ものづくり補助金平成30年度サービス業(他に分類されないもの)愛知県

オートボディプリンターを活用したプランドデザイン・トラックのプリント施工サービスの開発

栄進物流株式会社

成果他社向けデザイン塗装の施工台数 0台→32台

この事例のポイント

  • 物流業は3Kのイメージが強く、求人広告を出してもほとんど効果が出ず、人が集まらない。
  • 平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を利用し、オートボディプリンターを導入した。
  • 他社向けデザイン塗装の施工台数 0台→32台。自社トラックをコーポレートカラーの青を基調としたデザインに統一し、側面から後部まで2面にわたるデザインが見る人に大きな…

事業者のプロフィール

事業者名栄進物流株式会社
所在地愛知県 愛西市
業種自動車整備業
従業員数220人
資本金3,000万円
設立1989年

事業の背景

栄進物流は平成元年設立の物流会社で、主に大手食品・飲料品メーカーの物流部門会社を顧客とし、ドラッグストアの配送センターや卸売商社への配送を担っている。物流システムの企画から倉庫での保管、管理、配送までを一気通貫で請け負える点が強みである。個人や法人向けの引っ越しサービスも手がけている。一方で、あらゆる業界で共通する人手不足が事業すべてに影響していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能物流業は3Kのイメージが強く、求人広告を出してもほとんど効果が出ず、人が集まらない。
  • 人手・技能人手不足は事業全体に重くのしかかっており、企業イメージの向上が求められていた。

やったこと

平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を利用し、オートボディプリンターを導入した。競合の多くが採用するシートを貼るラッピング方式ではなく、車体に直接塗装する方式とし、価格面とデザイン自由度での差別化を図った。令和2年9月に事業を開始し、専任の中瀬係長が機械を稼働させた。気温や湿度、噴射ノズルの疲労度によって色の出方が変わるため、インクのCMYK比率と噴射圧力を微調整しながら色出しのノウハウを蓄積した。令和3年6月末時点で計56台を施工し、当初は月0件だった他社向けも32台に達した。

加工機オートボディプリンター

新しい製品・サービス:オートボディプリンターを使ったデザイントラックのプリント施工サービス

事業の効果

  • 他社向けデザイン塗装の施工台数 0台→32台

自社トラックをコーポレートカラーの青を基調としたデザインに統一し、側面から後部まで2面にわたるデザインが見る人に大きなインパクトを与えている。同業者からは「あのトラック、かっこいいね」と褒められるようになり、企業イメージの向上につながっている。現段階では求人活動への影響は確認できていない。デザイン塗装サービスは令和3年6月末時点で計56台の実績を積み、他社からの受注も生まれている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    物流会社が人手不足と3Kイメージに悩み、企業イメージ向上のためデザイントラック事業を構想したと書かれている。既存事業との一貫性は明確でない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ラッピング方式が主流の競合に対し、直接塗装で価格面とデザイン自由度の差別化を見込むと具体的に述べられている。

  • 課題の認識と解決3

    求人難という課題と黒字化目標(令和4年度中)は示されるが、高付加価値化や成長に向けた具体的な計画は薄い。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    令和4年度中の黒字化を目指すとあるが、数値目標や売上の見込みは示されておらず、実現可能性は判断しにくい。

  • 事業を進める体制4

    専任の中瀬係長が機械を稼働させ、色調整のノウハウを蓄積し、実績56台に至ったと具体的に書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    他社向けは当初月0件から32台へ増えたと実績が示され、ターゲットとして他社や多方面への展開が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    ラッピング対応や運転席上部パーツ、トラック全体への施工、タオル等への印刷展開を構想中と書かれているが、スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達2

    機械導入や作業用倉庫の新設にかなり投資したとあるが、資金調達や財務状況の記述はない。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    トラックへの直接塗装は競合のラッピングと比べ差別化されているが、普及度や高水準の高価格化の根拠は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    人手不足や物流業の3Kイメージという課題は書かれるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は読み取れない。

  • 費用対効果3

    機械導入に多額を投資し56台の実績があるものの、補助金額と付加価値増加の関係を示す数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    オートボディプリンターを使った新サービスは書かれるが、先端デジタル技術によるサプライチェーンへの貢献までは読み取れない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    愛知県愛西市の企業とあるが、地域の特性を活かして雇用や地域経済を牽引する記述は見当たらない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

令和4年度中の黒字化を目指している。今後はラッピングへの対応を視野に入れ、オートボディプリンターではコストが合わず対応できなかった運転席上部の風よけパーツへの施工や、トラック全体へのデザイン施工を構想している。また平面であればトラック以外にも印刷できるため、タオルやキャビネット、ドアなどへの対象拡大を進める。

事業者の声

「できあがった時は大きな達成感を感じる」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。