ものづくり補助金平成30年度製造業愛知県

設備不良のロス解消と働きやすさを同時に実現する当社大人気商品の製造ライン改革

共親製菓株式会社

成果供給機刷新後、全体で毎分60ショットに生産量を向上

この事例のポイント

  • 餅あめをトレーに供給する工程で不良が出て、内容量に過不足が生じていた。
  • 補助金を活用して餅あめの供給機を刷新し、毎分30ショットの生産ラインを二つ持つ供給機を導入して全体で毎分60ショットに生産量を向上させた。
  • 供給機刷新後、全体で毎分60ショットに生産量を向上。供給機の刷新により、餅あめの内容量の過不足が解消され、落下による廃棄も大幅に減った。

事業者のプロフィール

事業者名共親製菓株式会社
所在地愛知県 名古屋市
業種食料品製造業
技術分野精密加工
従業員数50人
資本金1,000万円
設立1951年

事業の背景

共親製菓は昭和22年創業の駄菓子メーカーで、「さくらんぼ餅」を代表とする餅あめのトップメーカーである。餅あめ類は売上の7割を占める主力製品である。近年のレトロブームの影響で需要が増加し、大手スーパーやディスカウントストアからの引き合いが増える一方、納期遅れや供給不足となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度餅あめをトレーに供給する工程で不良が出て、内容量に過不足が生じていた。
  • 生産能力需要増に対して生産能力が追いつかず、納期遅れや供給不足が起きていた。
  • 生産能力供給機とトレー搬送コンベヤーの間に高低差があり、投入時にこぼれて一日約4kgを無駄にしていた。
  • 人手・技能製品が機械に挟まれて停止し、生産性が下がるなど作業員の負担も大きかった。

やったこと

補助金を活用して餅あめの供給機を刷新し、毎分30ショットの生産ラインを二つ持つ供給機を導入して全体で毎分60ショットに生産量を向上させた。新型供給機は餅あめを種類ごとに回転する計数盤に運び、光センサーで数量を計測する方式とし、ホッパーを開閉させて1種類ずつ投入するように変更した。投入ミス防止のためコンベヤーがわずかに停止する動きも取り入れた。導入当初は不良発生率を下げるため1台あたりの速度を落として稼働させ、その後工程改善を経て導入から4年で最高速度での生産を実現した。

加工機餅あめ供給機(光センサー式計数盤・ホッパー開閉式、毎分30ショットのライン2系統)

事業の効果

  • 供給機刷新後、全体で毎分60ショットに生産量を向上
  • 生産量 100%→150%
  • 廃棄量 4kg/日→0.5kg/日

供給機の刷新により、餅あめの内容量の過不足が解消され、落下による廃棄も大幅に減った。オペレーターは従来機と同じ3人のままで、従来比150%の生産量を実現した。導入から4年で最高速度での生産も可能になり、生産効率が大きく改善した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和22年創業の餅あめメーカーで主力製品の売上比7割と記載があり、既存事業の延長として設備刷新が位置づけられているが、経営戦略上の明確な位置付けは示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    レトロブームによる需要増と大手スーパー等からの引き合いが増えたと具体的に書かれ、市場動向を踏まえた投資と読めるが、強み・弱みの分析までは書かれていない。

  • 課題の認識と解決5

    不良率、一日100個の不良、約4kgの無駄、毎分40ショットと具体数値で課題が示され、毎分60から90ショットへの増強計画も記載されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    毎分60ショットから3ライン体制で毎分90ショットへの目標が示され、導入4年で最高速度を実現した実績も書かれている。付加価値額や賃上げ目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    導入から4年で最高速度を実現したと記載されているが、人員はオペレーター3人と記載されるのみで、事務処理や推進体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    キャンディーボックスの味ごとの4種展開や大手スーパー等からの引き合い、需要が供給量を上回る状況が書かれ、選ばれる理由と需要の裏付けがうかがえる。

  • 事業化までの道筋3

    当初は125%程度で稼働し工程改善を経て最高速度に至ったこと、新工場に合わせ3ライン化する計画が書かれているが、中長期の検証や具体的スケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    餅あめは主力製品で多彩なラインアップがあると書かれるが、同分野での高付加価値化や高価格化についての記述は薄い。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    市場の需要増や地域の製造業での取組が語られるが、川上・川下への波及効果や雇用創出への言及は読み取れない。

  • 費用対効果3

    不良削減や生産量150%向上、落下廃棄の日500g減少など効果は書かれるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    光センサーの導入や検品のAIカメラ化の予定が書かれ、デジタル技術の活用は読み取れるが、業界全体へのイノベーション貢献までは書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    名古屋近郊の市街地に立地することのみが書かれ、地域特性を活かした付加価値創出や雇用拡大の記述は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

生産効率は改善して生産量は増えたが、人気は高く需要は供給量を上回る状況が続いている。令和6年内に新工場を建設する予定で、キャンディーボックスの供給機にラインを増設して3ライン体制とし、毎分90ショットで運用する計画である。検品作業はAIカメラで自動化する予定である。

事業者の声

駄菓子づくりのノウハウでできることはたくさんある。他ジャンルの企業とも協業したい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。