ものづくり補助金平成30年度卸売業、小売業静岡県

バラのマドレーヌを用いた一輪花とブーケの開発・販売

有限会社ふるいや旅館

成果1度の生産量 120個→240個

この事例のポイント

  • マドレーヌ製造の焼き工程はオーブンが2段式の1台のみで、一度に焼けるのは120個に限られ、注文増加に対応できない。
  • 南蛮窯オーブンと自動包装機を導入した。
  • 1度の生産量 120個→240個。南蛮窯オーブンと自動包装機の導入により、焼成の手待ち時間が解消され、1度の生産量が倍増し、総製造時間も短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社ふるいや旅館
所在地静岡県 富士市
業種飲食料品小売業
従業員数3人
資本金300万円
設立1984年

事業の背景

有限会社ふるいや旅館は富士市で90年以上続く旅館である。近年は市内に大手ホテルチェーンが相次いで進出し、旅館部門の売上高は減少傾向にある。同社は平成25年から旅館の近隣でバラのマドレーヌの菓子店「ランジェラ」を開設し、富士ブランド認定品として人気を集め、ネット販売の売上高も年々増加している。今後も新たな事業の柱として成長が見込まれている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力マドレーヌ製造の焼き工程はオーブンが2段式の1台のみで、一度に焼けるのは120個に限られ、注文増加に対応できない。
  • 生産能力焼成を待つ間に生じる約30分の手待ち時間が、生産の大きなロスになっている。
  • 人手・技能200個のパッキングを3人で80分かけて手作業で行っており、作業ロスが大きく他の作業にあてる時間の確保が困難である。
  • 生産能力量産体制が整っておらず、味・見た目で評価される高品質な商品を量産できないことが大きな課題である。

やったこと

南蛮窯オーブンと自動包装機を導入した。2段づくりの南蛮窯により1度の生産量は120個から240個に倍増し、1台のオーブンで焼成していた際に生じていた30分程度の手待ち時間がなくなった。自動包装機の導入により個包装が半自動化され、200個のパッキング作業は3人で80分かかっていたものが1名で30分ほどで完了するようになった。これにより200個の総製造時間は約240分から160分に短縮された。

加工機南蛮窯オーブン
加工機自動包装機

新しい製品・サービス:バラのマドレーヌを用いた一輪花・ブーケの新商品

事業の効果

  • 1度の生産量 120個→240個
  • 200個の総製造時間 240分→160分
  • パッキング作業時間 80分→30分

南蛮窯オーブンと自動包装機の導入により、焼成の手待ち時間が解消され、1度の生産量が倍増し、総製造時間も短縮された。従業員2名で200個を150分で終えられるようになり、生産能力が大幅に向上した。その結果、一輪花・ブーケなど新商品の開発や他商品の製造につながった。今後はSNS等による商品PRに注力し、認知度を高めていく。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成25年開設のマドレーヌ店「ランジェラ」の事業を拡大する流れが読み取れるが、経営戦略上の位置づけまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    大手ホテルの進出で旅館売上が減少傾向とあり、ギフト需要やネット販売の増加がうかがえるが、強みの具体的な分析は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    120個の焼成と手作業包装が生産のボトルネックと特定され、2段式南蛮窯と自動包装機で解決する計画が具体的に示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    200個の製造時間を240分から150分へ短縮し、1度の焼成量を120個から240個へ倍増させる数値目標が示されている。付加価値・賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    スタッフは全員女性で子育て中も働きやすい環境とあるが、補助事業を遂行する体制や事務能力の記述はほぼない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    富士ブランド認定品でギフト人気が高く、味・見た目が評価されていると書かれ、選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    設備導入後に新商品開発を進めたと時系列が示されているが、中長期の検証や課題解決のスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    バラをモチーフにした一輪花・ブーケは新商品として挙げられているが、同分野での普及度や高価格化の水準は記載がない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    富士市の象徴である「バラ」を使った地域特産的な菓子とあるが、波及効果や雇用創出の数値は書かれていない。

  • 費用対効果4

    200個の作業が3人80分から1人30分になり、総製造時間が80分短縮されるなど、設備投資による効果が数値で示されている。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    富士市の市民の花「バラ」を活かした菓子で、ギフト市場への進出と雇用の場の確保がうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はSNS等による商品PRに注力し、認知度を高めていく。ギフト市場でさらなる事業拡大を目指す。

事業者の声

スイーツ界のお花屋さん

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。