    沖縄の地域で製造業の認知や人材確保に取り組む姿勢は読み取れるが、地域経済成長への寄与の規模は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ハード面は整ったため、今後はソフト面の充実を図り、設計データのさらなる活用で設計スタッフの教育にも力を入れる。外国人研修生の受け入れ枠を現在の3名から来年度に5名へ増やし、人材育成と人材募集の広報活動に取り組む。工場内へのクーラー設置など作業環境の整備も進めたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。