ものづくり補助金平成30年度製造業滋賀県

オンラインによる切削作業の見える化及びAIによる切削技術革新

林フォーム工業株式会社

成果営業見積もりが最短1時間でできるようになった

この事例のポイント

  • 発泡スチロールの切削加工の依頼が増えているが、協力会社に依頼しており、加工を内製化したいと考えていた。
  • 小型精密NCルータマシン(NCN8200)を導入し、X軸・Y軸・Z軸を制御して発泡スチロールを切削する設備を構築した。
  • 営業見積もりが最短1時間でできるようになった。切削加工を内製化したことで、協力会社への依存を減らし、製造リードタイムの短縮と費用の試算を行う仕組みができた。

事業者のプロフィール

事業者名林フォーム工業株式会社
所在地滋賀県
業種プラスチック製品製造業(別掲を除く)
技術分野情報処理,立体造形

事業の背景

当社は発泡スチロールの裁断加工や発泡樹脂およびテープ類の販売を行っている。建築用の断熱材や土木用の上げ材としての発泡スチロールを、一定の大きさに切断する加工が主であったが、大量生産でしか利益を確保しにくい事業であった。近年は切削加工の依頼が増えており、切断の次の工程として製品の形に加工する需要が伸びていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力発泡スチロールの切削加工の依頼が増えているが、協力会社に依頼しており、加工を内製化したいと考えていた。
  • 人手・技能設計者が不足しており、納期遅延が日常となっていた。
  • 人手・技能切削プログラムの作成が個人の力量に依存しており、各社独自のソフトのため切削前に加工可能かが分かりにくかった。
  • コスト・採算加工時間や設計にかかる時間の設定が協力会社ごとにばらつき、繁忙期などは通常想定価格より高くなりがちだった。

やったこと

小型精密NCルータマシン(NCN8200)を導入し、X軸・Y軸・Z軸を制御して発泡スチロールを切削する設備を構築した。設備の立上げ時に2名の担当者にCAD講習を受講させ、設計者2名が対応できるようにした。設計者に共通の製図を使った教育を行い、共通の技術で設計できるようにした。設計データを取り込み、加工サイズと工程の生産時間を算出して営業見積もりを最短1時間で出せる仕組みを構築した。

加工機小型精密NCルータマシン NCN8200
検査測定オンラインカメラ

事業の効果

  • 営業見積もりが最短1時間でできるようになった

切削加工を内製化したことで、協力会社への依存を減らし、製造リードタイムの短縮と費用の試算を行う仕組みができた。設計者を増やしたことで設計待ちが改善し、共通の製図教育により誰でも同じ技術で設計できるようになった。設計データから加工サイズと生産時間を算出して見積もりを最短1時間で出せるようになり、価格の不安定さが解消に向かった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の切断加工から切削加工へ移行し内製化する流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    切断は大量生産でしか利益を確保しにくいと記載があり、切削加工の需要増を捉えた点はうかがえるが、競争優位の具体的根拠は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    納期遅延、技術の属人化、価格のばらつきという3つの課題を挙げ、それぞれに対応策を示しており、課題認識と解決方法が具体的。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの数値目標は記載が見当たらず、目標値の実現可能性は読み取れない。

  • 事業を進める体制4

    設立時に担当者2名へCAD講習を受講させ設計者2名体制にしたと具体的に記載されており、遂行体制が読み取れる。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    協力会社への依存を減らし内製化する意図は読み取れるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    設計者教育、設計データからの加工サイズと工程時間の算出など解決手段は記載されているが、スケジュールの明示は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    発泡スチロールの切削加工は依頼が増えているとあるが、普及度や高水準の高付加価値化の程度は明確ではない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    小型精密NCルータとCAD連携による見積算出を導入したが、地域やサプライチェーンへの波及は記載されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    発泡スチロールの裁断から切削への転換は読み取れるが、地域特性や雇用創出への言及はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。